TOPから学ぶvol.54
ボネールグループ 福井 章社長 前編


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プロフィール
福井 章さん
ボネールグループ 代表者
昭和52年、ボネールグループに入社。
昭和58年以降、ホール運営に積極に参画し、大阪・神戸に7店舗まで拡大。
昭和63年にボネールグループ代表者に就任。
過去にはアメリカのホテル買収を始め、様々な事業を展開し、現在も不動産業・飲食業・遊戯事業など多角的に経営展開を行っている。

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―  福井社長、よろしくお願いします。
まずは、トップとして心がけていらっしゃる事を教えてください。

現在の自分や会社の価値を常に把握することに気をかけています。
挑戦と進化というのが当社の理念でもありますが、挑戦し進化することでお客様は新しい価値を感じる。
会社に進化がないと、新しいサービスも提供できないし、会社が進化するためには自分やスタッフも挑戦して進化しないといけないと思います。
今はバブルの時とはお客様の価値観も多様化していると感じます。
お客様が何に価値を求められているか、その価値にいかに応えられているか。
当たり前のことのようですが、そんな当たり前のことを日々真剣に考えていくことが大切だと思います。
逸早く情報を掴んで、それを素早く噛み砕いて現場に反映させられるか。
常に一歩二歩先を考えないといざとなったら、後がないということになり兼ねない。
営業は企業価値をいかに上げるか、これを会社の方向性として考えていかなければいけないですね。
昔みたいにどんぶり勘定では成り立たない現状ですし、日本全体の経済がそうですから。

― それぞれの価値を見出せるかが、とても重要になってきますね。

そうですね。例えば事務所の雰囲気も今の場所に移ってから変わりました。
数年前までは旗艦店の隣に本社事務所がありましたが、低貸営業が広がりつつある時にこのままではまずいと思い事務所部分を改装して店舗増床を行いました。そして本社を大阪のビジネス街のど真ん中に移しました。店舗の近くに本社を置くことも考えましたが、パチンコ以外の事業の模索もしていかないといけないと思い、あえて金融・不動産・IT等等まったく違った分野の情報が入ってくる環境に身を置きました。
結果として本社スタッフの視野も広がったと思います。営業店舗の状態を客観的に見ることができるようになったんじゃないかなと感じています。働く場所によっても物の見方が変わるし、考え方も変わる。

それに、若い顧客層の創造ができる業種ではないですから、今後伸びる業界かどうかも分からないと将来を危惧しています。
今ソーシャルゲームに夢中な若い人が、パチンコに流れてくるかといえばそうともいえない。
流れてもパチスロでしょうが、カジノができた時に現在のパチスロは通用しなくなるかもしれない。
色んな外部環境を大局的に捉えて、地道に営業を続けていくしかないです。
本当に世の中、全てのものの価値の幅が広がったと実感しています。

― 社長の口癖などはありますか?

一つ目は「天の時 地の利 人の和」ですね。
時代やタイミング、立地、そして頼れるパートナーやスタッフ、これら3つが揃って物事が成し得るということでいくら頑張っても1つ欠けるとダメだということで、まさにその通りだと思います。
二つ目は「気を遣う人間ではなく、気が利く人間になれ」ですね。
気を遣うと自分も相手も疲れてしまう。気が利くというのは最大の褒め言葉だということです。
気遣いはできますが、気が利く人間にはなかなかなれない。
そして三つ目が「手仕舞いせねば、雨が降る」という言葉です。
これは私が若いときの恩師に教えられた言葉で、つまり「出来ることは今やっておけ。そうしなければ次の日には状況がガラッと変わってしまって、もう手遅れになってしまう。」ということなんです。
たった一日の差で人生が変わることもあるのです。

― 社会問題になっているパチンコ依存症についてはどう思われますか?

僕は単純に依存症と一言では言い切れないと思っています。
パチンコ依存症の相談窓口であるリカバリーサポートの代表者である西村さんという方に、僕は実際会いに行ったことがあるんです。
西村さんは、「彼らが病気になるような家庭環境がまず問題」だと言って、依存症になるような環境にないか、まず調べるんです。
調べる時に電話されるのですが、2時間くらいずっと話を聞いてるんですよ。
それを横で見て大変な仕事だなと思いました。

遊技に来店されるお客様が全員依存症になっている訳ではないので、やはり依存症になられた方の置かれている生活環境も少なからず依存症に影響していると私も思います。
ただ、お客様ひとりひとりの生活環境まで把握することは不可能なので、正直、依存症の方を見極めて注意を促すとか、本当に難しい問題だと思います。最近はあまりにも過剰に遊技しているお客さんがいらっしゃるとできるだけスタッフから声掛けするようにしているのですが、今後お客様の反応をスタッフから吸い上げて声掛けの方法とか検討していくことは多々あると思います。
警察でも大きな問題とされているようですので、引き続き業界全体で対応策を模索していくしかないと思います。

ただ、パチンコ絡みの事件が起きると、パチンコが原因だとマスコミが誘導する傾向が強い気がするので、その辺はもう少し慎重にお願いしたいと思いますが。

―続きは後編で!

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