企業のCSR活動としても注目されている「ワンコイン健診」を行うケアプロ㈱の志賀マネージャーにお話を伺いました。
看護師の資格を持つ志賀さんがなぜケアプロ㈱に入社したのか、そしてパチンコをしない志賀さんが「ワンコイン健診」でパチンコホールに行くようになり、感じたこととは?

【プロフィール】
志賀大さん
一般社団法人健診弱者を救う会代表理事
ケアプロ株式会社予防医療事業部マネージャー
昭和大学保健医療学部在学中に「看護師の可能性を考える会」を立ち上げる。
そこで出会ったケアプロ株式会社にインターンとして参画し、大学卒業後入社。
2011年9月一般社団法人健診弱者を救う会を設立。

―病院ではなくケアプロに入社した経緯を教えていただけますか?

元々は病院で働く看護師になろうと思って大学に入学しました。ですが看護師を学びはじめるうちに、病院だけで働くのってどうなんだろう?!という思いが出てきちゃったんです(笑)。しかも医療界で一番多い職種は看護師なのに、なんとなく立場が少し弱いような気もしていました。看護師の可能性を自分たちの目で、きちんと見つめなおしたい、という想いから仲間と数人で「看護師の可能性を考える会」を立ち上げました。その活動の中でケアプロの社長である川添に出会ったんです。看護師が起業していることを知り、「ワンコイン健診」というビジネスモデルの目新しさと、掲げているミッションに共感しました。川添の生き方に惹かれたんです。ここで修行がしたい!と思い、まずはインターンとして参画し、大学卒業後に正式に入社しました。

―ワンコイン健診とはどのようなものなのですか?

そもそも健康診断を受けない理由として一番多い理由は「機会がない」「時間がかかる」「お金がかかる」なんですね。これを打開する策として開発したのが、1項目500円で受けられる「ワンコイン健診」でした。自己採血であれば医療行為にあたらないので、血糖値や総コレステロール、中性脂肪などを自己採血で測定します。その他にも肺年齢チェックや骨密度検査などもできます。結果はその場ですぐに出るので、その結果から看護師が生活習慣に関するアドバイスを行うという流れです。保険証や予約も不要なので誰でも気軽に受けることができるんです。

―どのような場所で実施しているのですか?

常設は中野ブロードウエイにある店舗のみです。それ以外は、エキナカやショッピングセンター、パチンコ店、薬局、フィットネスクラブ、温浴施設、携帯ショップなど様々な場所で催事をしています。1ヶ月の検査人数は平均約7,000人。パチンコ店は毎月約20店舗くらいで実施していますよ。一番長い店舗では3年半くらい継続して実施して頂いています。

―利用者の方からはどのような声が多いですか?

「こういうの待ってた!」という声は結構多いですね。医療機関に行って構えたくない、ふらっとできる手軽さが嬉しい、という方が意外と多いんです。
あとは、「ここにワンコイン健診が無かったら検査しなかった」という声もありました。いざ血液検査をしてみたら血糖値の数値がすごく高くて、その方には「すぐ病院に行ったほうが良いと思います」というアドバイスをしました。実際にすぐに病院に行ってくれて、改善した数値の紙を「ワンコインさんありがとう」というメッセージ付きで送ってくれた方がいて、それはやっぱりすごく嬉しかったですね。

―一般社団法人の代表理事もされていますが、そちらの立ち上げのきっかけは何だったのですか?

現在の日本では、死因の6割が生活習慣病関連だと言われています。にも関わらず、日本の成人で1年以上健康診断を受けていない方は約3,300万人。成人人口の4割です。その中には、経済的理由等で健康診断を受けられない方たちもいます。予防できる疾患で苦しむ人を一人でも減らしたい。そこでホームレスの方や被災地の方などに向けた予防医療も行いたいと考えました。企業のCSR活動の一環として「チャリティー検診」ができないかと考えたんです。それがきっかけで立ち上げたのが一般社団法人健診弱者を救う会でした。様々な企業様や団体様のご協力のもと、被災地での健康チェックやホームレスの方への健康チェック・健康相談を実施しています。

―様々なパチンコ店で健康チェックを実施していく中で、志賀さんから見てパチンコ業界はどう映っていますか?

世の中の流れから行くと、パチンコって叩かれやすいイメージがありました。ただ僕自身パチンコもスロットもしないので、ネガティブなイメージはあまりなくて、どちらかというと無関心だったんです。様々なホールさんで実施させていただく中で、地方に行けば行くほど、パチンコ店がコミュニティゾーンになっていることに気づきました。もしそのパチンコ店が無くなったらそのコミュニティが無くなってしまう。そうすると孤立する人が出てくるのではないかなと思います。検査をしながらお客様とお話をしていると、そのお店に来ることが日課になっていたり、そのお店で友人に会うことが楽しみになっていたり、用事は無いけどここまでは歩くことにしている方がいたり、必要なレジャーのひとつだと感じています。

あとこれは傾向なんですけど、ホールスタッフさんの接客が良いお店ほど、活き活きと話すお客様が多いです。ホールスタッフさんの活気やコミュニケーションの取り方がお客様に影響しているのだと思います。だから接客が良いホールさんがもっともっと増えて欲しいなと思っています。

―エキナカやショッピングセンターとパチンコ店を比べた際に、健康チェックを受ける人の違いってありますか?

正直、数値が違いますね(笑)血糖値って100までが基準で、140以上は要受診なんですけど、弊社で扱っている機械は600まで計れるんです。ただ、600を超える方がいたりするのがパチンコ店ですね(笑)そういう方々は1回600超が出ても病院には行かないんです。同じホールさんで実施する度に測定することで危機感を感じて病院に行ったり何らかの生活を改善していく。そうすると本当に数値が下がっていくんですよ。そういう意味ではパチンコ店で実施する意義はすごく感じています。

―ありがとうございます。では最後に、パチンコ店で働く方へメッセージをお願いします。

僕が言うのもなんですが(笑)「一緒に業界を盛り上げていきましょう」と伝えたいですね。僕らが実施する健康チェックを見て、お客様との触れ合いの大切さを改めて感じてもらえたら嬉しいですし、業界のイメージを一緒に良くしていきたいと強く思います。

―以上、「事例紹介!社会貢献活動としての「ワンコイン健診」」でした!

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