あけましておめでとうございます!
パック・エックス通信編集部のとみおかです。
今年もどうぞよろしくおねがいします。

さて、2013年最初のパック・エックス通信は、平沼社長のトップインタビューです。

前編ではビジョンへの想い、新卒採用や人材教育について語っていただいています。それではどうぞ~

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TOPから学ぶvol.61
株式会社アムズプロジェクト平沼正浩社長「100年続く会社をつくる」

プロフィール***
平沼正浩さん
株式会社アムズプロジェクト 代表取締役社長
1989年に父が創業した㈲タイガー商事に入社。2007年に代表取締役社長に就任し、社名を㈱アムズプロジェクトに変更。前例のない独自の営業スタイルで斬新奇抜な店舗展開を行い、そのアイディア力故に『ドラえもん』と呼ばれた事も。

株式会社アムズプロジェクト
1981年の古物商開業が原点。1986年にパチンコホールを開業し、現在「AMZ」等の屋号で8店舗を展開(茨城県に7店舗、千葉県に1店舗)。
また、「100年続くいい会社をつくりましょう」というビジョンの元、複合施設の自社経営という大きな夢に向けて、2011年にはフィットネスクラブ「ヴィスポ」、2012年にラーメン店「正元」、リラクゼーションサロン「ジャスミン」をオープンさせる。
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―平沼社長本日はよろしくお願いします。まずは社長になられた経緯からお伺いできますか?

社長になって5年目です。18歳で会社に入ったのでもう23年ですね。
両親が1981年に、私が小学4年生のときですが平沼商店という古物商を創業したのが始まりです。両親とも中学しか出ていないので、一文無しの状態から始めて、とにかく働きっぱなしでした。父は子どもたちには貧しい思いをさせたくないというのがあったようです。
そういう親の姿を見てきたので、早く楽をさせたくて高校卒業してすぐ入社しました。

私も小学校1年生の息子がいるんですけど、洗脳していますよ。将来はどうするの?と聞くとお父さんの会社を継ぐと言います。
ホールディングス会社や管理会社をつくって、こんな大変な仕事を子供にはさせたくないという経営者の方が多いけど、だったら会社を潰した方がいい。所詮家業なので、身内に継がせないで発展させても意味がないなって私は思っています。

―「100年続く会社をつくる」というビジョンを掲げられていますが、これはいつ頃からですか?

8年前からですね。

―というと、社長になられる前からですよね。それは当時の社長が決められたんですか?

いえ私です。うちの親父は私が18歳のときからほとんどノータッチで、実権は全て私です。
私が入ったとき、親父のブレーンだった方には全員辞めてもらったんです。親父からしたら泣きながら辞めてもらいましたが、私と馬が合わなかったので。だからどっちかというと私は2代目というか1.5代目という感覚です。

―このビジョンを掲げられたきっかけはなんですか?

いろいろあるんですけど…。フェラーリが乗りたくなっちゃったんです。
当然個人でも会社でも買えるのですが、これはまずいなと思ったんです。フェラーリなんか乗っちゃったらかっこつけるし、間違った方向に行くのではと思いました。公私混同して会社を私物化してしまうのではないかと。
だから100年というのは年数の問題ではなく、会社を潰さない、永続させるという意味です。

実際にリレーのバトンも作りました。100年というのは恐らく4人の経営者で達成するのですが、1周100mのトラックに例えて、4人でリレーして100年。
私は2代目として、3代目にバトンを渡す一社長。絶対に私物化してはいけないという想いを込めています。

―戒めという意味なんですね。

そうですね、どちらかというとそっちです。今は親父が健在なので、どこかで見られているとか、何かやったら怒られるとかっていうブレーキがかかっているんですが、よく先代が亡くなった途端にブレーキがなくなって間違った方向に行くということがあるじゃないですか。だからそのときに自分自身ブレーキを効かせられるように、極力いてもいなくても自制が効くようにしています。
会社はトップで左右されると思うので、自分自身の軸を「会社を続ける」ということにしていかないといけないと常に感じています。

―ではビジョン実現のために具体的にはどのようなことをされていますか?

