
今週のパック・エックス通信は、手打ち式パチンコ機を復活させるという事業方針で話題となっている株式会社A-gonの金子亮太社長です。
前編では、金子社長が手打ち式パチンコ機を復活させようと考えたきっかけについてお話を伺いました。

プロフィール
金子 亮太氏
株式会社A-gon(エイゴン)
代表取締役
大学卒業後、大手家電メーカーでの営業職、
遊技機メーカー役員などを経て、株式会社
A-gonを設立。2015年5月に日本遊技機工業組合に正式加盟。
約40年振りに手打ち式パチンコ機を復活させるという事業方針が話題となっている。
―金子社長、本日はよろしくお願いします。
まずはA-gon立ち上げまでのお話をお伺いできますか?
大学卒業後はパチンコ業界とは別の業界の企業に入社しました。そこではシステム担当として勤務していました。
その後、パチンコが好きだったこともあり、遊技機の開発を事業にしたいと考えるようになり、たくさんの方にお力添え頂き、A-gonを立ち上げ、今年の5月に日本遊技機工業組合に正式加盟することができました。
―当時はパチンコのどういったところに魅力を感じられていたのですか?
私が始めた当時、パチンコは「大人になるための登竜門」のようなもので、パチンコをすることは「かっこういい行為」でした。
また当時は数千円でも十分に遊べる機械が多く存在し、わずかでしたが初めて勝ったときの嬉しさは今でも鮮明に覚えています。
その後は、とくに羽根モノにはまり、打つときにはそれこそ顔をパチンコ機のガラス面に貼り付けるように夢中になって、玉をVゾーンに入ったときの快感・満足感に浸りました。500~1000円でVをひき、ボーリングや映画などのデート代にあてるのが毎日の楽しみでしたね(笑)。
―「A-gon」の名前の由来を教えてください。
A-gonはギリシア語で「アゴン」と読みます。アゴンには、一定のルールの中でスリリングなことを楽しむ、遊ぶ、などの意味があります。
私たちも風営法というルールを守りながらおもしろい遊びをつくりだそう、という意味を込めました。
読み方はそのままだとおもしろくないので、エイゴンにしました。
―約40年振りに手打ち式パチンコ機を復活させるということで話題となっていますが、なぜ手打ち式を復活させようと考えられたのですか?
パチンコ業界はシュリンクしている状態です。
再び盛り上げるためにもパチンコを大衆娯楽へと回帰させたいという想いがありました。
もともと私も近所のパチンコホールだけでなく、おもしろそうなホールを見つけては遊びに行く程好きでした。
ですが、遊び方が複雑だったり、お金がかかりすぎてしまうということで行く頻度は低くなっていきました。
そこで、大衆娯楽へと回帰させるためのひとつの方法として、遊び方がわかりやすくて少ないお金で長く楽しめる遊技機を開発しようと考えました。
さらに、「メーカーになるからにはオンリーワンになりたい」ということから、大衆娯楽だった頃に原点回帰し、約40年前に親しまれていた手打ち式を復活させようと考えました。
◆資料◆
かつての手打ち式パチンコ機。
レバーをはじいて玉を出す手打ち式パチンコ機は、大衆娯楽として大変親しまれていました。

出典 パチンコ業界WEB資料室
http://pachinko-shiryoshitsu.jp/structure-industry/history/

出典 ぱちんこの歴史
http://everyday-refresh.hippy.jp/pachinko/pachinko_history.html
―後編(8/19公開)へとつづく