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NEXUS株式会社、大谷和也課長 採用の現場から

大谷和也さん/NEXUS株式会社 人事部採用課課長兼NEXUS広報。2007年新卒でNEXUS株式会社入社。入社後は事業拡大に伴う新天地でのグランドオープンを数度立ち上げ、2011年に人事部へ異動。2012年には採用責任者に就任。2017年3月には実施例が少ない「奨学金返済支援制度」の導入(業界初)を主導したことでも話題に。

本日はよろしくお願いします。まずはNEXUSとの出会いについて伺えますか?

就職活動を始めた頃は、車が好きだったので自動車業界を中心に受けていました。メーカー、ディーラー、附属部品会社など様々受けたのですが、ある時にこの業界に対する気持ちが冷めてしまいました。というのも、私は本当に車が好きで、知識面もかなり詳しい方でした。自動車に関わる仕事をしている人なら同じように詳しい人が多いのだろうと想像していたのですが、自分のように車が大好きで詳しいという人にはなかなか出会うことができませんでした。

そういった経験から、好きなことを仕事にすることで好きなものが嫌いになってしまうような気がして、だったらもう趣味のままでいいのではないかと思うようになりました。

そこからは様々な業界の会社をみるようになりました。そんなある日、たまたま家で留守番中にNEXUSから電話があり、会社説明会を案内されました。私は地元が埼玉県の大宮なのですが、NEXUS(当時は群馬中心)という会社も知りませんでしたし、この時はパチンコ企業だともわからなかったのですが、せっかくだから参加してみようと思いました。まさに針の穴を通すような偶然がNEXUSとの出会いでした。

その後、会社説明会に参加し初めてパチンコ企業だとわかり、最初は驚いたのですが、人事担当者の雰囲気がよかったので選考に進むことにしました。そこからはとんとん拍子に進み、2007年に新卒3期生として入社することになりました。

なぜ御社を選ばれたのでしょうか?

その頃、仕事内容よりも人間関係が大切だと考えるようになり、「人」を会社選びの軸にしていました。ですからNEXUSの人のよさに惹かれたというのが大きいです。特に印象に残っているのは、一次選考の面接官が専務(現社長)で、「一緒に働こう」と言ってくださったことです。母にパチンコ業界の会社を受けることを反対されていると話したところ、「家に行って私がお母さんと話をする」と言ってくだいました。

次の二次選考は社長(現代表)が面接官で、「専務から、一緒に働きたいと思っているから口説いてほしいと言われている」と言われ、いろんな話をしました。社長にも気に入って頂けたようで、「一緒に働こう」と言ってくださり、内定となりました。内定後には役員が高級店へ食事に連れて行って下さる懇親会があり、そこまでやってくれることに驚きましたが、それだけ必要とされているのだと感じることができました。

こうしてNEXUSの様々な方と触れ合うことで人のよさを感じ、他社と迷うことなく「ここで働こう」と決意をすることが出来ました。

お母様から反対されていたというお話もありましたが、周りの反応はどうだったのでしょうか?

私は祖父も父も公務員で、親戚にも公務員が多かったので、ずっと公務員になるように言われていました。父には反対されなかったのですが、母には反対されました。ですが言われた通りの道を進むことにどこかで反骨心のようなものもあり、母を説得するより、自分自身の働く姿勢を見せて納得させました。

ただ、パチンコに偏見はありませんでしたが、なんとなく周りの人には言えなかったです。

実際に入社してみて、どうでしたか?

入社してすぐ辞めたくなりました(笑)それまでパチンコで遊技した経験もなく、パチンコホールの仕事をリアルには想像できていませんでした。

店舗に配属された初日、バックヤードでランプ対応などの練習をするのですが、それをやるように言われたとき、「これは無理だ!」と感じたんです。

そういった状況から辞めずに続けられたのはなぜだったのでしょうか?

私は高校から大学卒業の時まで7年間同じアルバイト(サービス業)を続けた経験があり、継続する力という点では自信がありました。また、配属先の同期や先輩方に恵まれたことは大きかったと思います。20代の社員がほとんどの職場でしたので年齢が近い分話しやすかったですし、仕事後には食事に連れて行ってくれるなど面倒見がよい方が多かったのも大きかったです。

そうした周りとの繋がりもあり、任された仕事に向き合っていくうちに、徐々にやりがいや仕事のおもしろさを感じるようになっていきました。その後はグランドオープンを連続四回も経験させて頂きました。現在は人事責任者以外にも、企業の窓口である企業広報の担当を任せて頂いてますが、改めて振り返ってみると、パチンコ業界に就職してよかったなと思います。

やはりパチンコ業界は若いうちから責任あるポジションを任され、大きな金額を動かせるというところに大きな魅力があると思います。私もこれまで様々なチャレンジをさせてもらい、大きなやりがいを感じていますが、これ程の経験は他の業種に就職した場合では、できなかったのではと強く感じています。

新卒入社4年半後に人事に異動されたとのことですが、どのような経緯で異動されたのでしょうか?

