パックエックス通信

株式会社大宝グループ、金沢太景社長 TOPから学ぶ

金沢太景/株式会社大宝グループ 代表取締役社長。オリエンタルランドで数年勤務後、父の跡を継ぐためホール修行を経て、株式会社大阪商会に入社。その後、株式会社大宝グループの代表取締役に就任し、更に会社を強くするために組織強化や店舗展開をし、事業の拡大を図る。

今週のパックエックス通信は株式会社大宝グループの金沢社長です。社長になるまでの経緯や今後会社やスタッフに求めるものをお伺いしました。

まずは大宝グループ様に入社されるまでの経緯をお伺いできますか?

私は大学には行かなかったんですよ。F1ドライバーになりたくて、高校卒業後は東京でレース活動をしていました。でもレースってお金がすごくかかるんですよ。ですので、お金を出してくれるスポンサーを探すために人に紹介してもらったり、長者番付に乗っている人やレーシングカーに載っているスポンサー名にひたすら電話して営業する日々を送っていました。そんな中で私のサポートをしてくれていたのが、そのディズニーランドの下請けの会社でした。その頃ちょうどエレクトリカルパレードが始まる年で、『人が足りないからバイトをしてくれ』と言われ、それがきっかけでオリエンタルランドに入社しました。

レースの世界は他のスポーツと違って、完全実力主義じゃないとこがあるんですよ。理不尽なこともありましたし。その理不尽な世界を変えたいという想いを持つようになって、そのためには力を付けないといけないと考え、レースは引退しました。その後は父の跡を継ぐために最初は上野の機械屋さんで約1年、京都のホールで約1年お世話になり、㈱大阪商会に帰って来ました。

パチンコ業界に対して抵抗はありませんでしたか?

私はパチンコ屋の2階で生まれ育ち、軍艦マーチ聞きながらいつも学校に行っていたので、当たり前というか、パチンコ屋さんもその辺の飲食店や花屋さんとか服屋さんと変わらないお店、普通の商売だと思っていました。周りからのイメージがあまり良くないなと思い始めたのは小学校の高学年くらいからです。

『あそこの家はパチンコ屋さんだからあんまり遊びに行くんじゃない』と言われているのを聞いたことがあって、「パチンコってもしかしてイメージ悪いのかな」って意識し始めました。でも私は父の跡を継ぐものだとずっと意識して育ってきたので、イメージが悪いと気づいてもパチンコ業界を嫌になることはありませんでした。イメージがよくなるといいなとは思っていましたが。

戻って来られた時はどのようなポジションだったんですか?

まずは現場です。その後すぐ店長になり、入社して1年後には営業部長になりました。たぶん父としてはそんなにすぐに上がらせたくはなかったと思うんですけど、当時は会社が大変な時期だったので、仕方ないところはありましたね。

当時の会社の課題はどのようなものがあったのでしょうか?

大手と比べて小さい会社は資金力はないですが、機動力が売りですよね。でも、当時は機動力が低かったんです。本部と現場にズレがあって、本部が現場に対し、できると思って言っていることが実際現場ではできていないことがたくさんありました。その本部と現場のズレをなくしていくようにするのが一番の仕事でしたね。

入社当初は現場から反発などはなかったですか?

ありました。今の父で2代目、僕で3代目なんですね。長いスタッフは当然、「業界経験が1、2年しかないのに、何がわかるんだ!」ってことを思いますよね。でも当時のお店はお客様が全然入っていなかったですよ。

だからどんなに業界歴が長い方たちが、あーでもないこーでもないと言ってきても、でも今お客様はいないじゃんというのがありました。確かに本部経営陣の指導も悪いけど、実際現場を守って来たあなたたちにも責任はあるじゃないの?と思っていたので、あまり物怖じはしなかったです。

これが5万稼働2万枚のお店だったら、さすがに口出しできないんですけどね。会社の状態が良くなかったことで、逆に私は会社にすっと入っていくことができました。

営業部長から社長になるまでの経緯を教えていただけますか?

