パックエックス通信

アプリイ・ネットワーク、山本芳司社長 TOPから学ぶ

山本芳司/アプリイ・ネットワーク 代表取締役社長。静岡県を中心としパチンコ店9店舗、飲食店7店舗、カフェワゴンサービス5店舗を運営しているアプリイグループ。聴導犬普及支援、東北地震への復興活動など、社会貢献活動にも尽力されております。

今回はアプリイ・ネットワークの山本芳司社長にお話をうかがいました!入社までの経緯やTOPとして心掛けていること、店長に求めることや将来の会社を担っていくリーダーに求めることやパチンコ業界の課題などをお聞きしています。

山本社長、本日は宜しくお願いします。まずは業界に入られた経緯を教えて頂いても宜しいでしょうか。

私が生まれた時には父はすでにホール経営をしていました。若い頃から継ぐという意識はあったので、大学卒業後は名古屋の京楽さんで2年間色々と教えて頂き、その後は父の元に戻り一緒に働くことになりました。

しかし、父の感覚はちょっと変わっていて。息子が帰ってきた、じゃあ俺はゆっくりするよ。後はよきにはからえという感じだったので、初めのうちは自分なりに考えたことに取り組んで…そこから10年後位に代表に就き、今に至ります。

メーカーさんからホールへ働く場所を移した時に、何かギャップや抵抗感などは感じましたか?

18歳までそのパチンコ店の2階で生活していたのでギャップはありませんでしたね。抵抗感も特になかったです。元々あまり細かいことを考えない性格なので(笑)

そうなんですね(笑)。では山本社長がTOPとして心掛けていることは何ですか?

いつも涼しい顔をしていることですかね。不安は伝染します。どんなに苦しいことがあっても社員の前では動じない方がいいと思います。最近は、アタフタしたりドキドキすること自体も少なくなってきましたが(笑)

他には、あまり固執しないことではないでしょうか。例えば統計やデータ、業界の常識などが言えると思います。

もう少し詳しくお伺いしても宜しいですか?

私は「例年通り」という言葉が一番嫌いなんです。仕事の状況は例年通り、お客様の動向は例年通りなど。

極端な話をすると、4円パチンコ主流から1円パチンコにシフトすれば単純に考えて収益が減りますよね。そうなれば、広告費、機械台費、人件費などを圧縮しなければなりません。これだけ市場ニーズが変わってきている中で、そこに「例年通り」のやり方を当てはめてもダメだと思います。

最近、弊社のとある店舗のチラシ広告配布数を1/5に縮小したんですよ。それでも集客には何の影響もありませんでした。「例年通り」の考え方での取り組みというのは定期的に見直す必要性を改めて感じました。状況や環境が変化する中、まずそのために何をしなければならないのかを考える必要があるんじゃないかなって考えています。

その様なお考えは、どのように現場に伝えていくのですか?

色々なことがあるとは思いますが、1つは市場をきちんと理解して顧客ニーズに合わないことを行わないということでしょうか。先ほどデータに固執しないと言いましたが、データは1つの道具であるだけだと思っています。データに縛られると、それに沿った考え方しかできませんからね。

チラシ広告の配布数においても、隣町店舗のチラシがここまで届くから自店もそこまでまこうと言うのは別問題。機械台選定においても同様です。出来が良いのか悪いのか、近隣ライバル店が何台入れるのかというのは別問題。

当たり前のことですが、パチンコ台においては当たった後の流れや出玉感だけではなく、当たりがしばらく来ない、俗に言う「ハマっている」時にお客様がどう感じるのか。スロット台の設定でもこれだけの設定を入れれば利益がどう得られるということではなくで、自分がお客様になって遊技した時にこれ位の設定が入っていれば楽しいな、と感じることが出来るのかだと思うんですよね。

店長に直接指示をする機会はあまりありませんが、私がよく言うのは、台の導入初日に店長が3時間くらいそのシマを直接見て、お客様の顔色や声、どの席で遊技されているのか、どういう機会に遊技を終えるのかというサイクルを感じた方がいいんじゃないか?お客様の気持ちも分かるんじゃないか?と話したりはします。

そこにはデジタルでは分からない、経験や勘などのアナログな考えも必要だと思います。

御社の店長さんは現場に出ていることが多いんですか?