就職活動中に人事という仕事を知り、NEXUSに入社したらいずれ自分も人事をやってみたいと思っていました。新卒入社から4年半後に当時人事責任者だった方に声をかけて頂き、異動になりました。

私は入社後グランドオープンをその当時では多く経験していたこともあり、学生に対して仕事を魅力的に話せるのではないかということで声をかけて頂いたようです。

人事に異動後はどのようなお仕事をされていたのでしょうか?

私が異動した頃は人事責任者の上司と私の2人のチームで、最初は学生への連絡やナビの管理などの仕事をしていました。上司は仕事に非常に厳しい方で、毎日のようにダメ出しをされ、当時私は26歳くらいでしたが本当に泣きながら仕事をすることもしょっちゅうでした。ただ、一方的に言われるというよりも、私も自分の意見を言うので、日々ケンカですね(笑)。私にも私なりの採用に対する考えがあり、それは持ち続けたいと思っていました。

上司はカリスマ性のある方で、人柄に魅力を感じて入社を決める学生も多かったです。私とはタイプが違うので、同じやり方をしても勝てないなと感じていました。そこで、自分なりの方法で勝てるようになろうと思い、元々得意だった写真や文章、全体の把握力など、学生への見せ方にこだわるようになっていきました。

具体的にどのような工夫をされているのでしょうか?

私はNEXUSがパチンコホールだとは知らずに会社説明会に参加しましたが、知っていたら参加していなかったかもしれません。会って話をすることで魅力を感じてくれる学生もいるので、参加するまでのハードルを低くするためにもナビなどでは業界の要素はあまり出さないようにしました。

クリーンなイメージを持ってもらえることを大切にし、写真のクォリティや企業としてのブランディングにもこだわっています。また、ナビや就活イベントのブース装飾などのイメージカラーを統一し、一貫性のあるものにしています。

会社説明会ではどういったお話をされているのでしょうか?

会社の成長性や、働きやすさについてなどを魅力として伝えています。働きやすさについては、よく入社3年以内の離職率を学生から聞かれるのですが、大事なのは3年間ではなく30歳までの離職率だと私は話しています。30歳になると結婚する人も増えてきます。家族を持つと、自分のためだけではなく家族のことも考えながら働くようになります。その頃に自分が望む働き方ができるのかどうかも大切です。説明会では自身の人生設計について考えてもらい、弊社の働き方を説明しています。

また、あえてマイナスなイメージを与えないよう気を付けています。パチンコで遊んだことがない学生も多いですし、プラスもマイナスも何もないフラットな状態の学生も多いです。マイナスなイメージを与えるような伝え方はしないようにしています。

会社説明会のプログラムはどのように作っていったのでしょうか?

実は私が人事に異動になって1年経った頃に上司が異動することになり、2年目からは私が責任者になることになりました。自分が責任者となるからには自分らしい方法にしないと学生に魅力を伝えられないと思い、かなり考えて伝え方も工夫をしました。学生のアンケートを読んで日々改善もしています。

説明会ではどんな人生にしたいかという観点からの仕事選びについても話しています。この話が特に好評で、今のプログラムにして3年程経った頃から先輩や友達から話を聞いて興味を持った、と口コミをきっかけに参加してくれる学生が増えてきました。そういった学生の中には、パチンコで遊んだことはないという学生が非常に多く、「まずは興味を持ってもらう」ということに成果が出てきていると感じています。

内定者フォローについてはどのような工夫をされていますか?

以前は年齢も近かったので「親しみやすいお兄さん」という感じで接していました。今は年齢も重ねて経験も積んできたので、前任者のようにカリスマ性で魅力付けするようなスタイルへと徐々に変化させています。また、これはあくまで私自身のやり方で、この仕事が好きだからこそやれていることなのですが、とことん学生に合わせるようにしています。

私は釣りが趣味なのですが、同じ趣味の内定者がいれば、プライベートの時間に一緒に行くこともあります。何かあったらいつでも電話して、と伝えているのでアルバイトが終わった後の遅い時間に電話をくれる学生もいます。こうした学生との向き合い方は、私には向いていると考えてやってきて、効果も出ていますが、誰にとってもこういったスタイルがいいというわけではなく、自分なりに自分に合った方法を考えて動くことが大切なのではないかと思います。

現在採用の責任者をされていますが、今特に力を入れていることは何でしょうか?

