
今回は株式会社カナヤマホールディングスの金山敏也専務に登場いただきました。
後編では、人材育成に関する取り組みと今後のビジョンなどについて伺いました。
―人の育成に関して今取り組んでいることを教えてください。
教育研修を強化しています。
一番多いのは内面的なことに関する研修です。社会人として働く上での考え方ですね。
例えば、モチベーションを上げるためにはどうしたらいいかといった考え方や、理念の理解を深めるための研修を店長クラスの社員に対して行っています。
店長たちには学んだことを持ち帰って、店舗の他の社員に伝えるように言っています。また、学んだことをどれだけ行動に移せるかを評価しています。
―役職者に求めることとして、「理念への理解度」をあげる企業が多いとも言われていますが、御社ではどのようなことを求めていらっしゃいますか。
確かに理念への理解度が高いことはとても良いことではあると思います。
ただ、パチンコ業界は離職率が高いですから、理念の理解だけではだめなんだということも言えるのではないかと思います。
例えば管理職であれば、マネジメントが仕事のメインになってくると思うのですが、マネジメントの方法が分からないという人が多くいるのが現状です。
そのため、当社では役職別に分けて、マネジメント方法を学ぶ研修を積極的に行っています。
以前は、背中を叩いて鼓舞するようなマネジメントが主流だったと思うのですが、今の若い人はそれだとついてこれないんですよね。
仕事ひとつひとつの意味、なぜそれを行うのかという理由を理解させた上で取り組ませないと、途中で折れてしまう人が多いです。
やはり、マネジメント方法は時代に合わせていけなければいけないなと強く感じています。
―評価制度についてはどのような方法で行われているのでしょうか。
評価制度は約2年前に導入しました。評価は半期に1回行います。店舗スタッフに関しては、教育担当者と店長の2名が評価を行い、その結果を、面談でフィードバックしています。
店舗ごとに評価を行うので、評価者間で評価にズレが生じないようにするために、評価者を集めて話し合いの場も設けています。
―評価制度を導入した当初、社内の反応はいかがでしたか。
最初は役職関係なく、全社員に目標設定をさせ、それをもとに評価をしていました。
ですが、一般の新入社員はまだ何もわからない状態のため、自分で目標を設定するのが難しいという意見がありました。
また、人によっては立てた目標に具体性がなかったり、達成基準がないなど、判断しかねるというケースも出てきてしまいました。
このような意見を受けて、現在は役職ごとに項目を分けて目標設定をさせ、それをもとに評価を行っています。
また、一般職の社員には目標設定をさせず、チェックリストを用いて、OJTで評価をしています。
このような評価方法に加えて、内面的な部分である行動評価も行い、最終的な評価をしています。
―評価制度の導入により、どのような変化がありましたか。
正直、まだ効果が現れていません。
原因としては、評価者が未熟だということがあげられると思います。
しかし、この評価制度を用いたことにより、評価者であるという意識の構築やそれを考える具体的な機会はできたと思います。
―組織として今後どのようになっていきたいですか。
視野を広げていきたいと思っています。
この業界だけではなくて、他業界にもアンテナを張って、いいものがあればそれを吸収していきたいと思います。
―ご自身の夢はありますか。
人を育てるということに重きを置いていきたいです。
特に役員クラスの人材を送出していくことが私の夢です。
―最後にパチンコ業界の方々へのメッセージをお願いします。
業界を取り巻く環境が年々厳しくなってきていますが、何とか盛り上げていかなければならないと、私は考えています。
同じ業界の仲間として、同じ方向を向いて、どういった選択をしていくことがベターなのかをお互いに考えながら、発信をしていきましょう!
―ありがとうございました!
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