株式会社ユーコーホールディングス、金海基泰社長 TOPから学ぶ後編
前編はこちら(株式会社ユーコーホールディングス、金海基泰社長 TOPから学ぶ前編)
今後の営業戦略について教えて下さい。
今は出店に向いていない時代と言えますが、昨年11月スロット専門店EVO3を福岡県久留米市に出店しました。場所と可能性があれば、時代・環境に関係なく挑戦したいですね。
銀行との取引も良好ですので、資金面で大きな不安を抱えることなく営業戦略(出店戦略)に専念できる点は、現在の企業経営にとって大きなプラスです。
EVO3は速いスピードで出店されましたね。
ユーコーは“やると決めたらすぐに行動へ移す会社”ですから笑。EVO3はハードスケジュールでもやる価値があったと思います。
今後も魅力的な場所と遊技して頂けるお客様がいらっしゃるならば出店しますが、遊技機ラインナップは十分に揃いません。積極的に出店したい気持ちはありますが、昔よりも収益バランスが難しい市場環境であることも理解しています。
金海基泰/株式会社ユーコーホールディングス、代表取締役。大学卒業後、父の運営する同社へ入社。2010年に代表取締役社長へ就任。
EVO3は社長がメインで見られているんですか?
いえ、私以上に会長の意識が強いです。
営業の些細な点も厳しい目で見られますので、EVO3の店長はとても難易度の高い営業を強いられていると思いますよ。でも、皆から注目されるということは大変な反面、嬉しいことですよね。
周囲の店舗より緊張感を持って営業に取り組む。これって本当に大切なこと。今の仕事はこれから役立つことばかりですから、EVO3の店長には“よい経験を積んでいる”と前向きに捉えて欲しいですね!
会社全体で注目している店舗ということですね。
そうですね。業績だけでなく、スタッフの働く姿勢も注目される店舗です。
先日店舗へ足を運んだ際にスタッフへ『もっと楽しんで!』と伝えました。楽しみのない仕事に成長は伴わないと思っていますから。
営業は本部主導で行っていますか?
毎日直にお客様を見ている社員の方が適した判断が出来ると思っていますので、営業は現場主導です。私は営業からも離れているので、口出しせず相談に乗るようにしています。実際に店舗にいない私が指示を出してはダメかなと…。
現場で毎日『どうしたらよい店舗になるのか、お客様に喜んで頂けるのか』を一生懸命考え、汗を流している社員の背中を押したい!のびのびと仕事が出来る会社環境を守ることが、私の仕事ですね。
今後出店をする場合は、どの様に考えているか教えて下さい。
出店地は現主力の九州・関東以外も検討していますが、やはり関東圏に市場的な魅力を感じますね。
多角経営も意欲的に取り組まれていますね。
遊技場以外に、飲食店や旅館、ゴルフ場、リサイクルプラントなどの経営を行っています。遊技部門で働く社員に対し、他業種でのセカンドキャリアがあるのと同様に、他業種から将来的にホールで働くキャリアがあってもよい。
グループ間での人財交流はより活発化させたいですね。実際に異動した社員の働く姿から、今後もこのような事例を増やすべきと思っています。
働く側としてもチャンスが多くあるということですね!社員とのコミュニケーションはどのように取られていますか?
実をいうと、思うようにコミュニケーションはとれていません。会社の規模が大きくなるにつれて、難しくなると感じています。私自身はもっと話したいと考えているのですけど…。
日頃にコミュニケーションが十分取れない分、社員旅行には極力参加です笑。社員みんなでテーブルを囲み、おいしいご飯とお酒を頂きながらたくさん話す。私にとって、社長と社員という垣根を越える大切な時間です!
社員へメッセージをお願いします。
仕事できついことがあっても、笑いや楽しさに転換できるようになって欲しいです。気持ち次第で仕事の内容・質は変わるでしょうし、何より辛い顔をお客様は求めていませんから。
みんなが楽しんで仕事するためにも、立場が上の社員が率先して笑って楽しまなければならない。店長・マネージャーがスタッフを笑顔にしなければならない、経営陣が店長・マネージャーを笑顔にしなければならない。
そのためには、社長の私が笑顔でいなければならない。私自身、笑っていることが大好きなので、ユーコーのみんなが笑顔でいれる会社をこれからも築いていきます。
ありがとうございました。
約10年で営業や評価制度などに対する捉え方を大きく変えたユーコーホールディングス。その裏には金海社長の存在があったことを知りました。笑っていることが好きという金海社長ですが、言葉通りインタビュー中には常に笑顔で話してくれて、こちらもリラックスすることができました。
会社の将来を説明する時のまなざしは真剣で、パチンコ業界が厳しい中でも新規出店への想いの強さを感じました。これからもユーコーラッキーから目が離せません!(インタビュアー中村)