こんにちは!PX通信編集部のとみおかです!

今週は岡山を中心に7店舗を運営されている株式会社エムズ・ユーの松田社長のTOPインタビューです。

前編では社内の組織作りと人財育成について語って頂きました。

それではどうぞ!!

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TOPから学ぶvol.49 株式会社エムズ・ユー松田高志社長 前編

プロフィール
松田 高志さん
株式会社エムズ・ユー 代表取締役社長 ( http://www.virgin-group.co.jp/index.html )
一般社団法人 日本遊技産業経営者同友会 代表理事 ( http://www.e-pachinko.com/index.html  )

平成18年 代表取締役社長  就任
平成23年 同友会 代表理事 就任
社業の傍らで同友会の代表理事として、これから10年後、30年後、50年後の、「より良いぱちんこ産業を目指して」尽力されています。

―松田社長、本日は宜しくお願い致します。まずは御社が掲げられている理念の中に「正々堂々と」とありますが、どのような想いでこちらを掲げていらっしゃるのでしょうか。

理念を掲げだしたのは25年ほど前からですね。法令を遵守しながら胸をはってやっていこうと掲げました。我々も岡山の一市民ですから、業界のイメージに負けず堂々とやっていこうよと。権利を主張するのではなく、義務をきちっとはたして、襟を正してやっていけるような業界にしていこうという想いで載せていますね。
こちらを掲げただいぶ後に「7つの習慣」の研修を行い、幹部10人くらいが自社について議論をしたんです。
そこで、仕事を通じて社会に貢献できるような会社を作ろうと答えがまとまりました。
しかし会社を作るにはそこで働く人が重要ですからね、まずは人作りをしていこうと私は考えていました。

―人作りに関してはどのようなことをされています。

近年は毎月会長がオリエンテーションを開催しています。
私も毎回参加するのですが、それ以外はその月が誕生月の社員が参加することになっているんです。
オリエンテーションでは、会長が戦前の話から会社の立ち上げまで生き方・価値観を一時間ほど話されます。その後就業規則のテストをしたり、コンプライアンスの確認などを勉強します。
9時にスタートしてお昼は誕生会ということで、お弁当とケーキを食べ13時半頃終了します。
毎回会長は、『強い、おもしろい、やさしい会社を作ってほしい』と
皆におっしゃいますね。
強いという意味は、就業規則など法令遵守をしっかり行い、何が起きても大丈夫な会社ということです。
最近では楽しい会社ってなんだろうだとか、会社が楽しくなるようにこういうことをやっていこうよといった話し合いをみんなでよく行いますね。

―とても良い取り組みですね。「環境整備点検」という取り組みもされていると伺いましたが、これはどういうものですか。

毎月1回、約20名が朝7時頃に集まり、バスに乗って店舗を回るというものです。活動を始めてから7年になりますね。最初は5時半集合だったんですよ(笑)。
環境整備点検では、店舗を回る前に「言葉の研修」というものを行ないます。
「仕事のできる人の心得」という本の中にある言葉を、各々が意味を考え価値観共有をするというものです。
本にはあいうえお順に単語と意味が記してあるのですが、多彩な内容で面白いんですよ。
例えば「ひ」の「評論家」だったら「いらない」とかね。社内に評論家はいらないですからね、実務をしてくれないと。
言葉というのは経済戦争を勝ち抜く上で価値観共有が武器になりますよね。「あ」は「愛」とあり意味としては「関心を持つこと」と書いてあるのですが、弊社ならお客様、仲間に関心を持つ。そこで議論を交わして価値観の共有を図っています。
朝、1時間で10個くらいの単語を話し合い勉強をしてからバスで目的地に向かっています。
言葉の研修は朝礼でも毎回1文字行なっているんですよ。

この研修を始めた時に「儲かる仕組みを作りなさい。」という本を読んだのですが、その中に「全国の中小企業の社長さんはよく勉強する、そして勉強したものを自社に取り入れる。ただし、それを一番はじめに破るのも社長だ」というフレーズがあったんです。
それを聞いたときにドキッとしまして。
ある時に幹部社員に「環境整備点検、1~2年で止めるんじゃないかと思ってました。でも社長のやる気が伝わってくるからこそ今まで続いているんですかね。」と言われたんです。
その言葉を聞いてやはり部下というのは、よく社長の背中を見ているなと実感しましたね。
ダメだと思いながらやり続けることにはあまり意味はないと思います。
変化や進化を取り入れてはそれでもダメだったら止めるという選択もあると思います。
ただ、ルールを決めた人がそのルールを守れないのはダメですよね。
そこはやはり社長自らペナルティをかしていかないと。

