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アンダーツリー株式会社、水畑孝一課長代理 採用の現場から

水畑孝一さん/アンダーツリー株式会社 総務人事部人材開発課課長代理。2009年にアンダーツリー株式会社へ新卒入社。店舗勤務を経て2012年に総務人事部へ異動し、新卒採用担当をするように。現在は新卒採用の責任者として活躍中。

本日はよろしくお願いします。まずは入社の経緯から伺えますか?

大学時代にキコーナでアルバイトしていたことがきっかけで入社しました。そもそもアルバイトしようと思ったのは、高校生の時から好きだったバイクを買うためにお金を貯めようと思ったからです。

アルバイトの求人情報誌を読んでいたら、時給がよくて自宅から近かったので応募することにしました。私は岡山出身で、大学進学で兵庫に引っ越しました。地元にはキコーナがなかったので、パチンコ店だとは知らず、ゲームセンターかな?と思って応募しました。そのためパチンコ店だとわかって少し驚いたのですが、翌日から来るように言われ、アルバイトをすることになりました。

パチンコ店でアルバイトを始めてみてどうでしたか?

働き始めて初日で辞めたくなりました(笑)当時の私は人見知りで根暗な人間で、そのため接客のアルバイトはやったことがなく、初日は何回もお辞儀の練習をさせられ、表情や歩き方など、接客の基本を徹底的に厳しく指導されました。

店長や社員の方々は優しかったのですが、アルバイトの先輩がめちゃくちゃ厳しかったんです。しかもお客様がたくさん来てくださるお店なので、動き回らないといけないし、最初の頃は本当に辛かったです。ただ、貯金しようと思って週5~6でシフトに入っていたら、いつの間にか仕事に夢中になっていました。

仕事のどんなところに楽しさを感じたのでしょうか?

初めて仕事で達成感を感じたんです。それまでのアルバイトは事務的な作業ばかりでした。職場の人とも話さないし、指示された業務を黙々とこなして、時間になったら帰るという感じです。自分の性格を分かっていたので、そういう仕事しかできないと思っていました。

でもキコーナで働いてみたら全く違う世界でした。ホールの仕事は常に変化があり、臨機応変な対応が求められます。稼働が良い店ということもあって活気があり、みんなと連携を取り合って動き回り、仕事が終わるときは達成感がありました。お客様や、仕事仲間とも話す機会は多いですし、仕事終わりに先輩たちと飲みに行くようにもなりました。

先輩は仕事には厳しかったですが、それが逆にきちんとしている店舗なのだと思えて、良い環境だと思うようになりました。そんな毎日が楽しくて、アルバイトが生活の中心になっていました。

就職活動では最初から御社を志望されていたのでしょうか?

いえ、大学では専門的な分野を専攻していたので、その分野に見合った企業から内定をもらっていました。そんな中、大学4年生になってすぐの頃に内定先で2週間程仕事体験をする機会があったのですが、その時の仕事が肌に合わないと感じてしまったんです。仕事にあまり変化がなく、論文を読んでまとめるといった研究職のような仕事もありました。

キコーナでの「常に何が起こるかわからない」といった緊張感や、仕事を終えたときの達成感にやりがいを感じていたので、あまりの環境の変化に我慢できなくなり、結局内定を辞退してしまいました。そこからアンダーツリーに応募し、内定をもらいました。

パチンコ業界に入社することに反対はされませんでしたか?

両親にはかなり反対されました。特に母はずっと反対していました。実はパチンコ店でアルバイトをしていることも内緒にしていたんです。パチンコ店の面接を受けたという話をしたときにかなり反対されたので、アルバイトを始めたことも話していませんでした。

父はというと、「全て自己責任、自分の力でチャンスを掴んで成長していける環境であれば、業界は関係ない」という考え方です。最初は反対していましたが、パチンコ業界やアンダーツリーについて調べてみたら大丈夫そうだと思ったようで、理解をしてくれるようになりました。でも父は母には弱いので(笑)、内定承諾書には親のサインが必要なのですが、「お母さんの了承が無いとサインできない」と言われました。

私はどうしても入社したかったので、最後は両親を飲みに連れて行って、母が酔っているうちにサインしてもらいました(笑)ただ、後で父に聞いたら、母は酔った勢いでサインしたというわけではなく、私がそこまでして入社したいというなら仕方ないと思ってサインしてくれたみたいです。今、新卒採用をしていると、私のように両親に反対されているという学生は少なくありません。私もそうだったからすごく気持ちがわかるので、できるだけ力になりたいと思います。

入社後はどのような経緯で採用責任者になられたのでしょうか?

