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株式会社Leeホールディングス、李大成専務取締役 TOPから学ぶ後編

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岡山県と広島県にマルハチの屋号11店舗を運営しているLeeホールディングスの李大成専務取締役にインタビューをさせて頂きました。 後編では、自分の価値観を変えたアドバイス、現在の営業方針、社員のセカンドキャリアなど、幅広くお話して頂きました。
前半はこちら(株式会社Leeホールディングス、李大成専務取締役 TOPから学ぶ前編)

社内改革がひと段落した後はどんなことに取り組んでいましたか。

遊技機選定や若手店長の教育など、今までよりも広い領域を任されました。ちょうどその頃、青年会議所に入所しました。

青年会議所はどのような活動をするのですか?

民間の経営者たちが、利他の心を持って、まちを良くしよう、国を良くしよう、世界を良くしようと活動しています。青年会議所をJC(Junior Chamber)と呼ぶ人も多く、参加されている経営者は、まちのJCに所属していて、まちづくりをしながら、ひとづくりをする場所という感じでしょうか。

パチンコ業界には独特のルールがあって、パチンコ業界の常識が世間の常識からずれていることもしばしば。色々な業界の人と関わり、色んな価値観に触れることで、社会の常識ってこうなんだ、と知る事も出来ます。

李専務にとって大切な場所だということが伝わってきます。

青年会議所は地元で活躍している経済人ばかりなので、とてもためになるし、学びも多いのですが、時間をそっちの活動に取られてしまっている自分もいて。

本業を怠るなと社長に注意されることもあって、でもなー、と色々悩んでいた時、ある人からアドバイスをもらいました。

どんなアドバイスですか。

自分にしかできない仕事はほとんどない、仕事を任せたら人も組織も成長する。全部自分がやるというのは自己満足でしかない。仕事というのは、してもらうこと。与えることでその人は大きく成長するし、本人にとっても質の高い仕事を任されることはやりがいに繋がる。会社もそういう人材が欲しい。組織というのは、どんどん従業員に仕事を与えるものだ。

というものです。

その言葉が刺さったんですね。

そうですね。そのアドバイスを聞いてから、一旦、自分しかできないと思っていた仕事から手を離して、さらに周りに任せてみました。すると、皆が代理を務め、上手く仕事を回していました。

毎晩のように足を運んでいた閉店作業に行かないだけで充分な時間が確保出来るし、遊技機選定もしっかり目的と基準を設けて運用すれば、何も自分が選ぶ必要はありません。何だか、肩の力が抜けたタイミングでもありました。

今でも自分の手から離し、他の人に任せているのですか?

その時から時も経っているので、既に管轄が異なる仕事もありますが、概ね維持されている、またはバージョンアップされています。

遊技機の選定に関しては常務管轄ですが、店長から遊技機の導入希望を出してもらって精査していくようなフローですが、以前よりも目的や目標が明確になっている部分もあり、とても良いのではないでしょうか。

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李大成/株式会社Leeホールディングス 専務取締役。大学を卒業してから韓国へ1年半留学。帰国後、2002年1月に祖父が運営する同社へ入社。

なるほど。青年会議所は今でも続けていますか?

2017年の12月に卒所しました。有り難いことに色々な事を経験させていただきました。大変なこともありましたが、それ以上に学びの方が圧倒的に多かったです。

1年間会社で働いても気付けないことに気付けたとすら思っています。これからは外でインプットしたことを社内でアウトプットして、会社がもっと良くなることに貢献したいですね。

李専務が今、力を入れていることは何ですか?

今は社長が行っている銀行との取引について勉強中です。もともと数字が苦手だったので苦労していますが、会長や社長の仕事をスライドして私が行い、会長や社長が70歳になった時に、会社に来なくてもちゃんと運営されているような体制を目指して動いています。

ありがとうございます。続いて、現在の御社の営業方針について教えてください。

端的に言うと、新規出店よりも既存店のテコ入れに注力しています。今までは、新規出店への先行投資することにウェイトを置いていましたが、既存店への対策が若干後手に回っている状況がありました。

昨今の業界状況もありますが、今は既存店に足を運んで下さるお客様へのサービスを強化することが重要、つまり足元の強化が必要だと思っています。

新店よりも既存店ということですね。

色々話し合った結果でもありますが、社員が誇れる会社を目指す過程で、店舗数が多いということよりも、自分が働いている店舗に信頼して通ってくれるお客様が多い方が良いのではないか。

そちらの方が経営リスクも低いのではないかというジャッジの下、既存店強化という道を進んでいます。

既存店を強化する方法は。

分かりやすいのは、お客様に競合店よりも自店の方が来店する価値があると思ってもらうことです。

そのために、快適な遊技環境を整えること、それを運営、提供する社員が揃っていること、総じてクオリティが高いことが必要です。社員を揃えるという意味では、違った側面では安心して働ける環境整備も重要です。

というのは?

社員に聞くと、年を取るにつれて働くことに不安を感じるようです。40代、50代になってくると、この先働き続けられるのか、会社で居場所があるのかなど不安に苛まれると。

だからこそ、社員のセカンドキャリアに関しても、会社として取り組むべきだとなり、現在はセカンドキャリアの制度も少しずつ形になってきました。

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それは先進的な取り組みですね。もう少し具体的に教えてもらえますか?

私たちのグループはパチンコホール運営以外にも、別会社でボーリング、広告代理店、警備、ビル管理など事業展開していますので、そちらのグループ企業に転職できるような制度です。

同じ会社内の別部門へも可能なシステムで、待遇はそれぞれの会社、部門の賃金テーブルに合わせることになりますが、希望を最大限考慮して、転職する社員を応援します。

実際にこの制度を利用した人はいますか。

はい、数名います。年齢を重ねた人、結婚など環境の変化があった人、別事業に興味を持った人などですね。

先ほど別事業、とありましたが新規事業へのチャレンジなど、展望はありますか?

常に考えていますが、最近パチンコ店の集客施策として取り組んでいたことが、単体で収益化していることもあって、この施策を事業化しようか、という話も進めています。

なるほど。

もうひとつあって。まちに対して様々なイベントを仕掛けて行きたいですね。パチンコは規制が厳しく、旧来のイベントはできませんが、私たちはお客様を喜ばせ、楽しんでいただくことに注力してきましたので、そういったノウハウは活かせる部分があるのではないかと。

チャレンジの要素も多いですが、こういうことに取り組んで実績を積み重ねていくことで、企業理念でもある「遊・創造」を体現できると考えています。

新規事業にもグループ間転職ができますか?

もちろん!新しいことですのでバイタリティがあって、自走できることが条件ですが、どんどん任せて行きたいですね。

事業が伸びたら会社から切り離して独立させて、社員にそこの社長を任せるなど、そういった道に進めたら理想です。

夢がありますね!本日はありがとうございました。

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―インタビューを終えて
パチンコの事を全く知らない状態で入社したからこそ、状況を俯瞰してみることが出来たと話された李専務。青年会議所で多くの気付きを得られたことに深く感謝されていて、また当時の思い出をとても楽しそうに話されていたのが印象的です。
跡取りとしての大きなプレッシャーがある中で、様々な改革に取り組む姿勢に芯の強さを感じ、私自身大きな刺激を受けました!(インタビュー中村)