―今のご自分を形作られた出来事などございましたら教えていただけますでしょうか。

私は1号店ができる1年程前からこの会社で働いていて、会長に『1年後にパチンコ店やるから修行してこい』と言われて働いてきたんですね。
だから自分の中では生意気にも『創業からいるんだ』という気持ちはあったけれど、経営者の視点ではなかったんですよね。
資金繰りも含め、深く考えずに言いたことだけ言って、やりたいことやらせてもらっていました。未熟でしたし、20~30代は視点も子供だったと思います。
会社の経営者になったときに、本当の意味での経営の苦しみがわかるようになりました。
社長になって6年になりますけどまだまだ修行が足りないと思っていますし、いろんな人に助けられて今があるんだなと実感しています。

今年53歳になりますけど、53なりの役割をどうはたしていくのか、そういったところに今は重点をおいていますね。社長業など関係なく若い世代になにかしら発信していきたいですし、いくつになっても、チャレンジを続けながら生きていきたいです。

創業して10年経った時に、自分が業界に染まっていると感じたんです。イノベートする気持ちがなくなっているなと思い、このままではいかんと当時の幹部社員を集めて、創業時に掲げた想いの丈を3時間話しました。
10年やってきて、このままでも20年目は迎えられる、ただし21年目はないよと。今チャレンジしなければ未来はない、今からいろんなことにチャレンジしていこうよと言いました。この考えに共感する人だけこの会社に残ってくれと伝えました。結果誰も辞めていないですけどね。

―社長のお話を聞いた後のみなさんの様子はいかがでしたか。

女性の方も含め、前向きにチャレンジしましょうという意見は多かったですね。
それまではスポーツ新聞を使って人材募集を行っていましたが、新聞での募集をやめて、採用時に身分証明もしっかり確認するようになりました。創業14年目から新卒採用も始めました。

―新卒採用の会社説明会ではどのようなお話をされるのでしょうか。

まずは経営理念を話します。この理念を通じて社会に貢献するんだと伝え、それを達成するためにすべての事業活動があることを伝えます。
その理由としてコンプライアンスを例に挙げ、地域のお客様に支持されなければ店舗はなくなる、それが広がれば会社がなくなるし、世間様を欺いていると業界自体がなくなる可能性もあると話します。

―採用で重視されているところはどこでしょうか。

価値観を共有できる人が第一条件ですが、後は人を好きな方ですかね。
面接で「大切なものはなんですか」と質問した時に「人」が出ない人がたくさんいるんですよね。物ばっかり出てくる。接客業なのにこれはダメだと思います。

―松田社長は教育のどんな部分に力を入れたいと思っていらっしゃいますか。

もっと業界に特化した勉強を深堀していかなければいけない、と思いますね。
後は新しいことをやり続けて振り返りをしない、PDCAのC、チェックが弱い点を克服することですかね。セミナーを受けても振り返りもなく、理解した気になってしまう、そのような面を改善したいと思っています。

最近は研修の日程が決まったら、振り返りの時間も作るようにしていますね。
振り返りの日程、内容、担当者まで決めています。
振り返りの担当者は適当に決めます。担当になることでその人自身が気づくことも多いですからね。

スケジュールに対し、達成度は何パーセントだったか、サイクルごとにチェックをしてもらうようにしています。達成度を確認して、もっと高い数値を目指そうと話し合うんです。

これからはもっとNo.2やNo.3の人に無茶振りをしようかなと考えています。
その人の成長につながりますからね。若い人にもっと私の方針をうまく伝えて、色々任せられるようにしたいです。65歳まであと13年しかないですから、その間に新卒採用を続け中核となる人たちを育成していくのが、事業継承をしていく上で大切なことだと思っています。

―あまりイメージはないですが松田社長は店長さんを叱るということはありますか。

ここ数年は直接叱るということはないですかね。間接的に追い込みますけど。(笑)
叱るということとは別ですが、年に3回は全社員と直接面談をしています。一人5分程度ですが、最初の2分間は一人で話してもらうんですよ。半期の振り返りだとか、なんでもいいから思っていることを話してもらうんですね。会社に居る時はランチを一対一で行ったりもしますよ。その時もなんでも相談にのります。そうでもしないとなかなか触れ合う時間が取れないですからね。グループ懇親会の飲み会も年に20回ほどやっています。

―社員と直接接点を持ち続けるというのはとても大事な事ですよね。後半は同友会の代表理事として、TOPとしての心構えのお話を伺いました。

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