2009年に新卒入社し、店舗に配属されました。その頃から新卒採用には関わっていて、研修に先輩社員として参加したり、マイナビにも先輩情報として掲載されるといったことがありました。ただ、私は店舗の仕事が好きだったので、そのまま店舗で勤務して、店長やエリアマネージャーになりたいと思っていました。

人事に異動することになったきっかけは、膝のケガです。手術しても完治しないかもしれないので店舗の仕事は諦めるよう医者に言われました。それでもなんとか続けたかったのですが、私の体調を心配した店長が、本社に相談してくださいました。その結果、ちょうど人事で人材が不足していたこともあり、人事に異動してはどうかという話になりました。

でも人事と言われて最初は断ったんですよ。ずっと店舗で働きたかったので、本社には行きたくなかったんです。そんなときに入社当初からお世話になっていたマネージャーから「だったら営業戦略部はどうか」という話を頂きました。そのマネージャーは、私が入社後初めて配属された店舗の元店長で、私が人事を断ったという話を聞いて声をかけてくださいました。営業戦略部だったら、現場に近い位置で仕事ができるし、ケガが回復したら店舗に戻りやすいかもしれないからと言ってくれたんですね。

それで異動することにはなったのですが…配属されてわずか10日後に、人事部のメンバーが退職することになり、結局人事へと異動になりました。人事に異動した最初のきっかけは膝のケガではありましたが、私が人事部への異動を断った時に、当時の上司は私に採用の仕事をさせたいと思ったそうです。それだけ店舗の仕事が好きであれば、学生にも仕事の楽しさを語れるだろうと。

足が完治しないと分かった時は絶望しましたが、会社の配慮に感謝しています。何も考えずに一度話を断った自分が恥ずかしいです。

人事に配属されて、仕事はどうでしたか?

人事としての最初の仕事は、学生への電話連絡や学校まわりです。学内セミナーを開催してもらえるなど結果につながっていたのでやりがいもありました。ただ、やはり店舗に戻りたいという気持ちは強く、仕事終わりに店舗に寄ったりもしていました。

腹をくくったのは、役職がそれまでの主任から係長代理になったことです。いずれ店舗に戻りたいと言っていたので、名刺はずっと店舗の役職名である主任だったのですが、係長代理にすると辞令があり、もうここでがんばるしかないなと思うようになりました。

また、自分が採用に関わった学生たちが入社したのを見たときに何か感じるものがあったんですよね。最初の頃は、採用目標を達成することが人事担当の仕事だと思っていました。よく人事の仕事は、採用することだけじゃなくて入社後に活躍できるようにするのも仕事だと言いますが、仕事をするうちそれを実感するようになっていきました。

こうして人事の仕事に本気で向き合うようになったのですが、その後も様々な葛藤がありました。あるとき選考に来た学生10名のうち9名を私は不合格という判断をしました。私自身店舗の仕事への思い入れが強かったので選考基準が高かったんですね。上司には「気持ちはわかるけど、みんながみんな今できるかではではなく、これからどう成長するかを想像して選考してみたら」とアドバイスされました。でも入社してもすぐ辞めてしまうのではないかと思ったり、自分の判断に迷うこともありました。

そんな葛藤が少しずつなくなっていったのは、店長や営業の方々が「育成は現場に任せろ」と言ってくれたことです。それでも自分が採用に関わった社員が辞めてしまうことがあると、辛い気持ちになりました。

現在は新卒採用の責任者としてお仕事をされていますが、工夫している点など教えて頂けますか?

