本日は、先週のアンダーツリー株式会社の木下社長に続き、荒里執行役員へのインタビューです。

荒里執行役員には中途採用と人事評価を中心に、お話を伺いました。

それではどうぞ~

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“人”が育てば“会社”が伸びる!成長戦略を支える社員の力

関西を中心に安定した業績で存在感を示すアンダーツリー株式会社。
同社では新卒採用は勿論の事、中途採用も積極的に活用している。
そこで、人事面を全て任されている荒里恵二執行役員に中途採用と人事評価についての考えを伺ってみた。

「現在は大手企業も中途採用を始めている時代ですが、組織の活性化には異文化の人材を採用する大らかさが必要です。

新卒を採用するのは会社の文化に染めやすいからですが、プロパー社員だけでは組織の活性化を阻害する恐れがあります。」
と話すのは、大阪・兵庫など関西を中心に<キコーナ>の屋号で44店舗を展開するアンダーツリー株式会社の荒里恵二執行役員総務人事部長。

トップの木下春雄社長から人事の全権を任されている同社のキーマンの一人である。

以前配信した中途採用をテーマにした記事の中で、この中途採用にネガティブな感情を持っているホール企業が多いことを伝えたが、その件について「新卒採用だけで良いとの考えは会社の変化を嫌う人たちの理屈。なぜ会社を変えたくないかと言えば楽をしたいからですね。でも、企業は変わらなければ生き残れません。」と手厳しい。

企業が生き残っていくためには、組織を活性化させ、新たな刺激が必要だと荒里執行役員は言う。

「比率的には新卒8:中途2の割合で採用しています。これは社内に良い人材がいないというわけではなく、組織の活性化のために外部の“血”を導入するとの考え方です。
内部昇格だけでは馴れ合いが生じ、シビアな指摘ができません。
そのために社員に良い刺激を与える人材は常に必要です。」

プロパー社員だけでは組織が行き詰ってしまう。
だからこそ、定期的に外部から刺激を与えられる人材を採用する。

また、同社が中途採用を行う背景には、当然人員の補充の意味合いもある。
「今年もすでに7店舗のオープンが決まっており、出店スピードは速いです。
その中には首都圏での出店も控えていますが、新卒だけでは人材が追いつきません。
そこで即戦力となる中途の採用を積極的に行っています。」

出店ペースを維持するには店長を任せられる良い人材が必要だが、毎年の新卒採用やその育成だけでは追いつかず、即戦力となる中途採用者は重要となるだろう。
では、中途採用者に求める資質とは何か。

「一番はもちろん即戦力となる実力ですが、外部から新たな文化を社内に持ち込めるかも大事なポイントですね。」

新卒と中途を区別する企業も存在するが、同社はどうか。
「生え抜きの社員は大事にしなければいけませんが、だからといって勤続年数が長いからと大事にするのは間違いです。
弊社では中途採用者の昇進にハンデはありません。
それは現在半数の店舗で、中途採用者が店長をしていることでも分かります。」

同社では実績が正しく評価され、公平に抜擢される企業風土が形成されている。
具体的な事例を挙げてもらった。
「今年は初の女性店長が誕生しました。
彼女は中途採用ですが、入社から3年で店長を任せられるまでに成長しました。
また、昨年末にオープンした<吹田店>の店長も中途採用です。
この<吹田店>はオープンから3ヶ月が経っても近畿圏でナンバー1の稼動です。

また店長だけではなく、開発部や総務人事部・財務部の課長職などでも中途採用を行い組織全体の底上げも狙っている。

中途と新卒を区別しない同社だが、平等や公平感を維持するのは非常に難しい問題である。
昇進や昇給の際の評価はどうしているのだろうか。

「例えば、店長を評価する時には営業の数字なら判断がしやすいですが、店舗の規模によって台粗利や利益も異なります。
数字は一番大事ですが、では数字が上がったのは必然なのか偶然なのか、逆に下がったのは店長の実力なのか環境が要因なのか、この辺の見極めは難しい。
そのため数字の上下だけで評価を決めることはしていません。
店長にはT1からT5までランクがあり、ランクを上げる際には数字だけではなく仕事ぶりや面接で話す内容、店舗の雰囲気などを総合的に判断しています。」

業界内で評価制度を取り入れている企業が増えているが、荒里執行役員の評価制度に対する見方は少し違うようだ。

「私は、個人的には成果主義は会社を滅ぼすと考えています。
ある程度は必要だとは思いますが、色々な企業の事例を見てみると、短気的な結果しか出ていないと思います。
昇進に関しては、先程も言ったように店舗ごとに状況が異なりますので総合的に判断しますが、これが店舗ごとの相対評価では人事の硬直化を招く恐れがあります。
誰も業績の悪い店舗には異動したがらないからです。
また、成果主義が行き過ぎて無理なノルマを課すと、不正行為が起こる危険性があります。
継続して会社を維持するために利益は必要ですが、利益を得るために何をしても良いでは社益を損なう可能性もあります。」

中途採用に対する考え方を聞いたが、社内的には新卒・中途だからとの意識はないようだ。
この点が両者を平等に扱う社風となっているように感じる。
結局のところ企業の成長には社員の力が必要であり、そこには新卒も中途もなく、必要な人材をいかに採用するかが重要となる。
中途で採用した人材が、店長など各部署で活躍しているアンダーツリー。
安定した業績の背景には、中途採用の積極的な活用があるようだ。

―ありがとうございました!

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