社員教育もそうですけど、今はあまりパチンコに特化しすぎないようにしています。というのも以前受けた研修で、『パチンコがだめになったらどうするんですか』と聞かれてドキっとして。パチンコがだめでも社員の雇用を守れるように、業種の幅を広げようという努力を進めています。
私自身が最終的に複合施設をやりたいという夢もあるんですけどね。
昨年はフィットネス事業を始めて、今年はラーメン屋さんやリラクゼーションサロンも始めました。テナントを集めてやるのは簡単ですが、同じマインドを持った直営でやりたいんです。

―社員教育にも意欲的に取り組まれていると感じたのですが、それは昔からですか?

ライバル店の影響もあるんですかね。でもやっぱり昔はパチンコ店の従業員というと「フーテンの寅さん」みたいな人がいっぱいいて、1日でいなくなることなんかたくさんあった。だからどっかで落ち着かせないといけないと思っていました。私はかなり以前から社会保険も完備して、新卒採用もやりたかったのですが、親父が反対して。
私が社長になってからすぐに始めて、新卒は14卒が5期生になります。

―新卒採用を始められてどうですか?

企業として1ランク上がったと思います。その後評価制度を始めて今は賞与だけに反映させています。以前は評価制度がなかったので降格することがなくてぬるかったんですが、今はまた辞める人が出てきていますね。住み分けというのかな、ついてこられない人が出てきています。そうやって試行錯誤しながら。人の問題に関する悩みはつきないですね。

―新卒の方が入ってきて、会社の中は変わりましたか?

うちは一般社員、リーダー、トレーナー、副店長、店長という組織なんですが、まだ1期生の中で1人トレーナーがいるだけです。役職者の中で新卒の比率が低いので、まだ活性化までにはいっていませんね。
1期生入社前は、中途の既存社員にとって新卒は脅威だったんですよ。どんなすごいエリートが入ってくるんだろうと。でも1期生のレベルが低くて、大したことないなってなっていました。
結局誰でもいいからちょっとでもうちに愛着持ってくれたら内定出していたんです。私も会社説明会には100%出ていましたが、最終選考は任せていました。
これはまずいと感じて2期生からは私が最終選考もするようになりました。でも今度は私もうんちくたれると気持ちいいから理想を語ってしまって…。採用したら、理想と現実は違うとすぐに辞めていく人もいました。
3期生からは辞めないで戦える人を育てようということで、入社前にインターンとして働かせています。
今はパチンコ業界のみならず、雇用が保たれなくて運営ができなくなっている。求人を出しているところも、職を探している人も多いのに、ミスマッチが起きてしまっていますよね。パチンコ業界もなかなか人が入って来ないので、新卒採用をやってなかったら今どうなっていただろうと鳥肌が立つ程ぞっとします。だから新卒採用をやって正しかったと思っています。

―かなり以前から新卒採用をやりたかったとのことですが、それは何故ですか?

中途では限りがみえますよね。やっぱり色に染まっていない人を入れたいというのはどこの会社でも常じゃないですか。いろいろやってきた中で、次の手として新卒。それが世間一般の流れだと思うんですけどね。

―教育にも積極的に関わっていらっしゃるんですか?

月1回90分4コマの授業をやっているんですが、私は考え方を教えるマインド研修をやっています。
経営計画書があるんですが、理念や行動指針を噛み砕いてそれぞれが理解できるよう話しています。
今の子たちって目先しか見ていないので、人生を逆算しなきゃいけないという話もします。2年後には消費税が10%になる。そうすると月1万円給料が引かれる計算になる。ということは今の役職にいたら降格と同じ、1つ上がってもチャラ、2つ上がらないと出世には値しません。じゃあそのために何をやらなきゃいけないのかという話ですね。根性論の話も多いんですけどね。

先日、部長が内定者をファミレスに連れていったんです。『ドリンクバー取ってきます、何飲まれますか』と聞かれたからアイスコーヒーを頼んだら、ホット用のカップにアイスコーヒーいれて持ってきたそうです(笑)。これがゆとり教育の象徴なんですかね。ニュースも見ないから今の総理大臣の名前を知らない子もいる。そういう当たり前のことも今は会社が教育しなきゃいけないのだと思いました。

ビジネスマンとしての当たり前のマナーや知識を持たそうと思って、全社員に名刺も持たせています。業者の方が来られたときに名刺交換させて、交流を持たせるようにしています。そんなに頻繁に機会があるわけではないんですけど。
理想論かもしれませんが、うちで働いた人は他の会社に行ってもすごいねと言われたいです。

―続きは後編で!

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