まずは母集団形成についてですが、18卒では2パターンのインターンシップを行いました。ひとつは就活について学べるもの。もうひとつは仕事体験です。仕事内容の紹介や新入社員との質疑応答、店舗見学のほか、弊社の遊技研修室で遊技体験もしてもらっています。

元々就活について学ぶインターンシップは、学生の要望があって始めたのですが、仕事体験の方が人気です。合同企業説明会で案内しても7割の学生が仕事体験の方を選びます。参加者の中にはパチンコで遊んだことがない学生も多く、「遊んだことがないからやってみたい」という学生もいますね。

また、当社では入社式の日に、入社式後の新入社員研修を見学できる就活生向けのイベントを開催しています。新入社員研修を見学できる機会はあまりないので、とても反応が良いです。

今年は同時に遊技体験会も行ったのですが、かなり反応が良くて当日は満席でした。参加者の半数はパチンコで遊んだことがないという学生でした。採用イベントの開催日程にもこだわっていて、入社式の日というのもポイントです。この日は人事も忙しいので就活イベントの開催数が少ないんですね。

学生を集めるという視点でいろいろ試している中で、内定式の日やお盆期間中など、人事がやりたがらない日程に開催してみるということもやっています。また、会社説明会は関東・関西だけでなく地方でも開催しています。「出張説明会」として3名以上予約が入ったら開催するようにしているのですが、四国や九州エリアなどからも予約が入りました。

選考に関してはどのような工夫をされていますか?

採用フローは一次面接、二次面接、最終面接なのですが、一次・二次では学生の良い面を引き出すということを重視しています。学生のときには素質はあってもうまく自分を表現できないということもあるかと思います。どんな価値観を持っていてどんな良い面があるのかを引き出せるよう、まずは打ち解けて、自然体で話してもらえるように心掛けています。

それから、二次面接後の最終面接前に、もう一度面接をすることもあります。言葉遣いや身だしなみなど、まだきちんとできていないこともありますよね。でも人物的には良いと感じた場合は、二次面接でそう伝えて、次来たときに直っているかどうかを見ています。

では新卒採用をしていて、どんなところにやりがいを感じますか?

是非採用したいと思える学生に出会い、内定承諾してくれたときはやはり嬉しいですね。私自身がそうでしたが、親に反対されているという学生も少なくありません。ですから反対されているという話を聞くと、「お父さんやお母さんに会いに行くからいつでも言って」と伝えています。

一度だけ実際に内定者のお母さんに会いに行ったことがあります。どうしても入社したいけれど母親に反対されていると言うので、私ともう一人採用担当を連れて会いに行きました。

事前に「母が聞きたいことがいろいろあるみたい」と内定者から聞いていたのですが、会ってみたらあまり質問はされませんでした。心配だったのは会社の雰囲気だったようで、会いに来たというだけで人を大切にしている会社なのだということを感じてくださり、無事了承してくださいました。その内定者が内定式では総代をしてくれて、本当に嬉しかったです。

それから入社後、活躍する姿を見るのも嬉しいです。以前関東で内定者研修と懇親会を開催したときに、手伝いに来てくれた社員がいました。その彼は私が採用に関わったのですが、最初の昇進が同期の中では遅い方でした。でも研修をしているとすごく意欲的に参加しているのが印象に残っていて、あるとき社内報で彼を紹介したことがありました。

その当時毎月2名ずつ新入社員を紹介していたのですが、昇進しているなど、周りから見ても頑張っていることが分かりやすい人を取り上げることが多くなるのですが、そんな中、彼を紹介したことがすごく嬉しかったみたいです。それもあって、手伝いに来てくれて、同時に店長に昇進してくれることも報告してくれました。

そうやって入社後も昇進が決まったと報告してくれる人も多いですね。そういうときは本当に嬉しいですし、やりがいを感じます。

最後に、どういう人を採用したいとお考えか伺えますか?

「自立と自律」というのが当社の求める人物像のキーワードです。当社は頑張れば昇進も早いですし、チャンスが多い会社です。自分で自分をコントロールできて、自分の力でチャンスを掴み取り、成長していくことができる人がいいのではと思います。

今現在そういう人でなくとも、例えば説明会等で話を聞いて自分もそうなりたいと思えたなど、素質がある人を採用し、入社後活躍できるよう人事としてもバックアップしていきたいと考えています。

ありがとうございました!

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