TOPから学ぶvol.52
延田グループ 延田久弐生 社長 前編


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延田 久弐生さん
延田グループhttp://www.nobuta123.co.jp/
代表取締役社長

昭和43年に前身である「八尾観光株式会社」へ入社。その後、昭和52年に専務取締役に就任、平成2年代表取締役社長に就任。

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―123という屋号にはどのような意味があるのでしょうか。
ゴロのいい名前を探していたんです。
「いろは」「ABC」は店名として存在していましたが、「123」はどこも使用していなかったんです。末広がりの意味も含まれています。最初はワンツースリーなんて呼ばれたりもしました(笑)。
よく驚かれるのですが、うちの経営するゴルフ倶楽部の「マスターズ」も、当時日本ではまだ登録されていなかったんです。

―この業界に入られてから約40年経たった今感じることはございますか。
私がこの業界に入ったのは昭和43年頃で、八尾にある松屋という店舗が私が関わった第一号店でした。
それから40数年頑張ってきましたが、その間にはオイルショックやニクソンショック、リーマンショックと3つ4つの大きな変動時期がありました。
私は二代目ですが、自分を「1.5代目」と自負しているんです。
親の苦労を共に背負ってやってきたので、創業者の苦労も、二代目や三代目の方の苦労も両方わかります。
私は普段指輪も時計も身に付けていないし、基本的にノーブランドなんですよ。
そういう生き方でやってきた自分としては、業界内の多くの経営者の皆さんとは違うなと思うことの方が多いです。もちろん、中には私と同じような考え方をもつ方もいらっしゃると思いますが、経営の本道から外れてしまう方も見うけられるように思います。
私が感じる悪い点としては、飲み歩く、着飾るなど派手なことを好む方が多く、自己主張が必要以上に強い方が多いかなという点です。
なぜそうなったかといえば、昔から「お金残して人材残さず」という言葉がありますよね。その言葉どおり、資産は残しても人材を残していないんです。ここで言う人材は何かといえば、子供たちなんですよね。
親が子供を厳しく押さえつけて、親が亡くなったら今まで押さえつけられていた反動で子供が暴走するんですよ。やはり育て方、育ち方をもっともっと考える必要があると思っています。

我々の業界の場合、特に重要じゃないですかね。我々の業界は団結したら凄いものになるのですが、団結できないんですよね。共存共栄が足りないんです。みんな「俺が俺が」で。業界で今一番良くないところですね。パチンコ業界も徳川家光のようなリーダーが現れないとダメですね。

―社長はどのような人間関係を築いていらっしゃるのでしょうか。
私は仕事上であまり広くお付き合いしないということを心がけているんです。
例えばある業種の方で二人ほど仲の良い人がいるのですが、なぜ二人かというと一人の意見では偏りがあり参考にならないんですよね。
二人の話を聞いてようやく、その話の良し悪しが判断できると思っています。
なので遊技業界、飲食業界、政財界などジャンルは幅広くお付き合いがありますが、各ジャンルで二人ほどの密な人間関係を保ってやってきています。三人はいらないですね。三人目から遊びに入ってしまうので。
私は社会人になって学生時代の同級生だった人とのお付き合いを止めました。同級生とのつながりは、すべて遊びの延長になってしまうんですよね。片一方はサラリーマン、もう片方は経営者、となると立場上の違いだとか収入の違いだとか、同級生と一緒にいても私はなかなかうまくいかないんですよ。
学生時代の仲間というのは一緒に学んできた関係で、どんなに仲が良くてもライバル心があるんですよね。だから、人間関係がうまくいかないんです。
そういうことで、この20年間仕事関係だけで友人を作りやってきました。

昔は「パチンコ屋」というと色眼鏡で見られた時期もありましたが、今日になって、ようやくレジャー産業として認められつつありますね。私も学生時代は家業がパチンコ屋というのを隠していました。それだけ我々パチンコ業界のイメージが良くなかったんですよね。
そんな今日ですが、一般的な社長は部分的なところしか見ずに決断する人が未だ多いですね。

―社長はあまり取材を受けないとお聞きしております。
はい、インタビュー依頼などは全部お断りしてきたんですよ。
自分はスターを育てる立場であって、表に出たらダメなんだという気持ちでやっているので。
延田という名前を知っていても、私のことを知っている方は少ないと思いますよ。
議員として出馬してほしいという話もありましたが、政治に興味がなかったのでお断りしました。
当社は60店舗近くホールを展開していますが、ひとつも組合長にはなっていません。ですが、最近要望を多く頂くので、そろそろどこかの組合長をお引き受けさせて頂こうかなとは考えています。

―お仕事をされる際の方針を教えていただけますか。

私はいまだに現場の全てを把握しているんですよ。
趣味と言えば仕事ですからね、365日出勤しています。朝8時には会社に来ていますよ。
自分自身が会社を把握できなかったら、社長をやるべきではないと思います。
私は10数年現場で働いていましたが、そのおかげで現場で働く人の気持ちがわかるようになりました。
人の上に立つ人間で何が一番大切かといえば、現場で働く人の気持ちがわかるか、わからないかですね。経営を大きく左右するポイントだと思います。

私はパチンコ店を200店舗、300店舗も広める気はありません。
当社では現在パチンコ店の売上が8~9割をしめていますが、将来はパチンコ業だけでなく違う産業にウエイトをおき、現在のパチンコ業と同じくらいの資産比率で色々と行いたいと思っています。

―続きは後編で!

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