結果を出せる強いチームを作ることです。今では会社説明会に毎回50名程の学生が来てくれますが、以前は0名ということもありました。

私が人事に異動してすぐの頃のことですが、都内で開催予定だった会社説明会で0名を経験したときの気持ちは今でも忘れられません。上司と二人、何もせずに新幹線に乗って帰ったのですが、こんな経験は二度としたくないと思いましたし、そのために何をすればいいかをより深く考えるようになりました。

私が責任者となったときは2名のチームでしたが、今では採用数や目標人数も増えたこともあり、メンバーを増やすことが出来ました。今は個の力だけでなく、チームの力でより確実に大きな成果を出せるよう、チームビルディングに力を入れています。

特にこだわっているポイントは2つあり、1つはチームのゴールを明確にし、共有することです。メンバーと面談していると、やはり共通のゴールはあってもそれぞれ考え方は違います。プロセスを重視する人、結果を重視する人など様々です。コミュニケーションを取りながらチームとして何を重視するか、ゴールは何かを明確にし、全員の共通理解にしています。

もう1つは自信を持たせることです。人事としての自信は、2、3年の経験を積むことで徐々についてくるのが普通ですが、成長スピードを高めるためにも、まずは「自分たちは結果を出せるチームなのだ」と自信を持たせるようにしています。そういうチームであるためにも、私自身が高い結果を出せるように取り組んでいます。自信を持つことで、合同企業説明会などでも学生に対して堂々と話せるようになりますし、そういう姿を魅力に感じる学生はとても多くいます。

一般的には好きだから勉強し、自信につながることが多いと思いますが、まずは自信を持たせ、好きになり、勉強するという流れでビルドアップを図っています。

私が責任者になってから一人だけ結婚を機に地元に戻るということで辞めたメンバーがいるのですが、彼女は人事の仕事にとてもやりがいと自信を持ってくれ、地元に帰ってもこの仕事がしたいと言い、今も転職先で人事の仕事をしています。

私はメンバーに自信を持ってもらうためにも、「ここでの経験はどの会社に行っても通用する」と伝えているのですが、実際に転職先で経験を活かしてくれているメンバーがいることは嬉しいです。会社は違いますが、今でも交流があります。

メンバーとのコミュニケーションは積極的に取られる方ですか?

そうですね、仕事以外のプライベートの話もしますし、よく話す方だと思います。採用チームはあえて様々な個性の社員を集めています。それぞれの得意分野を活かしながらチームとして力を発揮できるようにするためです。それぞれの個性を把握するためにもコミュニケーションは大切です。どういうことが得意なのか、どういう伝え方をするとモチベーションが上がるのかなどを考え、ひとりひとりに合わせてマネジメントしているつもりです。

また、できるだけ有休休暇は取りやすくしています。「今月がんばったから来月休み取っていいよ」という話をすることもありますね。そういった働きやすさもチームビルディングにおいては大切だと思います。

奨学金返済支援制度を始められましたが、こちらについて伺えますか?

2017年3月1日より、新たな福利厚生制度として導入しました。アミューズメント業界では初の試みで、全国でもまだ導入事例は多くありません。
具体的な制度の内容としては、新卒入社後5年間、180万円を上限に月々の返済額相当額を月々の給与に上乗せして支給します。これは奨学金返済中の既存社員にも適用しています。

奨学金制度を利用する学生は増加していると言われますが、日本学生支援機構の調査では2014年時点での奨学金利用者は141万人。大学生の2.6人に1人が利用しているという結果が出ています。また、2014年度末での延滞3カ月以上の延滞債権額は2,491億円にものぼり、年々延滞者は増加しているそうです。労働者福祉中央協議会の調査では、奨学金の借入総額は1人あたり平均312万9,000円、月々の返済額は1万7,000円というデータもあります。

奨学金の返済はやはり生活的負担が大きいですし、会社としてサポートすることで、興味を持ってくれる学生が増えたり、既存社員の帰属意識が高まるのではと考えました。離職の防止につながれば、上限180万円は決して高い金額ではないと思います。

制度導入にあたっては新卒採用でもアピールポイントにしたかったので、3月1日の就職活動解禁にリリースが間に合うように進めました。事前に社内アンケートを取り、奨学金の借入があるかないか、ある場合の借入総額はいくらか、毎月いくら返済しているかを全ての社員に答えてもらいました。

その結果を踏まえて役員会にてプレゼンをし、導入しようと考えてから数週間で導入決定となりました。業界初を狙う為にも、スピード感を第一に意識し、導入しました。

最後に、今後について伺えますか?

今、NEXUSの採用活動は好調ですが、かつては「会社説明会0名」を経験したこともあります。だからこそ今の好調は「たまたま」ではなく、そうなるために努力した結果だという自信があります。常に不安と時代の流れもあるのですが、今までやってきたことへの自負もあります。

今後は全国的に店舗展開していくので、採用も全国で行っていくでしょう。初出店の地域ではまだ知名度も高くはないので、これまで培ってきたノウハウを活かしながら、地域に合わせた工夫が必要になってくると思います。

会社の成長にとって、いかに優秀な人材を採用できるかは非常に重要なので、プレッシャーでもありますが、新たな挑戦にワクワクもしています。

ありがとうございました!

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