企業の担当者に聞いた「中途採用をしない理由」は大きくわけて3つあるということを前回お話しました。

①人が足りているので、採用する必要がない
②過去、中途で採用した人材との間にトラブルや何らかの嫌な思い出があり、いいイメージがないから採用したくない

③新卒採用やアルバイトからの社員登用で入社したプロパー社員しか欲しくない

今回は②についてケーススタディをしていきます。

②過去、中途で採用した人材との間にトラブルや何らかの嫌な思い出があり、いいイメージがないから採用したくない

B社 8店舗
「昔、中途で採用した人がものの見事に定着せずに辞めて行った。
中には不正をした者もいるので、外部から採用したくありません。」

確かに、一度このような経験をすると、もう一度採用をしたいと思っても二の足を踏んでしまうかもしれません。

もう一つ例を挙げてみましょう。

C社 20店舗
「経験がある人は前の会社でのやり方に固執するので、
うちのやり方に合わせられなくてすぐ辞めるんですよ。
だから経験者は採用しません。」

これも、本当によく耳にする言葉ですね。確かに一理あるように思えます。

さて、ここで一度視点を変えてみましょう。
これが何か分かりますか?

■会社説明会(会社の理念、方向性、求める人物像の共有、働いている社員からの話)
■面接(2回以上)
■内定式
■内定者フォロー
■入社式
■オリエンテーション
■新入社員研修
■教育制度(ブラザー・シスター制度など)
■フォロー体制(入社○ヶ月面談など)

これは、新卒採用~入社~その後、までの一般的なフローです。
これに比べて、中途採用はどうでしょうか。

新卒採用にかけるほどの手間と時間、つまりは想いを、
中途採用の活動でもかけている企業は、一体どのくらいあるでしょうか。

私が知る限りでは、ほとんどない、というのが現実です。

過去に中途採用に失敗した、と思っている企業様、
また、現在積極的に中途採用をしているものの、すぐ辞めてしまう、とお困りの企業様。

このような採用活動をしていませんか?

■1~2時間で、簡単な会社説明と面接。
■1回の面接で終了。内容は主に条件面についての交渉。
■辞めた理由と経験した職務、ばかりを聞いて、
この会社で何をやって欲しいのかを明確に伝えていない。
■配属先の店舗について、店長の名前くらいしか教えていない。
入社前の顔合わせはなし。
■入社式やオリエンテーションも何もなく、いきなり店舗に配属される。
■配属先の店舗(受け入れ側)にも、入社する方の情報が伝わっていない。
受け入れ体制が整っていない。
■入社後のフォローはほとんどなし。
(その結果、突然「辞める」と言われ、やっぱり中途はダメだ、と思っている。)

上記の新卒採用フローと見比べてみてください。明らかにかける手間や時間が違っています。

「中途=経験者=業界のことはある程度分かっている人」
だから、会社のことや仕事内容など細かく話さなくてもいいだろう。
という考えは、大きな間違いであり、それは企業側の怠慢と言えます。

経験があるとは、パチンコ業界での仕事の経験であり、
貴社のことは何も知らない、新入社員なのです。

ざっくりとした面接で安易に採用をしてしまったのであれば、
入社後にギャップが生じたり、トラブルに発展することは容易に想像ができます。

その結果、中途で入った人材が辞めたとしたら、
それは企業側の怠慢が引き起こした事態なのです。

新卒採用と同じレベルとまでは言わないまでも、
せめて会社の理念や方向性、経営者の想いをしっかりと伝え、
そこに共感できる人かどうかを確認すること。

そして、その人に何を期待し、求めているのかを明確に時間をかけて伝えることで、
「やり方が合わない」とか、「新卒の方が会社の方向性を教えやすい」という懸念はある程度解消できるはずです。

―続きは後編で!

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