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株式会社アミューズ、岩谷和馬専務取締役

岩谷和馬/株式会社アミューズ専務取締役 営業本部長。大学時代にパチンコ店でアルバイトを経験した後、大学卒業後の2012年に株式会社アミューズに経営企画室室長として入社。2013年常務取締役就任、2016年専務取締役に就任。

関東初進出のアミューズ千葉店が好調です。まずは関東への進出のきっかけを伺えますか?

私たちは「日本一の企業を目指している」を目指しているわけですが、そのためにも今より知名度を上げてブランド力を高めたいと考え、市場としても大きい関東に出店しようと思いました。

なぜ関東の初出店を千葉に決められたのでしょうか?

私自身、関東圏の店舗を約500店リサーチしたのですが、機種構成など千葉と大阪は似ていると感じるところがありました。

ここでならこれまでのノウハウや弊社の持ち味を生かしながら営業することができ、関東での営業も学べ、関西の他の店舗にもノウハウや経験を活かすことができるのではと思いました。

千葉店出店時にはどのようなことにこだわりましたか?

1からアミューズブランドを築こうと思い、あまり「大阪の企業が関東初進出」ということを出しすぎないようにしました。

また、まずは覚えてもらえやすいように、店舗名はカタカナでも表記し、グランドオープン日は11月11日、設置台数は1111台としました。

機種構成に関しては、千葉県内の全ての店舗を調べて、構成比率を算出しました。その上で機種の各ジャンルで千葉最大にしようと考え、台数を決めていきました。この「千葉最大」というのが今の成功ポイントの一つではないかと思います。

関西と関東の店舗の違いはどんなところに感じますか?

関東の場合は、お客様一人一人に合わせた接客や店舗づくりをしていると感じます。ポップひとつにしてもこだわりを感じます。そういったきめ細やかさは勉強になります。

あるときテレビで飲食店オープンまでのドキュメンタリー番組をみていて感じたことがありました。その番組で、店長さんがオープンした初日、1人目のお客様が来たことにとても感謝して涙している場面がありました。

パチンコ店はというと「オープン初日は全台埋まっていないとマズイ」というのが一般的ですよね。当たり前ですが、たくさんのお客様は一人一人のお客様の集合体です。パチンコ店ももっと一人一人に対して丁寧にきめ細やかなサービスが必要なのではないかなと思うようになりました。

そういった点で関東は一人一人のお客様を見ていると感じられる店舗が多いので、勉強になりますね。

人に関しては違いを感じることはありますか?

スタッフに関しては、切り替えが上手で効率よく働く方が多い印象です。

お客様に関してはあまり違いを感じません。イベントに合わせて遊びに行く店舗を変える層が多いとか、スロットの比率が高い店舗が多いのでスロットの人気が高いのだろうな、といったことは感じます。ただ、アミューズ千葉店の場合は、お客様層は関西とあまり変わらないです。特に常連のお客様は、お客様層も、遊び方も変わらないですね。

今は日本全国であまり文化の違いがないのかもしれません。地方の店舗も関東の営業スタイルに近くなってきているように思います。

以前の関西は店舗設備よりも、いかにお客様に還元するかを重視している店舗が多かったのですが、今は店舗設備にも力を入れないとお客様から支持して頂けなくなってきています。

そういったことから、全国的に関東の店舗づくりに近くなってきていて、あまり文化の違いがなくなってきているのではないかと思います。営業スタイルに地域差がなくなってくると、やはり知名度や設備、接客マニュアルなどが整っている大手企業の方が有利になってくると思います。まったく同じではお客様に飽きられてしまうので、ベースがしっかりしていてその上でのオリジナリティが必要だと思います。

関東進出に関して、社内の反応はどうでしたか?

初めてのことなので、最初は不安に感じている人が多かったと思います。私は自分自身で関東圏のリサーチをしているので、自分の目で見て「いける」と感じて出店を決めたわけですが、やはり自分で見ていないうちは不安なのではないかと思います。

ただ、幹部はグランドオープンの2カ月程前から千葉に来ていたので、自分の目で見ていくうち、自信を持つようになっていきました。

千葉店の店長さんはどのように選ばれたのでしょうか?

人それぞれに個性があり得意分野が違いますよね。店長の個性は店の雰囲気に影響するので、千葉店には何が得意な人物が店長としてふさわしいだろうかと考えた結果、やはり会社の方針や意図を全面的に実践出来る店長を選びました。

こうした社員それぞれの個性を把握できるようになったのは、店舗ローテーションを行うようになったことが大きかったと思います。店舗ローテーションすると、必ず「よくなること・そうでないこと」が何かしら出てくるので、それを見ていると店長それぞれの個性がわかってきます。誰にでも不得意なことがあるのは当然なので、それぞれの得意なことが活かせるようにお互いサポートし合っていけるような組織を作ろうと考えています。

実は以前は各店の店長はある程度固定していました。その方が集中して取り組めると考えていて、それはそれでよさではあるのですが、店舗ローテーションさせることのよさも今は感じています。

千葉店グランドオープン後に感じる社内の変化はありますか?

