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東洋商事株式会社、長谷川康垣社長 TOPから学ぶ後編

広島県にTOYOの屋号で2店舗運営している東洋商事株式会社の長谷川康垣社長にインタビューしました!後編では社内変革での印象的な出来事から始まり、社員に求めるもの、今後の課題についてなど。幅広く赤裸々に語ってくれました!
前編はこちら(東洋商事株式会社、長谷川康垣社長 TOPから学ぶ前編)

社員総会が特徴的とお聞きしましたが、具体的には。

表彰だけではなくグループディスカッションなどもします。この方法もTAP活動から生まれたものです(TAPはToyo Advanced Projectの略。理念浸透のために選抜メンバーで行われるプロジェクトのこと)

総会でグループディスカッションを行うのは初めて聞きました。

頑張るだけでは理念は浸透しないことが分かったので、毎年バージョンアップさせてきました。昔と今では、社員総会のスタイルが大きく変わっています。

実は、表彰は忘年会でも行っているので、半期に1回、年2回行っています。以前の忘年会で、表彰を終えて席に戻ろうとした時、社員さんからちょっと待った!と止められ、表彰したい人がいますと言われて私は壇上へ再度誘導されました。

何かなと思っていたら、どうやら私だったようで、アルバイトを含めた全社員の寄せ書きをもらいました。すごく嬉しかったです。信念持って色んな取り組みを行ってきましたが、理解してもらえていると自信になったし、なんかほっとして。目頭が熱くなりました。

会社の変革期に起きた印象的な出来事はありますか?

たくさんありますけど、TAP活動で行う期初合宿での出来事でしょうか。この合宿で、参加者の長所や短所を店舗のみんなに書いてもらって、自分で参加者の前で発表するというプログラムがあります。

結構辛辣なことを書かれることもあって、凹むこともあると思いますが、客観的に見られた自分と向き合ってほしいと思って行っています。勿論、嬉しいことや褒められることもたくさんありますが。

その場にいないからこそ言えることも多そうです。

そうですね。発表する前にアンケートをビリビリに破いて帰った社員さんがいました。TAP活動の選抜メンバーはこれからに期待している社員ばかりですので、個人的にはとてもショックで。そういう行動を取ることへの怒りと同時に、本人のことを傷つけてしまったかもしれないことへの申し訳なさで涙が流れました。

しかし、合宿に参加していた他の社員が、「社長、僕らがいますから大丈夫ですよ。」と声を掛けてくれて。すごく救われました。たった一言ですが視野が拓けて、一瞬ぶれた心が整ったようでした。

長谷川康垣/東洋商事株式会社 代表取締役。大学卒業後に金融機関へ就職。その後、ダイコク電機株式会社に中途社員として入社。2010年に父が運営する同社へ入社。2012年5月に代表取締役就任。

多くの社員さんには、TAP活動を理解されていたのですね。

そうかもしれませんね。なんだか、泣いてばかりに聞こえるかもしれませんが、そうではありません笑。

社員さんからの信頼が伺えます。

私個人としては、ビジネスのみの付き合いよりも、家族のような付き合いをしたいと思っています。社員さんと向き合い過ぎとも言われるし、良し悪しあると思いますが、少しずつプラスに働いているかなと。大手経営者だとなかなかできない事ですし、これを強みとして活かしていきたいと思っています。

社員さんにはどういう人になってほしいと思っていますか?

ビジネスのスキルやテクニックよりも、人間としての魅力。自立した素敵な大人で、素直な人になってほしいです。

自立した素敵な大人。簡単そうで難しそうですね。

当たり前のことを当たり前に出来ることです。例えば、挨拶がまともにできない人は損をします。だから挨拶ができない人には厳しく指導し、できるようになるまでとことん向き合います。

休みが欲しい、給料を上げたいなど、人はどうしても目先の利益を求めてしまうと思いますし、気持ちもわかります。でもこれは後からついてくるものです。

会社は法律に基づいて経営をしていますが、それを逆手にとって甘えるのはナンセンス。今は社風や業績も良くなってきて良い方向に進んでいるけど、この手の悩みは尽きないですね。

先ほどあった、素直な人とは具体的に言うと?

