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vol102 株式会社パラダイス 山口智英社長

パラダイスさま前編

今週は株式会社パラダイスの山口智英社長のインタビューです。

パラダイスさまプロフィール

山口智英氏
株式会社パラダイス
代表取締役社長
専門学校卒業後に、㈱九州エース電研に入社。その後他社のパチンコホールの勤務を経て22歳の時に父が経営する㈱パラダイスへ入社。2014年4月代表取締役社長に就任。

株式会社パラダイス(http://www.pzone.jp
1987年設立。P-ZONEの屋号で19店舗を展開(長崎11店舗、福岡5店舗、佐賀3店舗)。
その多くが地域最大級の台数を有する大型店であることも特徴。
女性スタッフのみの店舗の出店、早期のパーソナルシステム導入など、お客様満足を追求するための様々なチャレンジを行っている。

―本日はよろしくお願いいたします。まずは株式会社パラダイスに入社されるまでの経緯を教えてください。

専門学校卒業後、父の勧めで㈱九州エース電研に入社しました。 1年半程、製品の修理やメンテナンス、新店の工事などを経験させて頂いたのち、他社のパチンコホールに転職し、ホールスタッフとして働くようになりました。 ですが、実はその後父に内緒でそのホールを辞めて車関係の町工場で働いていたんです。 私は車が大好きだったのですが、いずれ父の跡を継ごうという気持ちはあったので、どうしても実家に戻る前に一度は車関係の仕事がしたかったんです。 結局はそれが父にばれてしまい、「そんなことするなら戻ってこい」と言われました。 それがきっかけで、1995年、22歳の時に、パラダイスに入社することになりました。そのときには、戻ることには抵抗はそれ程ありませんでした。

―パラダイス入社後、最初はどのようなお仕事をされていたのでしょうか。

最初は私以外、スタッフは全員女性という250台程度の小さな店舗に配属されました。 ホールスタッフとしての入社でしたが、役割としては店長のようなことを行っていました。 入社から3年後に常務に就任しましたが、常務になってからも30歳くらいまではホール回りも行っていました。 私にとってホール回りは貴重な経験になりました。肩書に左右されず、スタッフとしてホールを回っている方が、お客様の声が直接聞こえてくるのです。 今でもたまにホールに様子を見に出ることもあります。スタッフには気を遣わせてしまいますけどね(笑)。

―女性だけの店舗というのは珍しかったのではないでしょうか。

女性スタッフのみの店舗をオープンしたのは1995年ことでしたが、当時のパチンコ店は女性スタッフがいることが珍しい時代だったので、非常に話題になっていましたね。

―どのようなきっかけで女性だけの店舗にされたのでしょうか。

当社はまだ4店舗程の企業だったため、知名度も高くはありませんでした。そこで、他社と差をつけるには接客しかないという現会長の考えで、女性スタッフのみの店舗をつくることになりました。 女性の方が愛想が良く、細かい所への気配りができるなど、接客が得意な人が多いです。それにやはりお客様は男性が多いので、女性が接客した方が喜ばれるだろうと考えたようです。 実際に、女性を活用することで、質の高いサービスを実現することができました。 たとえばお客様のタバコの銘柄を覚え、景品交換時には言われなくてもそのタバコを出す。バックを膝にのせたまま遊技されているお客様には、荷物置きのかごをご用意するなど、今では一般的になっているサービスも、この店舗から生まれました。 他とは違うサービスがある、ということでお客様に大変好評いただきました。 今も正社員の男女比率でいうとだいたい半々くらいの割合になると思いますが、女性の活用には力を入れています。 全員女性の店舗もあり、今後もオール女性の店舗を目指して指導していきたいと思っています。

―最近では女性の活用に力を入れている企業が増えています。御社がその部分でうまくいっている要因はどんなところにあるのでしょうか。

女性をうまく活用するにはトップに女性を置くことだと思います。 ですが、当社では女性に任せているメインの仕事は接客の指導のみです。男性スタッフが部下につくこともありますが、その場合は他の男性に担当外の部分を補助してもらいます。 そのため当社の女性店長やリーダーは、データや機械には強くないです。中には強い女性もいますが(笑) でも苦手なことをやらせるよりも、得意なことを伸ばした方がいいと思うのです。 女性活用には、役割分担をはっきりさせることが大切だと思います。 それから当社の場合は、データを会長や私も見ているというのも大きいですね。そのため女性店長に全てを求めなくても営業をすることができています。 会長は毎日閉店後に店に来くるので、一緒にデータをみながら2、3時間は話します。 機械選定も会長が行っていますし、現場を見るということは大切にしています。

