TOPから学ぶvol.58
株式会社ミナミ・エンタープライズ 吉原純浩常務 

プロフィール
吉原純浩さん
株式会社ミナミ・エンタープライズ 常務取締役
立命館大学大学院を卒業後、株式会社日本エル・シー・エーに入社。その後株式会社MS&Consultingを経てご実家が経営する株式会社ミナミ・エンタープライズへ入社。ぱちんこ情熱リーグ副理事長としても活動している。

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―本日はよろしくお願いします。まずは入社の経緯から教えていただけますか?
僕自身は2年前の10月1日に入社しました。兄弟の中で男一人だったので、小学生の頃くらいから当たり前のように「継ぐ」という意識がありましたね。いやだという気持ちもなかったです。ただ、「なるのが当然」という状況から、高校大学と進んでいくうちに「なりたい」に変わっていきました。

大学を卒業してその後大学院に行きました。パチンコ屋を極めたいというよりは経営を極めたいと思っていて、大学卒業の頃に、同世代や上の世代の方々がどういうルートを辿るのかを見ていたら、親しいホールさんに修行に行くとか、販社さんに行くとかだったんです。すごく生意気な話なんですけど、それが嫌だったんですよね。同じルートを辿ると、同じような特徴しかもてないような気がして。そして経営を極めるためには経営者にたくさん会えて且つ机上の空論ではなく現場改善までできるようなところがいいと思って、現場主義型のコンサルティング会社に入社しました。外食事業部に配属されてたくさんの経営者の方々とお会いさせて頂いたのですごく良い経験をさせていただきましたね。その後、所属の事業部が分社独立したMS&Consultingまで含めると、5年半勤めて今に至ります。

―「継ぐ」ことに向かっての5年半だったんですね。やはりその頃のいろいろな経験が今も活きていますか?

パチンコ業界に戻ってきて、目にする数字の桁が違ったり商品の差別化が難しい中でまだ戸惑いはありますが、考え方という部分では活きていると思います。僕自身、現場経験はほぼ無しで今の立場にいます。現場を知っている人間は会社にたくさんいるので、僕自身はもう少し外を見たり、他の業界を見たりして、固定概念に囚われている部分を壊していければいいかなと思っています。

―会社に戻って来られて、店長さんや現場の方の反応はどのようなものでしたか?

元々関わりはあったので、「いつ戻ってきてくれるんですか」という人もいましたし、「何も知らないのに」という人もいました。それはそれでリアルな反応だから、特に気にもしなかったですね。最初の半年~1年くらいは、基本的に観察をしていました。経営企画室長の役職で入社したので、本部会議では発言していましたが、現場に対してはパチンコ業界を知らない自分が現場に対して言えるだけの自信もなければ根拠も無い。会社が長く続いてきたのには何かしらの根拠があるわけですし、最初はやはり外部から来た人間として、そっちを理解し尊重すべきだと考えていました。

―業界として、「現場を知らずして」というのがすごく根強い気がするのですが、そこに対しての考えを教えていただけますか?

僕は元々社長に言われていた役割が人事と財務だったんです。営業をしらなくて良いというわけではないですが、現場を知っていれば全てOkというものでもないと思います。営業を理解していて、僕と遠慮なしに対等な立場で話せる人間が社内にいればそれほど問題ではないかなと考えています。

―なるほど。人事面として具体的にどのようなことをされているんですか?

入社半年ほどでサイボウズを導入して情報共有の仕組みを作りました。会議の度に分厚い資料を持ってきて、全て読む前にシュレッダーなんてことも多かったんです。そしてその後評価制度を変えるところからはじめました。新店ができない限り副店長は店長に上がれないという認識を持っている社員が多かったんです。でもそうではなくて、店長にふさわしい人間が店長になればいい、社歴や年齢なんかも関係ないし下克上もあるんだよということを知ってほしかった。そこで第一段階として、店長陣には「理想の店長像」というレポートを書かせて、副店長以下には「理想の店舗像」をチームごとに作成してもらいました。それを元に新しい評価制度を作成しました。

最初は現場の反対や慣れないという意味での混乱も多かったですし、下克上ありというのは異論も多かったです。でも、やってみないとわからない!ということでやってみました。やってみてぶれている部分は当然ありましたが、「後出しジャンケンみたいで申し訳ないけど、ここはこういう理由で変えるよ」と修正していきました。

―異論がある中で評価制度を変えて、退職された方とかはいらっしゃらないですか?

ひとりもいません。まだ制度変更による昇格・降格はないですし、退職といった話も出ていないです。給料と直結というよりは、評価は評価、その後に給料なので、そこは長い目で見ています。一人の社員を店長・副店長・本部で査定するので、本部としても「店舗での評価はこうですけど、本部から見た評価は実はこうなんですよ」というのがわからないといけないので、本部の人間が店舗を回る機会や時間も増えました。半期に一回の評価が終わった段階で店長は一人ひとりとフィードバックの面談もしています。現場からすると、モチベーションになるのかプレッシャーになるのかはわからないですけど、見られてる感はだいぶ増えてきたと思います。

―続きは後編で!

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