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株式会社ジョイナス、髙山愛子社長 TOPから学ぶ

高山愛子/株式会社ジョイナス 代表取締役社長。高校卒業後化粧品会社に就職。結婚を機に専業主婦となるが、平成17年株式会社ジョイナス設立に伴い代表取締役に就任。現在は滋賀県に4店舗、三重県に2店舗を展開中、10店舗展開を目指している。

髙山社長本日はよろしくおねがいします。まずは社長就任までの経緯について伺えますか?

高校卒業後、化粧品会社に就職しました。2~3年働いた後退職し、家事手伝いをしていました。29歳のときに結婚し、しばらくは主婦をしていました。平成12年に前進の会社を創業し経営は別の方に任せていたんですが、平成17年に株式会社ジョイナスに変更し、私が代表に就任しました。

代表に就任された当時はどうでしたか?

それまではパチンコの営業に直接携わる事が無かったので、わからない事が多く不安もありましたが、社員の生活を守る事を自分への最大のミッションとし、不安なのは私ではなく社員だ!やるしかない!と自分を奮い立たせ勉強しました。社員は勿論のこと、周りの全ての方に協力していただいて、営業や、経理のことなどいろいろと教えてもらいました。最初はパチンコ屋さんって何でも高いなと思いました。一番疑問だったのは、店に台があるのに新しい台を買うことですね(笑)。なんでこんなにお金をかけてまだ使える台を入れ替えるんだろうと。

周りの方の反応はどうでしたか?

自分ではそんなに拒絶反応はなかったと思っています。弟が店長としていてくれたというのも大きかったですね。社員のみんなも協力してくれましたし、本当に感謝してます。

御社の齊藤常務が社員大会について話してくださいましたが、開催するきっかけは何かあったのですか?

社員の結束力が強まる、会社として必要なことだという話を聞いたことです。店舗が離れているので店長同士は会うことはありますが、スタッフは顔も知らないような子ばっかりだったんですよ。こういうのをやってみるのもいいかなと思ったんですが、トップダウンじゃ何の意味もないから社員たちに企画させないといけない。店を休むことになるし、時間も費用もかかります。本当に自分たちでできるのかと思いました。でもふたを開けてみたら涙涙で。やってよかったと思いました。『会社って、社員ってええなー』って鳥肌立つくらい実感しました。一番強烈な思い出ですね。

株式会社ジョイナス社員大会の様子

社員の結束力はすごく高まりました。それぞれ温度差はあるにしろ、これでいけるという手ごたえはあったと思います。やってよかったのは確かです。ただやはり持続するのは難しいですね。店に戻ると現実が待ってますから。モチベーションを保ち続けるには、毎年継続して開催するなどしていかないと難しいのかなと思います。

社員の方のモチベーションを保つという意味では、現在何か取り組まれていることはありますか?

代表就任当初からやっていることですが、店舗や本社のスタッフとは積極的にコミュニケーションを取るようにしていますね。最初の頃は「ついこの間まで主婦だった人がいきなり社長?」という風に思われると思ったので、信頼関係を築けるようにと思ってやってきました。

それが関係しているのかどうかわからないですが、ここ最近は離職率がだいぶ低くなりましたね。数年前までは、もうすぐ店長になれるとか、今から、というスタッフが急に辞めるということが続いた時期があったんですよ。今まで一生懸命教育して、本人も店長を目指してがんばっていたはずなのに。前触れはあるんでしょうけど、それに気づかなかった会社の体制が悪いのか。いろんなことに悩みました。私が悪いのかなとか。

でもやっぱり会社が変わっていくときについていけない人は辞めていくんだと思うんですね。本人と会社の価値観が合わなくなってきますし、本人の意思を尊重することが本人のためにも、会社のためにもなるんじゃないかと。そういう風に考え方を変えてからはだいぶ楽になりました。

離職率が下がったポイントはどこだと思われますか?

