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高卒採用の具体的なスケジュールとポイント、ビーコムグループ林俊哉部長

林俊哉/ビーコムグループ 人事・教育部部長。他業界での営業・人事を経験し、ビーコムグループに入社。新卒採用、中途採用の全般の責任者を務める。

新卒採用は大卒採用がメインで高卒採用を行っている企業の方が少ないです。高卒採用をやりたいという企業は多いものの、なかなか採用の手順やルールが大卒採用とはあらゆる面で異なるため、進められていない現状。さらに、入社後の教育が大変な割に早期に離職してしまうことが多いことにもリスクを感じる企業が多いようです。

しかし、高卒採用は採用コストが安価であることなど、メリットも有。そこで今回は、高卒採用を成功させるための方法について、ビーコムグループの林俊哉部長にお話をお聞きしました。

高卒採用は育成が難しいといったことも言われますが、御社ではなぜ高卒採用を行われているのでしょうか?

地元の優秀な人材を採用できる可能性があり、なおかつ採用コストも安価に抑えられることからビーコムグループでは高卒採用を行っています。

経済的な理由や、早く自立したいといった理由から就職を選択することが多いためか、『稼ぎたい』という欲求が強い学生が多いです。そういった学生は入社後も意欲的に働いてくれる確率が高いです。

求人票の準備・発送・学校訪問など手間はかかりますが、実質発生する採用コストは書類の印刷代・郵送費・交通費などのみです。店舗近隣の学校に求人を出すため、地元の学生を採用することができ、寮設備が不要など入社後のコストも抑えられます。

その他、大卒採用が落ち着く6月から採用活動を行えることもメリットです。稀ではありますが、高校生のときに弊社の求人票を見たことがあるという人が、後に中途入社をしたこともありました。求人票にはやりがいを感じられるといったことを記載していたのですが、それが印象的だったそうです

説明会では何を説明しますか

給与についての説明を実際の数字を見せながらきちんと行います。高校生は、生活にどれくらいのお金が必要なのか・自分がやりたいことを実現するにはどれくらい稼ぐ必要があるのかなどの金銭感覚をまだ持っていないので、具体的な数字を見せてあげるとよいです。

では高卒採用の注意点などはありますか?

やはり入社後のサポートですね。仕事の面では、まずは社会人としてのモラル教育が必要です。例えば、遅刻をしない・情報漏えいをしない、といったことです。社会人養成学校のような側面もあります。

プライベートの面でも、ある程度のサポートが必要です。パチンコホールは給与が高いので、自由に使えるお金を手にすることで生活が乱れてしまう人もいます。

それから、パワハラやセクハラといった問題が起こることもあります。弊社の場合はそれらを防ぐために、食事会はOKだけど、飲酒は当然禁止、無理に強要されたりした場合、本社に通告できるようにしています」

高卒採用のスケジュールを教えてください

6月上旬~ 求人申込説明会への参加
各地のハローワークで行われている求人申込説明会に参加をします。参加は必須ではありませんが、初めて高卒採用を行う場合は参加することをお勧めします。新たな法の施行や、改定などがある場合は、その説明も行われます。今年は平成28年3月1日に施行された「若年者雇用促進法」の説明も行われるとのことです。日程や参加方法はハローワークのホームページ等で告知されます。

~6月20日 求人票の作成
6月20日より、ハローワークでの求人票の受付が始まります。それに向けて求人票の作成を行います。ここでのポイントは、店舗毎・職種別に求人票を提出する必要があることです。求人を出すときは、A店のホールスタッフ、A店の事務職、といったように、それぞれ求人票を作成する必要があります。

6月20日~ ハローワーク高卒採用求人票の受付開始
ハローワークに求人票を提出します。ハローワークを通さずに直接学校に求人票を出すことはできません。求人票はハローワークからではなく、自社でそれぞれの学校に発送します。それに向けて発送先学校リストを事前に準備をしておきます。高卒採用では地元での就職を希望する学生が多いです。ですから、採用を行う店舗に近いエリアにある学校を選んでおきます。

7月1日~ ハローワークより求人票返送、学校への発送
ハローワークより、確認印を押した求人票が返送されてきます。コピーを取って、学校へ発送します。発送ではなく、担当者へのあいさつを兼ねて学校訪問し、直接渡す場合もあります。実際に会って話しをすることでより詳細な情報を伝えることができます。また、パンフレットやポスター等を同封するのも効果的です。このときの注意点としては、内容を高校生向けにするということです。

7月下旬~ 応募前職場見学の受け入れ
学生のイメージする業務内容と、実際の業務内容のミスマッチを防ぐため、職場見学の受け入れを行います。弊社では店舗見学の受け入れをし、自分に合う職場かどうか確認してもらっています。学生は18歳未満なので、学校の制服を着て店舗に来てもらい、ホールの見学は控え、店舗のバックオフィスを見せています。実際の業務内容については、動画を見せながら説明しています。動画を見せることで業務内容がイメージしやすく、理解が深まります。

9月5日~ 学校推薦の受付開始
この期間は一人一社制(単願)による応募受付です。そのため、内定となった場合、辞退する学生はごく少数です。

9月16日~ 選考開始
面接等の採用選考を開始します。一般的には有望な学生を確保するため、9月16日当日~翌日など、早い段階で行います。この後も応募があればできるだけ早いタイミングで面接をセッティングします。選考後、1週間以内に合否連絡をします。連絡先は学校です。内定の場合は内定通知、不採用の場合はその通知と、応募書類の返送を行います。

11月1日~ 複数応募の開始
学生は複数社応募が可能となります。そのため、内定を出しても辞退する可能性があります。入社までの期間は、社内イベントに招待するなどは可能です。大学生のように柔軟に懇親会を開くのは難しいですが、高卒採用では内定辞退は少ないです。内定辞退を防ぐというよりも、入社後に職場になじみやすくするということを目的に、社内報などを送るなどして情報共有を行います。

4月1日~ 雇用開始
大卒の場合、4月1日より以前に研修等のために雇用を開始するケースもありますが、高卒採用の場合はそれができません。ただし、制服合わせや会社説明会等の開催は可能です。現場での教育に関して、一般常識や社会人としてのマナーなど、基礎的なことから教える必要があります。受け入れる側の社員がどれだけサポートできるかも大きいです。信頼のおける店舗管理者がいる店舗のみで求人を行うというのもひとつの方法です。

ひとつの採用チャネルとしての活用を

高卒採用にはメリット・デメリット様々ありますが、うまく活用すればメリットは大きいです。より細かいプロセスやポイントを知りたい方は、林部長と情報交換できる機会を設けますのでお声かけください。林部長、ありがとうございました。

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