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株式会社タツミコーポレーション、李煥辰社長 TOPから学ぶ 後編

 

ミクちゃんガイアの屋号で大阪府、兵庫県、山口県で29店舗を運営する株式会社タツミコーポレーションの李煥辰社長のトップインタビューです。後編ではこれからのビジョンや採用、求める人物像についてお伺いしました。

(前編はこちら 株式会社タツミコーポレーション、李煥辰社長 TOPから学ぶ前編)

今の一番の課題はなんですか。

【理念の浸透】です。経営理念は去年の10月に変更しています。まずは理念の浸透をしっかりやっていきたい。

1年前にホームページも変更しました。当初から初めの2年間で組織を整え、そこからリスタートをするということを社員に伝えていました。

リスタート=再出発とはどのような意味なのですか。

もう一度チャレンジする組織にするということです。当社は年功序列ではありません。ただ、能力主義というよりも考え方主義です。

今ある等級と、その社員の考え方が揃うことを目標にして、それぞれを然るべきポジションに就いてもらうことが重要だと考えています。

適正なポジションに人を配置するということですね。御社で昇格していく人はどのような方が多いのでしょうか。

当社は【人材育成】に重きを置いているので、人を育てることができるかどうかを重要視しています。【心と心で対話できる人】が昇格していく印象ですね。

パチンコ店で人を育てるのはおそらく他の業界よりも大変なことだと思うのです。

この業界はアスリートのように、勝った負けたで毎日やっていく世界ですから。

労務改善もやっていますが、営業時間も長いので、店舗スタッフ全員とコミュニケーションをとって志の共有をはかるのが非常に大変なんです。

店長は数字の瞬発力や他店舗の分析も行い、接客にしても、「ありがとう」とはなかなか言われない仕事です。

お客様は勝ちに来ているわけですが、お店としてはそれでは成り立たないですし、負けたとしても、また遊びに行きたいと思ってもらうことができる接客をしていかなければならない。

匙加減が非常に難しく神経使う仕事なのです。しかし、それがパチンコ店運営の魅力でもあります。

すべてが凝縮された職業なので、これを20代、30代で経験するのは凄く良いことだと思います。

このような環境下でマネージメントや組織作りを覚え、BtoBも経験した上で、次のステップは経営者です。どんどんやりたいことやってほしいし、たくさんの経営者を育てていきたいと思っています。

李社長が考える、5年後10年後のビジョンを教えてください。

パチンコ業界についてお話すれば、2030年には、パチンコホールは3000店舗くらいになると思っています。

そんな中で出来ることをするしかない。今までの当たり前を変えてくことが重要になると思っていますので、例えばプライベートブランドの機械をもっと出したり、スマートパチンコなど、店舗の無人化ということも考えられます。

しかし一方で、今はやはり接客で勝たないと駄目だというのは社員に言っています。

「あのスタッフに会いたいから」と来てくれるお客様をどれだけ集められるかどうかが勝負だということも言っています。

今後マーケットによってはM&Aなどしていこうとは思っていますが、売り上げのシェアは他事業にウエイト持っていた方がいいのかなとも感じていますね。

今も多角経営を行っていますが、将来的にはもっと多様な事業が形になってグループ会社も増えていると思いますから。

現在の会社を大きくするというより、グループ会社で様々な事業を行っていくのですね。

今の企業規模だと社内の色々なところに顔が出せるんです。社長である私が自分の意思をきちんと伝えることのできる規模の会社でありたい。

やはり大企業だと縦割りになってしまいますから。タツミコーポレーションという山があって、そこから卒業した社員がまた山を作って、その集合体を大きくしていきたい。それが理想です。

そうなると、例えば社員が何をしようかと迷ったときに、「WEBマーケテイングの会社もあるよ」「化粧品事業もあるよ」と声をかけることが出来る。「出向で勉強しておいで」と言えるようになれば、多くのチャンスを提供してあげることもできます。

選択肢が広がりますね。パチンコ業界から異業種に転職される方もいらっしゃる中で、自社でずっと雇用できるというのは強みですね。

そうですね。人材育成のプラットフォームのような会社にしたいんです。

昇格など、階段を上ってくると絶対に自分を表現したくなると思うんです。社員一人一人の、そうした主体性やアイディアを歓迎することで、会社の新陳代謝がもっと早くなっていく。

そうなればポストも詰まらないので、若い社員にも多くのチャンスが巡ってくる環境になるということです。

コロナ渦になり、そういったビジョンに変化はありましたか。

ここ1~2年、新型コロナウイルスの蔓延が起きたことはもちろん想定外でした。

業績に対するインパクトは大きく、結果として今年は本業回帰の年になりました。

ですが、本業であるパチンコ事業がもっと安定したら多角化、新規事業含めて今よりも社員の背中押しやすくなると思いますし、目指していることに変わりはありません。

御社は様々な経験をしたい人にとっては理想的な環境だと感じます。やはり中途採用では幅広い分野や知識を持った方を求めているのでしょうか。どのような人財を求めていますか。

本業はパチンコ事業なので、パチンコホールで働ける人が良いですね。

コロナ渦では、常にクラスターに警戒をしていましたから、もし何か不測の事態が起これば、他部署も本部も協力して店舗の営業をしていかなければならない。

現に今年の9月末までは本社勤務の社員も月3~6日程度、店舗に出勤していました。

あくまでもパチンコがコア事業なので、全体でパチンコホールのオペレーションを知っておくことは、大切だと改めて感じました。

パチンコ店では働きたくないという方だとなかなか難しいですね。パチンコ店で人を育てるのが大変な分、その経験を経たからこそ、スキルのある社員が育つのも事実です。

やはり一つの課題として、特化型の人に、いかに幅広いスキルを身に着けてもらえるかというのはありますから、パチンコ事業から他事業、他事業からパチンコ事業というように、考えが凝り固まらないよう、ジョブローテーションしながら社内の活性化をしていきたいと考えています。

最後に、社員へのメッセージをお願いします。

この業界は変化が速いので、その変化を思い切り楽しんでほしい。

自分は仕事に夢中になれているか?と自問し、自分の感性や、自分の色を出していってほしいと思います。

自分がどういう影響をまわりに与えたいかを考えること、目指すことが非常に大切なことです。

20代、30代は人材育成や店舗運営でスキルを磨き、40代は是非経営者を目指してほしいですね。

やはりスキルは陳腐化するのが早いものなので、やりたいことは自ら掴み取っていってほしいと思います。

本日はありがとうございました。

―インタビューを終えて

「この3年間で、タツミコーポレーションという会社が大きく変わった」という印象はずっと持っていました。社員の皆さんがチャレンジできる環境を与えたいと様々な取り組みをされており、その環境が確実に出来上がりつつある所は社員の皆様にとっても求職者の方にとっても非常に魅力的な要素の1つだと思います。

今後のタツミコーポレーション様のビジョンも非常にワクワクするもので、大変有意義なインタビューとなりました。本当にありがとうございました。

(インタビュアー宮武)