TOPから学ぶvol.56
株式会社共栄 増田光均社長 後編

—社長になって変わった部分はありますか?

やはり社員の人生を預かるわけですから、社員を大切にしないといけないという使命感や、企業を継続していかなくてはならないという意識が芽生えましたね。
それまでは社員やアルバイトが急に辞めてもしょうがないと割り切っていた部分もあったのですが、社長になってからは自分自身に原因があるのではないかと考えるようになりました。
私自身の魅力や、経営手腕がまだまだ足りないことを痛感し、自分が変わらなければいけないと感じました。

辞めていく原因として1番多いのは人間関係なんですね。
社員が楽しく仕事ができ、成長できる環境に整えたいと考え、今年の2月から「共栄共有プログラム」を始めました。

毎月3日間の講義をするんですが、全員一緒には難しいので、社員を3つのグループに分けて行っています。

-講義はどのような内容ですか?

私自身がTA(交流分析)を勉強して、社員に講義をしています。
社員にはエゴグラム(性格診断法)をつけてもらい、自分を知る、相手を知ることで不要な誤解を取り除いて理解し合えるよう努力しています。

その他には、経営理念、ビジョン、組織論、権限と責任、社員の心得、計数管理、マーケティングなどの講義です。
経営理念は私が話しますが、その他は担当を決めて話をさせています。
講義をしようと思うと勉強しないといけないので、講義を聞く側だけでなく、する側も成長できるんです。

本番前に練習会(経営幹部が講義を聞くリハーサル)を行っているのですが、予想以上によい講義をする社員もいますよ。そこで改めてスタッフを評価できるし、私たち自身も勉強になります。

12月には区民ホールを借りて社内発表会をする予定なんです。
社員を6グループに分けてそれぞれお芝居や音楽、地域清掃の活動報告など、自分たちで決めた出し物をやって、それをアルバイトスタッフに観てもらうという企画です。
『最高のサービスを』と言っても口だけで終わってしまうので、まずはアルバイトに体感してもらいたいと思っています。表現方法は何でも良いので、観に来てくれたスタッフが楽しかったと思える事をグループそれぞれ自由にやらせようと思います。

—グループというと、店舗ごとに分けるのですか?

店舗ごとだとどうしても縦割りの関係になってしまうので、横の繋がりを深めるために各店舗から1人ずつ集めてやらせています。
人間関係をよくしろと言っても、なかなか難しいですよね。
だからコミュニケーションを取れるような仕組みをバランス良く合わせて作ってあげないといけないと思っています。効果がすぐに表れるものではないですが、こういったことを続けていくことで社風は改善されていくのだと思います。

今年は身内だけですが、来年は大きいホールを借りて、お客様や地域の商店の方を招待したいと思っています。お客様との繋がり、地域との繋がりがあってはじめて、地域密着型営業として確立されるものと思っています。

実はさらに、その次にやりたい事も決まっていまして(笑)。
大和川で花火を上げたいと考えているんです。地域の町内会さんや所轄の警察を始めとした協力が必要ですので、そう簡単ではないと思いますが。
実はマネージャーの1人が発案者なんです。私は是非一緒にその夢を叶えたいと思っています。
ここ最近社員が自分の持っている可能性に気づき、自信を持てるようになってきているんです。だから新しいことにチャレンジさせてたいですね。せっかく人生の中の大事な時間を会社と共有してくれているので、色んな経験が出来る場所にしていきたいと思います。

—増田社長が日頃大切にしていることはなんですか?

感性を大事にしたいと思っています。理論や理屈も大切ですが、人が発信している内なる想いに気づいてあげる事が重要だと思います。
業界が成熟期の中で、変革と創造を行うためにはリーダーシップが必要です。社員には、リーダーシップをどんどん発揮してもらいたいですし、合っているか間違っているかは別にして、自分が思っている事を発信できる会社にしていきたいです。

—最後に読者の皆さんへメッセージをお願い致します。

ピンチはチャンスとよく言われますが、その通りだと思います。
広告規制の問題などありますが、射幸性に頼る営業からの脱却というの考えは健全だと思います。それらを否定的にとるのではなく、チャンネル(考え)を変えて自分たちができる事を考えるべきだと思います。
お店で働くスタッフがお客様にどんなメッセージを伝えているかが重要で、店長はもちろん、そういった部下を育てる事が大切な事ですね。
我々自身がお客様に影響を与える存在となる事が、将来につながっていくと思います。

繁盛店には、お客様が行きたくなる理由が必ずあります。
その答えはお客様が持っているものですので、それをいかに見つけ出すかですね。
例えばお客様がスタッフと話すのが楽しくて来店してくださるとか、お客様に明日への活力を感じて頂ける場所にしていく必要があると思います。
これからのパチンコ業界では、そういった「価値の創造」をしていける、リーダーシップを持った人材を育成していくことが重要だと思います。

経営者も万能ではありません、スタッフ皆の力が必要です。
特に店長の力が必要だと感じています。そういう意味でも店長の皆さんには、自信を持って経営者に対してはもちろんの事、部下に向けても、どういった店づくりをして行きたいかを発信して欲しいと思います。それがお客様にもつながっていきますから。

—本日はありがとうございました!

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