パチンコ業界の休日数と、
従業員満足度の関連性 後編

優秀な人材を採用するために
近年多くのパチンコホール運営企業が新卒採用を開始していますが、それら企業の平均年間休日数を算出すると96日と、パチンコ業界の平均日数である79.2日よりも16.8ポイント高くなっています。

このことから、多くの企業で、労働環境の改善を行うことで、優秀な人材を獲得しやすくなるという認識が高まっていることがわかります。

しかし、実際に休日数を増やそうとなると、様々な問題が出てきます。
次に弊社がコンサルティングを行ったA社での事例をご紹介します。

A社(関東、11店舗)での事例

A社から相談を受けたのは4年ほど前になります。
A社では積極的な店舗拡大に伴い、新卒採用、中途採用を行っていましたが、人の定着率が悪いことが悩みになっていました。

中でも新卒入社の離職率が高く、その理由の多くが「労働環境」でした。
新卒採用時には月6日の休みがあると伝えていますが、実際には休日出勤することもあり、特に役職に就くとその傾向が強くなっていました。

そのため「役職に就くと休めないので昇格したくない」という若手社員も多く、より労働環境のいい企業に転職したいと、早期退職するケースが多くありました。

A社から最初に頂いたご相談では、休日数を月8日に増やしたいということでした。
しかし、月6日でさえ休みが取れていない状況で、月8日にしたところで現場の状況は変わらないことをお話し、まずは全スタッフの業務把握を行うことにしました。

その結果、主任クラスの人材が不足しているために、本来主任が行う業務をリーダー、副店長が行っていることがわかりました。
さらに詳しく店長にヒアリングしたところ、アルバイトスタッフの数が少ないため、一般社員が休日に出勤しなければならない状況が多々あることがわかりました。

この結果を踏まえ、アルバイト、主任クラスの人材の採用、新人教育の見直しを行いました。
一時的に人件費は増加しましたが、早期退職者が減少したため、以前と同程度の人件費のまま社員全体のレベルが徐々に向上してきています。
休日出勤の日数も少なくなったことから、昨年公休日を月8日に増やすことにしました。
店長職では休みが少ない状況が続いていますが、以前と比べて社員全体のモチベーションが高まっています。
会社が社員を大切にしようとしている姿勢が社員に伝わってきているのではないか、とA社の社長はおっしゃっていました。

休日数を増やせば従業員満足度が上がるとは限りません。
仕事にやりがいを感じていれば、休みが少なかったとしても従業員のモチベーションを維持することは可能だからです。

休日が少ないことが不満に上がっている企業では、まずはなぜ休めないのか、今一度実態調査をする必要があります。

それは単に人数が少ないのか、それとも仕事を任せられる人材が少なく、一部の人に業務が偏っているのか、それ以外にも何か原因はあるのか。
そこから様々な問題が出てくるはずです。

単に従業員の不満解消のために休日を増やすのではあまりよい効果は得られません。
休日を増やす過程で、人員配置や業務分担の見直しを行い、より効率的な組織を作るとともに、従業員のモチベーションを上げて、より強い組織を作っていくことも大切です。

―以上、「パチンコ業界の休日数と、従業員満足度の関連性」でした!

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