受け入れ態勢ができてきたと思います。教育や制度の部分もそうですし、「ここまでできれば昇格」、「これをやったら降格」というのが透明化し、明文化できてきたことが大きな要因のひとつかなと思います。最近アルバイトの子が社員になりたいと言ってくれることが増えてきてるんですよ。いい会社になってきたんだなと思っています。

それから店長以上の役職者、私も含めてですが視野が広くなって引き出しが増えたと思います。以前とは接し方も違うし、問題が大きくなる前に気付くことができるようになったのかなと思います。代表に就任してすぐの頃はパチンコのことがわからないし、今店長に辞められたら困ると思ってけっこう気を遣っていたんですよ。でもある方に、「店長に気を遣いすぎ」と言われて。当時は外とのつながりもほとんどなかったので、そういったアドバイスを頂ける機会もあまりなかったですし、まずいなと思いました。それからいろんなところに顔を出すようになり、徐々に視野も広まっていったと思います。

店長たちは無理矢理でも出さないと店の外に出て行かないんですよ。仕入れてきた情報を自分の店にどのように生かして店を繁盛させるか、お客様に喜んでもらえるかというのを考えるのは大切なことだと思います。

髙山社長はPCSAなど、いろいろな団体などに積極的に参加されていますが、昔からいろんなことに挑戦するタイプだったんですか?

好奇心は旺盛でしたね。本来あつかましいんですよ(笑)。積極的というか。あんまり恥ずかしいとか、これ聞いたらどうやろ?とかバカだと思われてもまぁいっかという感じです。

理念は社員の皆さんで創ったと伺ったのですが、その経緯を教えていただけますか?

5年程前に当時の店長たちで創りました。理念の大前提にあるのが、“レッツジョイナス”なんですね。みんなでひとつのものをつくっているからジョイナス。それを元に4つの経営理念をつくりました。この中にすべて凝縮されていて素晴らしいと思います。これを実践できる社員がひとりでもふたりでも増えていくことが一番いいことなんじゃないかなと思います。

社内で何か変化はありましたか?

約3年前に、営業部長が、『社長は理念が大切だというけど、その想いって社員にどこまで伝わっているんでしょうね?』と言ってきてくれて。直接社員と話をしてほしいと言われたんですね。

それからジョイナス塾というのを月に1回やるようになりました。各店から1名ずつ呼んで、だいたい6~7人で行っています。「理念っていうのはこういうもので、理念を元に判断したら間違いはないよ」「朝礼のときに唱和するだけでは意味がないよ」ということを言い続けていますね。3、4時間話をして、その後食事会に行って、そこでは数字のことは一切なしで一人の人間として、どういう人になりたいのか、どんなことを考えて行動しているのかとか。お互いの価値観を知る場にしています。

ジョイナス塾を始められて社長自身、何か変化はありましたか?

変化はありますね。現場で起こっていることって、何枚もフィルターがかかって私の耳に入るんですよ。直接話をすることで、今起こっていることや、私が思っていた以上によく考えて、真剣に取り組んでくれていることを知ることができます。もう泣けてくるくらいに嬉しいこともありますね。

いいも悪いも両方ありますが、生の声で聞けるのが素晴らしいです。 だから月に1回は全力で私も話しますし、向こうも話してくれるように質問をたくさん用意したりしています。手ごたえは感じているので、継続していこうと思っています。 私はあまり伝えるのが上手じゃないんですよ。でもそれをすることで、社員との距離がきゅっと縮まる感じはします。

社員さんにとっては、社長と直接話ができて、自分の話を聞いてもらえるのは嬉しいことですよね。

先日オーナー会でも、社長は忙しそうにしてはいけないんだという話が出たんですよ。クロスワードパズルでもやって暇そうにしていると社員が話しかけやすくなるんだって。

私も社長室のドアを開けて、忙しそうじゃない雰囲気を出すようにしているんですよ。そうすることで、「ちょっとご相談が・・・」と話しかけてくる回数が増えてきたんです。それも仕事のひとつだと思ってやっています。

では次に、今後についてお聞きしたいと思うのですが、10店舗の展開を目指されているそうですね。

10店舗欲しいというよりは、社員が育ってくると行き場所がなくなってしまいます。自分の将来に不安を覚える社員も出てくるだろうし、そうなると会社が低迷してしまいますよね。そういう気持ちにさせないためにも10店舗は絶対やりたいと思っていますし、やれると思いますし、絶対に実現します。

実現に向けて、何か課題はありますか?

