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志賀産業株式会社、志賀寛幸常務 TOPから学ぶ

志賀寛幸/志賀産業株式会社 常務取締役兼営業本部長。2004年、26歳の時に父が経営するパチンコ店へ入社。現在8店舗を展開。『アフロ常務』の愛称で企業や職業、立場を公開し、ブログ、ツイッターを通して、積極的に業界内外と交流。

今回は志賀産業株式会社(本社:栃木県)の志賀寛幸常務にお話を伺いました。

「ありのまま」でいることが大切。という志賀常務のお考えが沢山お聞きできたインタビューとなりました。

志賀常務、本日はよろしくお願いします。まず、業界に入られたきっかけを教えてください。

大学を卒業して、マルハンに就職したことが業界に足を踏み入れたきっかけです。パチンコ屋の息子として育ちましたが、私には兄がおり業界に全く関係のない仕事をしようと思っていましたので、一度もパチンコをしたことがありませんでした。

ところが、それまで一度もああしろ、こうしろと言わなかった父親が就職活動を始めた私に、「マルハンという将来日本一になる会社がある。勉強してみたらどうか。」と、当時はまだ業界一位ではなかったマルハンへの就職を薦めてくれたのです。

説明会に行ってみると、マルハンの韓社長が当時営業本部長をされていて、説明会で熱く話されていたこと、『業界を変えるんだ。』という言葉にひかれたのを覚えています。今でこそ、この仕事に誇りを持っており、社員の皆にも誇りを持って働いて欲しいと思っていますが、私は幼い頃、家業がパチンコ屋だ、ということを人に言えずにいました。小さい頃から何となく卑屈になり良くないことのような気がして、就職するまでパチンコを避けて通っていました。

『業界を変える』という言葉を聞いたときに、世間の業界に対するイメージが変われば、実家も「パチンコ屋さんです。」と誇りを持って言えるようになるのかな、と思いました。そしてマルハンで学びながら、実家のパチンコ店に戻ることを決意し、他社で学んだことを持ち帰り、様々な改革をしながら、いま6年目になりました。

志賀常務がTOPとして心がけていらっしゃることはありますか?

『いま、ここ、ありのまま』という言葉が大好きで、いつもありのまま、自分に正直に生きる、ということを心がけています。

例えば何かに迷ったときや決断をするとき、あまり深く考え過ぎないようにしています。考え出すとキリがなくなる、ということもありますが、普段から社員のことや、当社に携わる人達のことを常に考えているので、初めに思い浮かんだことが最善なんだろうと思い、素直に従うようにしています。もちろん当社で働く皆にも、同じことを求めています。

ありのまま、というのはもちろん好き放題やっていいということではなく、目標に向うため、目標を達成するために考えたことであれば、周りの目を気にしたり、遠慮したりせずに、どんどん実行して欲しいと思っています。その前提であればやりたい放題!やって欲しいですね。(笑)

当社では【ふれあうすべての人々を笑顔に変える】という理念を掲げています。これが会社の目標、方向性ですね。目の前の人を笑顔に変えよう、と考えたことであれば、ありのまま行動してくれてOKなんです。

同じ方向を向く、というのはとても大切なことなんですね。

そうですね。私が入社して以来色んな改革をしてきましたが、企業理念を作ってから、会社が大きく変わりました。当社の企業理念、行動指針は、アルバイトスタッフも含めて全員で作り上げたものです。同じ目標を持ち、そこへ向うために頑張る、という共通の志を持つことが出来ました。

ただ、社員の皆には会社の目標のために働いて欲しい、とは思っていません。各々が、自分の夢や目標、幸せのために働いて欲しいのです。それが、会社が目指す方向と同じ向きであれば、一緒にやろうよ、と思うんです。

以前、店長に夢を聞いたときに、「地域一番店にすること」と答えた人がいました。すごく嬉しかったですし、本気でそう思って頑張ってくれているのは分かっていましたが、私はあえて追及しました。

「地域一番店にするために生きているの?」

会社のためではなく、一人の人間としての夢や目標をしっかりと持って、そのために働いて欲しいんです。やりたいことをやって欲しい。その過程が、会社の目指す方向と重なっているのであれば、一緒にやって欲しい!と思っています。

社員さんの夢と、会社の夢がリンクするって素敵ですね。それでは、リーダーにとって大切なことは何だとお考えですか?