―御社はパーソナルシステムの導入も非常に早かった印象がありますが、導入のきっかけを教えていただけますか。

2000年頃から当社では大型店舗を増やしていったのですが、それが導入のきっかけです。 大型店では閉店時に物凄い人数の交換ラッシュが起きるので、人手が必要になります。忙しさのあまり退職してしまう人もいましたし、さらにその頃出店もしていたので、人材不足が課題となっていました。それによりお客様にもご迷惑をおかけすることもあり、スタッフの業務負担を減らしたいと考えていました。 やはり忙しすぎる中で「笑顔を出せ」と言っても難しいです。大型店を増やしていく中でもサービスの質を維持しながら営業を行えるようにするために、パーソナルシステムの導入を決めたのです。 当時は他にパーソナルシステムを導入しているホールが少なかったこともあり、「誰が出ているかがわからない」など、お客様からの反応は正直あまりよくはなかったです。 そのため導入して最初の2年は稼働が少なかったのですが、3年目になってようやく認知され始め、お客様が増えていきました。

―現在経営される19店舗のほとんどが大型店舗ということも御社の特徴かと思うのですが、大型店舗を増やしていったのには、どのようなお考えがあったのでしょうか。

当時は業界の勢いが落ちてきていた頃でした。 週末はある程度稼働はよかったのですが、平日はあまり稼働が見込めない状況でした。 そこで、週末にできるだけ多くのお客様を獲得しようと考え、大型店を増やしていきました。

―女性のみの店舗やパーソナルシステムの導入、大型店など、多くのチャレンジをされていらっしゃいますが、周りの反応はいかがでしたか。

それぞれに賛否両論はありました。 ですが、「私は言いたい人には言わせとけ」と言う風にしか思っていませんでした。 やってみて結果が良ければ間違っていなかったということだし、良くなければ間違っていたのだと諦めます。 新しいことにチャレンジせずに、何もしない方が楽だとは思います。しかし、それでは発展はありませんし、周りと同じことをしていても勝つことはできないのです。 一方で、他社が行っている良いことはどんどん取り入れていこうとも考えています。ですから当社で行っていることも、良いと思ってくださるなら、真似していただいて全くかまわないと思っています。

―今年の4月に社長に就任されたとのことですが、きっかけは何かあったのでしょうか。

特別なきっかけはないのですが、以前から後2、3年でとは言われていました。 会長とは、毎日閉店後に3時間程話をするようにしているのですが、それを続けていくことで、会長が考えていることをだいたい掴めるようになり、会長の考えを現場に伝えることが私の仕事になっていました。 そんなこともあって、「もう任せても大丈夫だ」と思ってもらえたのではないかと思います。 社長になってからは会長と過ごす時間はさらに増えました。会長は自ら経営について教えるタイプではないので、会長の予定を把握して行動を共にすることで経営について学んでいます。 商談等に同席して、会長がどのような話をしているのかなどを聞くこともあります。

―それでは社長ご自身が今後、実現したいことはどのようなことでしょうか。

社員にもっと休みをあげたいと思っています。 一般スタッフは時間通りで帰れるのですが、店長など役職が付くとなかなか厳しいのが現状です。社員が十分に休みを取りながら、店舗が運営できるような環境をつくりたいのです。 よい仕事をするには、仕事だけではなく、休むことも必要です。 リフレッシュすることで、新たな発想が生まれたり、色々な工夫を考えたり、知恵を出しながら日々の業務を行うことができるのだと思います。 そういう人材を育てていくためにも、今後制度の改革や社員教育はより一層必要だと考えています。

―ここ最近は新卒採用にも力を入れていらっしゃいますね。

以前から新卒採用は行っていましたが、今度はさらに積極的に行おうと考えています。 今は中途採用でもなかなか採りづらくなってきていますし、積極的に大卒者を採用して育ててみようかという気持ちになってきました。 より強い組織をつくっていくためにも、若手の採用と、そこから優秀な役職者を輩出し、それぞれの店舗に責任者として配置できるようにしたいと思っています。 そして、現在の店舗責任者をできるだけキャリアアップさせていきたいと考えています。彼らのモチベーションを上げるためにも、これまではとは違う面で仕事の面白さを見せてあげないといけないと思うのです。 このように社員の仕事へのモチベーションを高める環境を整備し、組織の活性化を図り、会社として成長していきたいと考えています。

―最後に、座右の銘や普段意識されている言葉などはありますか。

感謝という言葉ですね。それは社員皆に対しても、お客様に対してもです。最近では社員に対しての感謝が大きいのですが、何をするにしても感謝の気持ちからだと思っています。

―ありがとうございました!