今はそれ程不安はないですが、以前はしばらく店に顔を出さなかったらすぐに質が落ちるということはありました。例えばうちは身だしなみを厳しくしているんですが、役職者がちゃんと注意できないということがあるんですね。

でもそこでちゃんと厳しくしないと、一気にスタッフの質は落ちますから。メイクが濃すぎるとか、髪が明るすぎるとか、自分で判断できなかったら私に写メしなさいと言ってます。まだ送られてきたことはないですけどね(笑)。

そういう意味では各店に女性管理職が欲しいですね。 先日、以前からいいなと思っていたアルバイトの女の子を社員にしたんですよ。一緒に外部セミナーを受けていてもすごく一生懸命取り組むんです。こんなに一生懸命やっているんだからもったいない、ずっとアルバイトでいいの?って話して、口説き落としました(笑)。

女性の活用というのは日本全体の課題でもありますし、この業界はまだ遅れている部分でもありますよね。

そうですね、それに女性の方が現実的なんですよね。子どもがいたり、生活かかっている子が多いから覚悟がありますし。私が女というのもあり、女性に対しての福利厚生はどの企業よりも充実させようと思っています。

やはり女性が店長を目指すのはハードルが高いと思うんですよ。夜間の業務も多いですし。安心して子どもを預けられる場所を用意したりだとか、できるだけ働きやすい環境を整えたいと思います。それに女性ががんばっている職場って、絶対に男性もがんばるんですよ。そういう風を業界に吹き込んでいければなと思います。

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統計を取ってみると、地域一番店は女性客の割合が一番多いんですよ。女性スタッフが活躍している店舗は女性客が多いんじゃないかなと思います。

そうですね、だから採用のときなんかは私のことどんどん使って!と言ってます。女性経営者はこの業界は特に少ないですから、同じ女性が社長をしている会社ということだけでも、興味を持ってくれる子はいるんじゃないかなと思います。

短期的にはどのようなことを目標とされていますか?

四半期決算ですね。四半期にすることによって月次に敏感になるじゃないですか。今後消費増税や、様々な要因で利益確保が難しくなってきますから、私だけでなく、現場がどれだけ敏感に動けるかが重要になってくると思うんですよ。敏感な目と感覚を養って欲しいと思って決算書を見せている時期もあったんですが、決算書はグロスで出てくるじゃないですか。それよりも、月次にもっと敏感になって、月単位で多少目標と差があったとしても、四半期でみれば調整が効くような、終わってみたら計画通りだったという方が建設的なんじゃないかと思っています。

店長さんに経営者意識を持たせたいという想いから、粗利ではなく営業利益を重視させたいという経営者の方は増えてきていますよね。

そうですね、店長たちには自分の店の社長だという感覚を持ってほしいんですよね。粗利、機械代、人件費に執着しすぎてしまうのですが、会社を経営していくためにはそれ以外にも必要な経費や、支出がありますよね。そういったものを全部引いたら、営業利益はこれだけしか残らないんだというのを肌で感じてほしいんですよね。 それがわかったら、その人の将来にも絶対に役に立つと思うんです。

40代以上のスタッフの方のキャリアについては何か考えていらっしゃいますか?

やはりずっと店舗というのも体力的に厳しくなってくるので、本社に来て教育担当をするとか、店舗開発をするとか、まったく別の事業を行うというのも有りなのかなと思っています。 年を取ってもポジションがあるという安心感を持たせることは社員のモチベーションにもつながるし、離職も防げますし、会社に対するロイヤリティが高まるのかなと思います。

今、スタッフの皆さんに伝えたいことはなんですか?

感謝ですね。他にあまり思い浮かばないです。私が今ここにいられるのも、社員たちがいるからですから。社員がいてくれなかったら何もできないです。

座右の銘はありますか?

すぐやる、必ずやる、できるまでやる。ですね。

今までのお話にすごく通じますね!では最後に読者の方にメッセージをお願いします。

パチンコ業界はたくさんの問題を抱えているとは思いますが、日本になくてはならない娯楽だと思います。毎日遊びに来てくださる高齢のお客様もいらっしゃいますが、もしパチンコがなくなったら、その方たちはどこにいけばいいんだろう?と考えるとすごく社会貢献になっていると思います。

でもそういう明るい部分を一般の方はほとんど知らないと思うんですよ。企業単体ではなく、業界全体として、もっとアナウンスできればいいなと思っています。私は月9でドラマしたらどうだろうって思うんです。それがきっかけで若い人の開拓ができたらいいなと思っています。

ありがとうございました!

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