部下との信頼関係をしっかりと築くことや、この人と働きたい、と思われるようなリーダーでありたいですよね。・・・とはいいながら、かつての私は今と全然違いました。

入社をした当初、会社を良くしたい!変えたい!と躍起になっていた自分は、一人で突っ走っていたんですね。やっぱりお店を変える、会社を変えるためには、店舗責任者の意識や行動を変えてもらうしかない、と思っていましたが、当時の弊社では、「店長になれば楽ができる。」というのが店長職のイメージであり、実情だったんですね。<それではいけない、と思っていた私は、まずは自分が必死にやることで少しずつ変えていこうと思いました。誰よりも早く店舗へ来て、誰よりも遅く帰る。メールの返信も5分以内にする、など、いつ寝てるんだろう、というくらいがむしゃらに働きました。

【弱みをみせてはいけない。尊敬されなければならない。】

そんな気持ちでひたすら働いていました。そうじゃないと誰もついてこないと思っていました。また、ある研修に参加する機会があり、そこで、「あなたはスタッフに感謝していない。何もしていない。」と言われました。その当時は「スタッフのために必死にやってる!!」と思い込んでいましたが、振り返るとそうではなかったんです。「この会社にいれば幸せになれる。俺が幸せにしてやる。だからもっと頑張れ!」

このような傲慢な気持ちだったんですね。ちっとも感謝なんかしていなかった。振り返ると、部下を押さえつけていたと思います。それでもついてきてくれた人達には、本当に感謝ですよね。

今では、それじゃいけなかったんだなと思います。先日、アルバイトさんが正社員になりたい、ということで面接をしました。どうして社員になりたいのかを尋ねたときに、「K店長みたいになりたいんです。すごく仕事しているのに、いつも楽しそうな店長を見て、自分もそうなりたいと思ったんです。」と言ってくれたんですね。

そのアルバイトさんは、ただスロットが好きだからバイトを始めただけで、正社員になるつもりは全くなかった方でした。だけど、K店長が楽しそうに働く姿を見て、自分もああなりたい。とすごく頑張ってくれていました。社内の誰に聞いても、「ああ、あの子なら正社員になっても絶対大丈夫ですよ。」と言われるほど、頑張ってくれていたんですね。

最高ですよ。すごく嬉しかったです。私が猛烈に働いていた頃、「店長になれば楽ができる。」というイメージが一変、「店長は辛そうで、大変。自分にはできない、なりたくない。」というイメージになり、そんな声がたくさん聞こえてきていました。今でも、やっている仕事内容は同じはずなのですが、店長がそれを楽しみながらやってくれているんですね。

そして、かつての私のように弱みを見せてはいけない、と思うのではなく、ありのままをさらけ出して部下としっかり信頼関係を築いてくれています。そんな関係があるからこそ、部下は店長の弱みをみても、「店長が苦手なことは、自分がカバーしよう!」という風に協力したくなるんでしょう。

私は、何をするか、ということも大切ですが、誰とやるか、が一番大切なのではないかと思っています。この人と働きたい、この人のようになりたいと思ってもらえるように、自らがありのままに仕事を楽しむ姿を見せることが一番ですね。

志賀常務が口ぐせにしていることはありますか?

ひとつは「ありがとう」という言葉。先ほど、昔は部下に感謝していなかった、というお話をしましたが、今では本当に感謝の気持ちでいっぱいです。思ったら伝える、という信念がありますから、「ありがとう」と伝える機会が多いですね。

あとは、特に意識しているわけではないんですが、ポジティブな言葉を使うようにしています。色んな本を読んだり、色んな人の講演を聞きに行ったりするんですが、目に見えない力、ってあると思います。言霊とよく言いますが、言葉にも波動があってポジティブな言葉はポジティブな事柄を引き寄せるし、逆にネガティブな言葉はネガティブな事柄を引き寄せると思います。

