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vol105 第一興産株式会社 伊藤光宏社長 前編

  第一興産さまバナー前編 今週のパック・エックス通信は、第一興産株式会社の伊藤光宏代社長です。 「顧客満足はもちろんだが、株主満足も大事だ」と話す伊藤氏は、パチンコ業界では珍しいサラリーマン社長。 前編では、パチンコ業界で働くことになったきっかけや、第一興産株式会社に入社した際のエピソードについてお聞きしています。 第一興産さまプロフィール伊藤 光宏氏 第一興産株式会社 昭和62年に城西大学を卒業後、新入社員として日拓グループに入社。10年間の勤務を経た後、第一興産株式会社に店長として転職。現在は代表取締役を務める。 第一興産株式会社(http://www.daiichikosan.com) 昭和54年設立。フィオーレの屋号で6店舗を展開(東京5店舗、神奈川1店舗)。 資本力ではなく、働くスタッフでの差別化を図る。 ―本日は宜しくお願いします。まずは、パチンコ業界で働くきっかけを教えて下さい。 今から27年前に日拓グループに入社をしました。当時は、バブルの前でしたが景気も良く、今よりも就職状況が良かったため、私は金融や証券会社など複数の企業から内定を貰っていました。 しかし、私はそれらの大手企業を断ってパチンコ屋を選びました。それは、日拓グループの現在の会長である西村さんの持つ、社員を一人前に育て上げようとするカリスマ性に強く惹かれたからです。理由はただそれだけでした。 今でこそ、新卒でパチンコホールに就職することは、特に珍しくありませんが、私が就職した頃は、大卒でパチンコホールを選ぶ人は皆無でした。だから、フライデーや毎日新聞に取材をされたんですよ(笑)。 ―日拓グループでは、どのようなお仕事をされていたのですか。 実は、約10年間勤務していたうち、パチンコホールの現場を経験したのは、たったの2年間だけなんです。 あとの8年間は、人事や経理、飲食店の責任者を行っていました。 特に思い出深いのは、2年間配属されていた経理での出来事です。西村会長から「財務を知らない奴は幹部にはさせない」と言われ、配属をされたのですが、私は経理のことは全くわかりませんでした。それでも西村会長は、「簡単な会社の決算を組めるようになれ」と、会社負担で簿記学校にも通わせてくれたのです。 私は、日拓グループで勤務した約10年間は、お金を貰いながら勉強させて頂いたと思っています。 ―なぜ10年務めた会社を辞め、転職しようと思ったのでしょうか。 もともと独立志向があり、一本立ちしたいという気持ちが人よりも強かったんです。 10年ということで区切りもよかったですし、業界を変えて新しい挑戦をしてみるのもいいのではと考えました。ですがその時点では特に何も決めてはいませんでした。 ですから転職活動のために登録した人材紹介会社では、「とにかく稼ぎたいんです。業種は問いません。何でもやりますから、伸びる会社を紹介して下さい」と伝えました。 結果的に全く業界の違う大手3社を紹介して頂き、嬉しいことに3社ともから内定を得ました。 ―しかし、入社をしたのはそのどれでもなかったんですよね。 はい。時を同じくして、日拓グループ時代の上司から、「第一興産のオーナーが人を探しているんだが、一度会ってみないか」と声をかけられました。 最初はとりあえず会ってみるか、くらいにしか考えていませんでした。 ところが、そのオーナーというのが、とても面白い方だったんです。一言でいえば、任せっぷりの良さが凄かったんですね。そこで一気に、気持ちが変わりました。この出会いをきっかけに、3年くらいならここで働いてもいいかなと考え、入社を決意しました。 ―第一興産株式会社に入社した当初は、どのような仕事を行っていたのですか。 全店舗の店長のようなことをしていましたね。だから全従業員と顔見知りなんですよ。 入社当時、第一興産株式会社は、東京には浜田山に200台の店舗が1件あるのみでした。 荻窪と横浜のたまプラーザにも自社ビルを持っていましたが、店作りを進める人がおらず、建設が長引いてしまっていたんです。 そこで私は、自分が建設途中の店舗の建設を加速させ、グランドオープンから店長として営業を軌道に乗せました。 その時、オーナーの任せっぷりが大いに発揮されて、今に至るというわけです(笑)。 ―入社から4年後に部長に就任されましたが、そこではどのようなことを取り組まれていたのですか? 部長という肩書でしたが、基本的に社内で管理ができるのは、私一人しかいなかったんです。だから、その時から今とあまり変わらない仕事をしています。 仕事内容は色々でしたが、基本的には現場に数字を全て見せ、現場に全てをやらせる。そしてそれを私はコントロールするというスタイルでしたね。 ―コントロールすることは、難しいことだと思うのですが、どのようにしてその管理をしているのですか? アルバイトも含めた全スタッフに、年に1回、私宛に手紙を書いて貰っているんです。内容は、時給や評価、査定、シフト、人間関係に満足しているか。愚痴も要望も受け付けます。そこでどれだけ体制の秩序が保たれているかを判断しているんです。 実は、社員のほぼ全員がアルバイト上がりで、30名いる社員も、90%がアルバイト出身なんです。社員の募集を行ったのはこれまで数度しかありません。それも、一般募集から中途採用できるだけの体制であるかを把握するために試験的に行ったものでした。 私は、アルバイトスタッフが社員になりたいと思うかを自分自身の経営判断のバロメーターにしています。その理由は、アルバイトスタッフは最も身近で社員を見ているからです。恐らく社員は、アルバイトスタッフに対して愚痴も言うだろうし、未来も語ると思います。それに対し、アルバイトスタッフが正社員として働きたいと思うのであれば、会社の未来は安泰だと思うのです。もし仮にそこに歪さを感じるのであれば、自分のやっていることはおかしいのではないかと思うようにしています。 ―続きは後編で!
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