TOPから学ぶvol.57
株式会社阪神観光 道風 益定社長 後編

—いろいろな事業をされている中で、パチンコ事業のおもしろさは何だと思われますか?

他の事業では一流大学出身者を新卒で採用する事があるのですが、その社員たちは最初から私よりもレベルが高い(笑)。もちろん教育はしますが、もう既にある程度のレベルにあります。

パチンコ事業の社員には教えなくてはいけない事が多いのですが、これまで社員教育があまりされてこなかったと感じる面があります。
でもその分伸びしろがありますし、教育の場を与えて人生や自分自身を見つめる機会を作ってあげると進歩がものすごく早いんです。
そういうところがこの事業のおもしろいところですね。

—従業員の方たちが育っている実感はありますか?

非常にあります。以前は社員の間でパチンコ=サービス業という意識は低かったのですが、今はずいぶん意識が高まっていますね。そういった成長を実感できるのも楽しいです。

私は全ての仕事はサービス業だと考えているんですよ。
だから社員には、もっとお客様との接点を増やし、会話をして関係を築いていこうという話をしています。

—今目指していることや、目標にしている事はありますか?

社員のモチベーションを上げる方法は何かと考え、ポストが空席だらけの組織図を作ったんですよ。
今までになかった役職を設ける事で、社員がこのポストに就きたいとがんばるようになるかなと思っての事でしたが、目に見えてみんなの目が変わりましたよ。今はこの組織図を全部埋めるのが目標です。

単に役職を増やしたいのではなく、今の組織図のポストが埋まるようになれば、みんな人間として成長していると思います。さらに新しい社員が入ってきたときに、その人たちが成長するためのポストを用意したいので、役職はどんどん増やしていこうと思います。

素直で頑張り屋が多いのですが、頑張り方を分かっていない人間が多いんですよ。
目標を達成するためにはどうしたらよいか、闘いに勝つためにはどうすればいいかを短期的に考えるのではなく、長期的に考える事を覚えさせる事も大切だと思います。

それを継続させるためには、営業所もポストも増やさなくてはならないし、当然利益も出さないといけません。私自身のモチベーションになっています。

—社員の方とのコミュニケーションはどのように取られていますか?

毎週1回は勉強会で社員たちに話をするようにしています。
1年半前から毎日40~50本ほど、社員からボイスメールで報告を受けているのですが、話すテーマはそれを聞きながら考えています。
例えば「部下をまとめる上司としての考え」についてです。

部下が言う事を聞かないとか、愚痴を言うのは簡単だけど、愚痴というのは自分が駄目な人間だと宣言しているようなもの。他人のせいにするのではなく、自分の事に置き換えて、人のためにどうしたら良いかを考える事が道徳であり、それこそが強者の考えだ、といった話です。

うちは飲み会も多いですよ。幹部には毎月飲み代を渡して、使い切れなかったら罰金を取っています。
酒を飲んで本音を言い合う事で普段分からなかった事が見えてきますから。みんなが話やすいように、店選びなどを工夫してくれればランチでもいいんです。
どの幹部が誰を誘ってどのような話をしたかを把握する事で、評価にも反映させる事が出来ます。

普段は上司と部下が同じ高さの目線で話す事が出来ないですから、業務としてそういう機会を作ってあげたいと考えました。最初はお互いに目線を合わせたフリだけでもいいんですよ。それを10回続ければ本物になりますから。そういう機会を増やしてあげたですね。

現場での話や、飲み会もそうですが、積み重ねが結果を生むと思います。
僕の右腕としてやってくれている社員は、50歳前にして急に変わりました。
元々の能力は僕より高い。僕が気づけた事ならいつか気づくだろうと確信していました。人間は変わる瞬間があるんです。

今の若い人は、元々の能力は高いと思うんです。ただ、スイッチがどこにあるのかが分からない。そのスイッチを見つけてあげて、オンにしてあげる事が大事なのかなと思います。
自分のために頑張り、そして最後には人のために頑張れるようになって欲しいですね。

―ありがとうございました!

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