前編に引き続き後編もupします!

後編は今後の目標やターニングポイントについてお話をお伺いしました!

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TOPから学ぶvol.51
富國物産株式会社 薛 博夫 常務取締役 後編

―今後、何年以内に何店舗という目標はございますか。

全くないですね。ただし社員のモチベーションとしてそのような目標を期待する声はあります。
30年前に100店舗目指そうとは言ったんですけどね。でも建物より人を創ろう!と考え直しました。
今は当社しかできない新たなタイプのパチンコ店を創るといったビジネスモデルを掲げていますが、まだ実現はされていないですね。
社員の目標は「一流のビジネスマンになる」でいいと思っています。うちを辞めても社会で活躍する人間に成長してほしいです。

―社員さんに成長してもらうために、どういった取り組みをされているのですか。

春と秋に会議形式の研修会を行っています。社長と直に討論するような場です。
その時に社長文庫とでも言いましょうか、本をたくさん展示していて、読みたい人は好きな本を持ち帰ることができます。
また、この本の感想文を出せば社長賞を出すと言っています。で、毎回どんな本を持っていって、どんな本が売れ残るか、興味を持ってみていますが…今回、原発の本が売れ残ったのを見て、社長が怒っていました。
小さな子供のいる社員に「原発が心配なら読んで知識をつけなさい」とアドバイスをしていました。心配でないなら読まなくてもいいと。なるほどと思いました。
社長も私も子供がいませんので、「あなた達が将来会社を引き継ぐんだよ」と伝えています。

―なるほど。では、質問は変わりますが、現在に至るまでのターニングポイントはどこだったのでしょうか。

1つ目は1号店初期のドタバタ営業とトラブルを解決し、素人営業をやり通すとお店の方向性を決めたときですかね。
また、最初は全員正社員として採用していましたが、あるとき正社員、契約社員、と分けて採用をしまして、ここが二つ目のターニングポイントですね。
最初の頃のイメージだとアルバイトは学生さんというのがあって、若い人に働く場所を与えることは悪いことではないと思っていたのですが、今はフリーターとして延々とアルバイトが続いていくこともままあるので、ここは問題かなと思っています。雇用形態を変えた事は会社としてよかったのか、いまだに考える点です。
効率を考えないですんでいた時代は、場内で綱引き大会をやったりしていました(笑)。新台が何ボックスか入った時に、チームを分けて勝ったお客さんが新台に座れるんです。お客様も全力で挑むので勝って座った人も、手が震えちゃってハンドルが定まらないんですよ(笑)。そんなイベントを当時は色々やっていました。そんな風潮も合理化の波におされ徐々に抑えられていきましたけどね。

―今のお話ですが、契約社員を取り入れることでお客様との関係が希薄になったりしませんでしたか。

なったと思います。そこをどう解消するかを悩んでいたのですが、契約社員も継続年数が増えていくと職場でリーダーのような働きをするようになるんですよね。
新入社員が入った時も一生懸命面倒を見てくれて、時間をかければ人は変わるんだなと実感しました。お客様との関係と言う面では、正社員、契約社員、と言う区別は、既になくなっています。

―常務をはじめとした皆さんの一生懸命さが伝わったんですね。色々試行錯誤して教育に取り組まれていますが、常務自身も社員の方と接する機会は多いですか?

私の場合ちょっと特殊だと思うのですが、一緒に店内のペンキ塗りをするなど、共同作業をすることもままあります。現場をわかってないとよく言われますけど、この壁のペンキ塗ったのは僕だぞと言い返します(笑)。

―ペンキ塗りまで一緒にするというのは初めて聞きました(笑)。では、競合店に対するお考えもお伺いしたいのですが、いかがでしょうか。

他店はほとんど意識しません。頭取りなんかするなと言っています。反対に他店の頭取りの子に「そっちはどう?」って聞けばいいんじゃないかな(笑)。でもそうは言いつつ、現場は週一程度は頭取りしていますけどね。

―そうなんですね(笑)。常務の口ぐせや座右の銘は何かありますか。

口癖は「節電!」「節電の薛(せつ)です」って(笑)!座右の銘は「得手に帆をあげて」…自分の得意な事を伸ばそう(得意の帆に、風をたっぷりとらえて進もう)という意味です。本田宗一郎さんが好きで、本田さんの著書の題名でも有ります。

―本田宗一郎さんのどこがお好きなんですか。

僕は機械工学科卒ですが、宗一郎さんは大学を出てらっしゃらないんですよね。
でも、エンジン作りで壁にぶつかり、解決するために大学の授業に潜り込んでただで授業を受けてたんだそうです。このファイトに頭が下がります。
マン島レースの見学後、外国のマシーンの部品を買い取って日本に持ち帰り研究しようとしたけれど、荷物の重量オーバーで、飛行機に乗せてもらえなかったそうです。隣の列にいた太った乗客をみて、不公平じゃないかと、それなら自分の身体にチェーンを巻きつけてから服を着て…、そうやって努力しながらオートバイを作っていくというバイタリティがすごいなと思っています。自分のやりたいことを貫く姿勢が好きです。

―なるほど。ありがとうございます。では最後に読者の方にメッセージをお願い致します。

ホール5団体会議小委員会環境実務者会議(エコホール宣言)の座長をさせて頂いています。
同友会や日遊協の環境活動にもかかわっていて、最近、企業の社会的責任を考える機会多くなっています。
社内でも風営法の勉強会の素人講師になって法令順守の話を社
員にしたりしています。広告規制、総付景品、貯玉、再プレイ…そこで考えるのですが、ルールや法律を守るのは当然。ですがその中で自分たちは何をすべきなのか?を考えることがもっと大事だと思います。
警察がこう言ってきたとか、そういうことじゃないと思うんですよね。
例えば、通りがかった親子連れのお子さんが、トイレに行きたい…入場お断りだけど、トイレを使わせてあげるのが人間的ではないか?などと、現場と議論する事もあります。
誤解を恐れずに言うと、昔の様にお父さんのひざに座って子供がパチンコをするっていう光景が僕は大好きです。これだけ射幸性が上がると無理な話だとも思います。家族公認の(業界的に言うと国民公認の)パチンコ店でありたいと思います。難しミッションですが、そうあってほしいと思います。

―どんなものに対しても本質がなんなのか考えるということが大事ですね。本日は貴重なお話ありがとうございました!

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