いい意味で社内のライバル意識が強くなり、社内が活性化したのではないかなと感じます。

千葉店の店長は、関西にいた人材を抜擢したのですが、他の店長たちは千葉店に負けたくないと今まで以上にがんばってくれていますし、出世欲が高まったと思います。特に和歌山に出した新店と、千葉店はライバル関係にあり、自分たちで稼働を競い合うようになりました。

また、千葉店や和歌山店がおかげさまで好調であることから全国的に知名度が上がり、採用に関しても優秀な方が応募してくださることが増えました。

以前のインタビューで採用したい人材に関して「人柄」を重視されていると話されていましが、そこに変化はありますか?

変化はないです。むしろ人柄が重要であるということは以前よりも強く感じるようになりました。

弊社の強みは、みんなで意見を出し合って会社をつくっていけることだと思います。まだまだ仕組み化されていない部分もありますが、だからこそ、役職や社歴に関係なくチャンスがあります。

チャンスを活かすためにはスキルも大切ですが人柄が何よりも大切だと思います。いくらスキルがあっても周りが付いてこないと組織を動かすことはできないので、結果的に自分の力を発揮するのは難しいです。これまでいろんな人を見てきてやはり人柄は大切だと感じています。

お客様に支持される店づくりのために、どんなことに力を入れていますか?

マーケティングですね。今後はターゲット層をより絞ることが大切になってくると思います。例えば若年層が多い地域であればさらに若年層向けに絞って店づくりをしていくことで、その店の個性が出てきます。そうするためにも、これからはよりマーケティングの力が必要になってくると思います。

千葉店を出店する際には関東圏の店舗約500店を視察し、千葉県内に関しては全店舗の機種構成も調査して分析しました。その結果、千葉店は各機種ジャンルで「千葉最大」にすることができ、これが好調の大きな要因となっています。

また、千葉店を出店したことで、スリープユーザーが掘り起こされたということがありました。千葉店の来店客数を調べたところ、元々調査していたエリアのユーザー人口よりも200~300人多かったんですね。遠くから来てくださる方が多いのではと考えさらに調べたところ、遠くからのお客様はそれ程多くはなく、ほとんどが近隣のお客様であることがわかりました。

つまり、これまで何らかの理由でパチンコを辞めていた方が、アミューズ千葉店が出来たことで、また遊びに来てくださるようになったのではないか、ということです。遊技人口は減少していると言われていますが、エリア単位でユーザー人口を増やすことは可能なのではないかと思いました。

このように実際にマーケティングによる成功も体験できましたし、今後も力を入れていきたいと思っています。そのためにも、社内のメンバーともよく店舗視察を行っています。

例えば、駐車場の停まっている車から稼働率を予想して実際に店内を見てみるというようなことをよくやっていますね。予想が外れたらその原因は何だろう?とまた調べて、駐輪場に自転車がたくさん停まっているから近隣のお客様が多いのかもしれないとまた仮説を立てて調べるといったことです。私自身、調査や分析が好きということもあるのですが、社内のメンバーにもそういった視点を持って視察する機会を持ってもらうことで、マーケティング力が養われていくのではと思います。

以前のインタビューでも現場の仕事が好きと話をされていましたが、今もその想いは変わらないのだなという印象を受けました。

そうですね、今も現場が一番楽しいです。以前のインタビューでもお話しましたが、学生時代にパチンコ店でアルバイトしてみて、「パチンコは人の心を動かす」ということを感じました。

遊技をすることを楽しみに来られる方、お客様同士やスタッフとの会話を楽しみに来られる方、様々なお客様がそれぞれ違った想いを持って来店され、「勝った負けた」もあるのでいろんな感情が生れます。そういったところに魅力を感じました。

今でもその気持ちは変わらないので、できるだけ現場にいたいという想いがありますね。今でもグランドオープンの準備期間中は現地に住み込みしますし、周りの社員たちと一緒に準備を進めたり、店舗視察をしたり、そういったことが楽しいです。

それでは最後に業界の今後についてお伺いできますでしょうか。

言うまでもなく、今はチャンスではなくピンチですが、だからこそパチンコ業界が変わるきっかけになっていると思います。これまでなかなか変われなかった部分も変わることができるきっかけです。そのきっかけを活かし、アミューズとしては今後も日本一の企業を目指し、夢に向かって一歩ずつ様々なことにチャレンジしていきたいと思います。

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