「財布を落としても、命落としてないだけツイテル!」とか。ちょっと人からビックリされるほど、ポジティブシンキングを貫いています。(笑)自分が楽しい状態でいられる言葉を使う。会社でも皆に言っていますが、家族でも実践していて、ついネガティブな言葉が出てしまうと、子どもから「そんなこと言っちゃダメだよ。」と指摘されますよ。(笑)やってしまったこと、起こってしまったこと、つまり過去にとらわれないことが大切だと思っています。

どんな状況でも悲観しないで、前向きに捉える。どうすればそんな風に思えるのか、というと、自分を許すことですね。世界中の人が自分を責めても、自分だけは自分を許すこと。

自分まで自分を責めてしまうと、前向きにはなれないでしょう?悩んだり、自己嫌悪に陥ってしまった時は、「私は、私を許します。」と口に出して、言ってみることですね。

ただし、過去にとらわれない、ということは、反省しない、ということではありません。そのときのネガティブな感情だけをリセットし、起こった出来事に関してはしっかりと反省をすることが大切ですね。

志賀常務の夢や目標を教えてください!

私の目標は、当社で働いている人がやりたい!と思ったことを、全て実現したいと思っています。今、将来は葬儀屋をやりたい、と言っている店長がいるんですが、それを叶えてあげられるくらいの企業にしたいのです。そしてお客様からも、「志賀産業がやっているお店なら安心。」「あそこで働いている人と接すると笑顔になれるよね。」と思われるようなグループにしていきたいですね。今の仲間とだったら、実現できると思っています。

あとは、やっぱり業界のイメージを良くして行きたいと思っています。初めに言ったように、私が幼い頃、家業がパチンコ屋だ、ということを人に言えずにいました。もちろん今は全くそんな風に思っていませんし、私自身誇りを持っており、社員の皆にも誇りを持って働いて欲しいと思っています。パチンコ業界に対して、良いイメージを持っていない人の多くは、業界のことをあまり知らないし、この業界で働く人がどんな人なのかを知らないのだと思います。

だから、業界のイメージを変えるためには、パチンコ店で働く人が自分の知人に、「パチンコ店で働いているよ。」と言うだけだと思っています。

そして、そう言った時に、「やっぱりか。」と思われるのではなく、「パチンコ店で働く人って、素敵じゃん。とっても良い人なんだな。」と思ってもらえるような生き方をしていれば、業界に対するイメージも変わるのではないでしょうか。「パチンコ屋さんで働く人って、実はすごく素敵だよ。」ということを10人が分かってくれて、その10人がそれぞれの知人に10人に伝えてくれたら100人のイメージが変わりますよね。そして、さらにその100人が10人の知人に伝えてくれて、さらに10人に伝えて・・という風に、あっという間に沢山の人が、パチンコ業界に対してプラスのイメージを持ってくれるのではないでしょうか。

「私はパチンコ店で働いています。」と誇りを持って人に伝えること。そして、「パチンコ店で働く人って、すごく素敵。」と思われるような生き方をすること。この二つは、業界で働く全ての人にお願いしたいですね。

それで業界が変わると信じて、私自身もブログやツイッターなどを通じて、多くの人と交流させてもらっています。

読者の方へメッセージをお願いできますか?

『今日一日のあなたの行動が、明日の朝刊に載ります。』と言われたら、皆さんはどんな風に一日を過ごしますか。

自分で自分に恥ずかしくないような、納得のいく行動をするのではないでしょうか。私は、調子が悪かったり、手を抜いてしまったな、と感じたときに、この言葉をふと思い出します。例えば、目に付いたゴミを見て見ぬふりで通り過ぎてしまったとき、やらなきゃな、と思ったことを面倒だからと後回しにしてしまったとき。まあいいか、とやり過ごそうとしている自分が、明日の朝刊を飾るのは嫌だな、と戻ってゴミを拾ったりしてしまいます。(苦笑)

仕事に慣れてきたベテランの方ほど、こうした方がいいんじゃないか、ということに沢山気がつくと思います。そんな時に、まあいいか、とやり過ごすことは簡単ですが、自分に恥じない一日だった、と納得して終えるためには、行動を起こすことが必要なのではないかと思います。皆さんも、「明日の朝刊の一面を、今日の自分が飾るんだ」という気持ちで、誇りを持って納得のいく毎日を過ごしてください!

志賀常務、ありがとうございました!

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