営業部長として自社を見ながら、別の会社の店のコンサルティングも行っていたんですが、その会社の社長が物件を売るという話になったんです。いいお店だったので、5年もすればペイできると思い、父に保証人になってもらい買うことにしました。

それが㈱大宝の始まりです。ですので、父の会社を継いだというより、別の会社の社長になったという感じですね。今はチェーン店が全部で8件あるのですが、内2件はもともと父のお店で、父からは営業は任せると言われているので、今は僕が父の会社を借りている状態です。他の6件は自分で出しているお店です。

社長としてご自身のお店を持つようになり、改めて新しく意識し始めたことなどはありますか?

まずは数字ですよね。数字がないと、支払いもできないですし、給料も払えませんので。今は少し楽にはなりましたが、最初は数字を落とさないように、1日1日が勝負でした。とりあえずどうやって今日を戦うかっていうことだけしか考えてなかったです。少しずつお金を残していって、余裕ができてきて、いろんなことができるようになっていきました。

大宝グループの店舗づくりのコンセプトや心がけていることはありますか?

今業界ではどれだけお客様にサービスできるかを競いあっていて、サービスが豊富な店舗が勝つというのが現状ですよね。でもその同じ池ではない所で勝負できるような店づくりを求めています。ただ、そこの池で勝負がうまくいくと、みんなこっちの池に流れてくるのがこの業界なんですけど。

でも誰にでもマネできるようなノウハウはノウハウではないと思っているので、他店舗さんとは違う土俵で戦えるような店づくりを目指しています。

今後会社として目指されていることや、ビジョンをお聞かせ頂けますか?

平等に評価できる会社、みんなにチャンスのある会社を意識しています。

人の問題がよく起きるお店、警察関係の問題が起きるお店、人が育つお店、余裕で数字が上がるお店もあれば、近隣店舗との競争が激しくて厳しいお店もありますよね。でもそれぞれ店長や幹部は頑張っているんですよね。ですので、その個々の能力を評価してあげたいです。立地条件や環境に左右されずに、その人たちの頑張りを平等に評価してあげられる会社を意識しています。

会社としては、やはりせっかく祖父・父から受け継いだ会社なので大きくしたいです。日本一のパチンコ屋にしたいというのが大きな目標です。でもやはり大切なことは目先の一歩一歩なので、足元をしっかり固めながら、日本一のパチンコ屋に向かって行きたいと思いますね。今はちょうど会社のターニングポイントなのかなという気がしています。

自社のスタッフの方に求められるのはどういうことですか?

やっぱりバランスが大事だと僕は思うんですよね。

特に店長になる人っていうのは、やっぱ全体を見渡さなければならないので、何かひとつの特出した能力よりも、バランス感覚を養ってほしいですね。特別なことなんかしなくていいので、良い意味で普通でいてほしいです。

社員募集をする時、店長が面接することがあるのですが、私は「普通の人を採ってくれ」と言います。お客様もスタッフも、8割は普通の人ですよね。だからやはり普通の人でないと気付かないことは結構多いんです。天才肌とか、特別な能力を持った人もいるんですけど、そういう人だから見えないものもあるので。

では最後に今後のパチンコ業界に対する思いをお願いします。

今遊技人口がどんどん減ってきているのは、お客様の求められているものに応え切れてないからだと思うんです。お客様が何を求めていて、何を嫌がっているのかを把握して、それに応えられるようにしないと今後も減る一方だと思います。今はサービスが過剰になりすぎて一人当たりにかかる負担があまりにも大きいので、お客様が増えるシステムを業界全体で考えていかないと、この業界がなくなってしまうことにもなりかねないと思います。

本当に大きな意味でファン人口を増やすということを業界全体で考えていけたら、まだまだ長く続く可能性のある業界だと思っているので、そういうのを意識して今後もやっていきたいと思ってます。

本日は貴重なお話ありがとうございました!!

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