上司の言うことを全て聞く、イエスマンは素直とは違います。また、我慢することが謙虚なんだという人がいますが、私は我慢は傲慢の始まりだと思っています。素直だからこそ、我慢せず、反対意見を素直に伝える事が出来ると思います。素直になるって難しいです・・・。

我慢が傲慢。これは良い言葉ですね。

私は厳しい父の背中を追って育ち、父の言うことが全てでした。言われたことは守るしかなくて、納得していなくても、ここを乗り越えれば、ここだけ言わせておけば、その場をしのぐことばかり考えていました。

でも経営者になって、振り返ってみると自分は傲慢だったなと。自分の経験を経て思い付いた言葉です。

ホームページで長谷川社長が伝えている「ココロオドル」について説明してください。

東洋商事は何業か、と言われればパチンコ業でアミューズメント業。パチンコ店を運営しているから当たり前です。パチンコ・スロットを通じてサービスを提供していますが、私たち、東洋商事としてお客様に何を提供しているのかを考えると、答えはワクワク、ドキドキかなと。

さらに、それ以外の価値も提供しているのではないか?と考えると、パチンコ店は心が躍る場所で、その創造と提供をする事が出来ると考え、事業ドメインを「ココロオドル場所の創造提供業」と定めました。

例えば社員さんが知人に「どんな仕事しているの?」と聞かれたときに、「パチンコ店だけどココロオドル場所の創造提供業なんだ。」と言えるようにしたい。という思いからココロオドルという言葉が生まれました。

なるほど。

パチンコ・スロットから生まれるワクワクドキドキ以外で、今では多くのパチンコ店はお客様とのコミュニケーションに力を入れています。社員とお客様の会話の中で生まれるワクワクドキドキ、ココロオドル時間・場所、内外装や装飾から生まれるワクワクドキドキ、これを1つの言葉で表すとなったらココロオドルしかないなと。

社員さんにそこまで浸透しているかわからないですが、TAP活動に参加している時は常々口に出すようにしています。何業?と聞かれたときにある一定の社員さんからは「ココロオドル場所の創造提供業です」と返ってくると信じています。これからはパチンコだけに留まるつもりはないですし、場所の創造とすれば他の事業を始めた時にも使えるかなと考えています。

営業面について教えてください。現在の状況は?

色々課題はありますが、この1年はスロットに力を入れました。旧基準機を中心にして運営している会社は多く、使える時期まで使い倒すのは戦略として正しいと思います。でも旧基準機はいずれ撤去しなければならないので、そこに依存していると、いざ無くなった時にお客様が離れてしまうでしょう。

だからこそ、今のうちから新基準機を強化することに着手しなければなりません。詳細な戦略は秘密ですが、良い評価の口コミのおかげもあって、全体の稼働を底上げ、業績も上がりました。

素晴らしいですね。今後の出店計画はありますか。

具体的に決まっているものはありませんが、店舗を増やして行きたいとは思っています。いずれは1000台クラスの大型店を出したいですが、今は無理かな。まずは会社の組織を骨太にしなければ。

パチンコ業以外の展開は考えていますか。

それはもちろん考えています。前期に物件を購入し、本社をそこの2階に移転させます。そして、今期は同物件で民泊事業と保育園事業の開始を準備しています。

今後の多角化の事業を成功させるためにも採用に力を入れていきます。特に、今以上にアルバイトスタッフさんが東洋商事で社員になりたいと思ってもらえる仕組み、組織を強化していきます。

最後に、これからの東洋商事について教えてください

当社は40期目になりますが組織は若いです。若さには危うさもありますが、強みでもあります。日々成長ですが、全社員一丸となって素敵な大人を目指して成長して行きたいです。

業績も上向いているので、もっと大きなステージで戦えるチャンスを逃さないように、日々コツコツと取り組んで行きたいと思っています。

ありがとうございました。

-インタビューを終えて
社内変革を行っているときに大きな反発を受けながらも、会社を良くするために努力を惜しまずに社員と向き合ってきた長谷川社長。
そういった長谷川社長の姿勢が、誕生日に毎年寄せ書きをもらったり、社員さんから表彰されたりと、社員の方々との強い絆を知る事が出来たインタビューでした。(インタビュー米谷)

 

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