メディア

MEDIA

  • メディア
  • 株式会社カツヨシ商事、琴亮吉社長 TOPから学ぶ後編

株式会社カツヨシ商事、琴亮吉社長 TOPから学ぶ後編

宮城県を中心にメルヘンワールドの屋号で15店舗運営している株式会社カツヨシ商事の琴亮吉社長にインタビューしました。後編では、2011年から出店を続ける真相や社員へ求めることについてお伺いしました。
前編はこちら(株式会社カツヨシ商事、琴亮吉社長 TOPから学ぶ前編)

2015年社長に就任でしたが、どんなお気持ちでしたか?

とにかく不安でした。今までは営業一本だけだったので、会計、経理、税金、税務、銀行、融資の交渉は全くの無知。どうしようという気持ちと吸収して何とかしなきゃという気持ちで焦りもあったかなと思います。

何も分からない状況でどう取り組まれましたか?

そうですね。でも営業のことは本部と店長にほぼ任せる事ができたので、それは救いでした。月に1回の数字は見るけど営業は任せるよと伝えると、皆状況を理解してくれていたので、応援しますと言ってくれたのは本当に心強かったです。

そこから再度本を読み漁って、いろいろな人に会って、とにかく勉強しました。今でもずっと勉強は続けていますが、やっと数年前くらいから落ち着いたかなと思います。

業界が厳しいと言われる中で、2011年から毎年出店されていますよね。

刺激がないから出店しているだけですよ笑。2店舗、3店舗を見ているだけだとつまらないじゃないですか。

出店をなんで止めているの?と聞かれて今は守りですという企業はたくさんありますが、守っていても刺激がない。出店することで、仕事・会社、社員、そしてプライベートにも刺激を与え続けることが出来ますし、得られることも多くあるのでマイナスな事はひとつもないと考えています。

毎年出店することでの狙いとは?

スーパーや量販店では小さな店舗から今は淘汰されています。これはパチンコ店でも同じで、世間一般的にお客様は大きなお店に流れています。

当社は小さなお店も運営しているので、そのお店が淘汰される時代が来るかもしれない、その時代が来た時に小さなお店が閉鎖しても、大きなお店が生き残ってくれれば、社員の生活を守る事ができますから。

だから出店しているお店は大きいお店ばかりということですね。

そうです。500台を切るようなお店の出店は考えていないです。

社員から出店ペースが早い、手が回らない、役職の放出のタイミングが早いと言われることもあります。そう言われても私はやるべきだと考えています。

社員には小さなお店が閉鎖したとき社員の家族を守るため、生活を守る為に、やらなきゃいけないという話をよくします。

琴亮吉/株式会社カツヨシ商事 代表取締役。大学中退後の1997年父が運営する同社へ入社。2000年に常務取締役、2015年に代表取締役就任し、現在に至る。

それは確かに困りますね。

だから現場にはどうやったら効率よく役職を育てられるかを考えて欲しいと伝えています。そこの努力は本部ではわからないので、現場で試行錯誤をしながら行ってほしい部分ですね。

でも店舗の声は無下にしたくなくて、何店舗なら出店していいか聞いたところ1年に1店舗ならと言ってくれたので、この約束は守るようにしています。少しずつプレッシャーを与えていますけどね笑。

1年に1店舗。現場も管理も大変そうですが。

出店する時にはもちろん、営業統括や経理、人事などに確認を取ってから出店。幹部の人は1年に1店舗出店するということを理解して、運営をしています。

今後もM&Aや新規を常に狙ってひたすら1年に1店舗出店を続けられるまで続けていきます。

社員に求めるものを教えてください。

心ある人になって欲しいですね。うわべだけの営業マンや支店長にならないで欲しいと思います。クライアントに親身になってくれる人、なってくれない人は行動や話し方ひとつですぐにわかってしまいます。仕事仲間や友達との関係でもそうですが、プライベートにも影響が出ますからね。

簡単そうで、難しそうです。

毎年1回スローガンを考えるんですが、今年は「気遣う心」。

社員の前で私自身出来ていないということを発表しました。出来ている部分、出来ていない部分があるから私もこのスローガンで1年頑張っていきたいと伝えました。

気遣う心は確かに大切ですね。

気遣う心がある人の周りには自然と人が集まってきますし、気を遣うことができればお客様の接客にも繋がると考えています。

パチンコ店は老若男女集まる場所だからこそ、それぞれの年代のお客様にどうゆう風に気を遣えばいいのかがわかる。サービス業の中でトップだと考えており、見返りがないからこそ、一番大変だと伝えています。でもこの大変さを経験して気遣う心を養うことで、どの業界に行っても通用する、そんな社員になってほしいですね。

店舗数も増えて、場所もバラバラですが社員へのメッセージはどのように伝えていますか?

年に1回ボーナスを社員全員一人ひとりに手渡ししているので、その時に直接話します。なので毎年1回は店舗に足を運んでいます。

本当は総会をやりたいのですが、費用対効果が合わないなと考えています。本部だけや副店長クラスまで集めてもダメだと思いますし、やるなら全員でやらないと意味がないかなと。

最後に社長自身が今後やりたいことや挑戦したいことを教えてください。

やりたいことはビールかけ。これは絶対にやりたいと考えています。まずは本部と店長にミッションを与えて、達成したらやると決めています。

1年に1回の行事とかにはせず、相当なミッションを与えているのでご褒美といった感じですかね。一人でもミッションを達成しなかったらやらないですが、達成した暁には盛大にやりたいと考えています。

ありがとうございました。

-インタビューを終えて
今回のインタビューから琴社長の常にチャレンジし続け、自身に矢印を向けて変化し、学ぶ姿勢は見習わなければいけないなと改めて感じさせられました。また、数年前からハイペースで出店をされているカツヨシ商事様ですが、その理由が「常に刺激を求めている」という理由には驚きでした。「これからも出店のペースは落とさない、むしろ少しずつ上げている」という言葉から、この勢いはまだまだ続きそうです!(インタビュー 米谷)