いや、これがそうは言ってもなかなか現場に出ないんですよ(笑)私自身もそうですが、なかなか人に言われたからと言って「はい、そうですか」と動けないものですよね。みんな常に自分で大きな決断をして成長していくものですから、ああしろ、こうしろと口出ししない様にしています。基本的には放任主義なので任せていますよ。でも、やはり現場に多く出ている人の方が業績はいいですよね。

社員を信頼してあまり口出ししないということも心掛けていらっしゃるんですね!

そうですね。でも、たまにはチョコチョコと嫌味は言いますけどね(笑)

会社を引っ張って行くリーダーに求めることはなんですか?

筋が通っていることや軸がぶれないことだと思います。陰日向のない人間には部下もついていきますよね。その日の気分によって、沸点が違う人っているじゃないですか。昨日は機嫌が良かったのに、今日はやたらと怒っている。そういう人はリーダーに不向きなのかなと思います。感情的になってもいいと思いますが、それなら毎日感情的になっていた方がいいと思うんですよね。部下が上司の顔色を伺いながら働かなくちゃいけないし、それではいい仕事が出来ません。

厳しいは厳しいでいいと思うんです。でもその表現方法に偏りがあるのは良くないですね。能力よりも真摯さ誠実さが必要です。

なかなか自分自身では気付き辛いことかもしれませんね。

みんながみんな気付くことでは無いですね。一部の人が気付くんじゃないでしょうか。だからこそ気付いた人がどんどん次のステップにいけるということですよね。私には子供がいませんので、将来はそういった人間に後の社長職を任せたいですね。

60歳になったら社長を引退して、自分の趣味を活かしてのんびりしたいと思っているので。歳をとったらハワイに小さな家を建てて、ゴルフなどをやりながら過ごしたいですね。

羨ましいです(笑)社長職を継ぐ人間に求めることはありますか?

今までに話してきたことと、まず一番に成果を上げることですね。後は、人間的な魅力と人気じゃないでしょうか。それらは天性として備わっている人間もいますが、多くは努力しないと手に入らないものですからね。出来る人ほど、見えないところで努力しているんです。

あとは、沸点が日によって違わない人。創業者の息子ならそれでも何とかなるかもしれませんが、ある意味プロパーで自分たちの代表になるのであれば、その辺は意識してほしいですよね。

なるほど。人気というのはどうやって得ればいいと思いますか?

尽力惜しまないことだと思います。楽して上に立とうとせずに、汗水垂らして。その過程の中では厳しいことや辛いことなど色々あると思うけど、陰日向なく取り組んむからこそ周りの人間と良い関係が築けるのだと思いますよ。

いけないのは表裏のある性格でしょうか。ニコニコして気を遣っているフリをして実は短気で、いきなり怒りだしたり…そういうのはダメですね。

ありがとうございます。最後になりますが、現在のパチンコ業界の課題は何だとおもいますか?

ライバル店同士個々の競争することは大切だと思いますが、業界全体のことを考えるならもう少しまとまらないといけないと思います。

去年の大河ドラマで「龍馬伝」が放送されていましたが、その中で何人かの長崎の商人は各々の利益は確保しつつ、みんなライバルなんだけど時には一丸となって様々な局面に立ち向かっていました。競争する中にもその様な一面を持って、ひとつにまとまってやらなくてはならない時もあると感じました。同友会(http://www.e-pachinko.com/)に参加する中でもその様なことをよく感じています。

ハードルは高いけど、みんなが業界全体のことを考えないと。誰かが中心になって発信し続けなくてはいけないと思います。

その中心になる誰かは、山本社長ですか?

それは無理だな(笑)

パチンコ業界全体の利益というのを最大限に高めるという考えが各々大前提にあって、その先に個々の競争があるべきだと思うんですよね。先に個々の競争があって、目の前の利益だけを食いつぶしてしまうのは良くない。各々の歴史や背景もあるから、難しいことだとは思うんですけどね。パチンコ業界に関わった以上、ちゃんと意識すべきことだと思っています。

私たちもお力になれる様に頑張ります!本日はありがとうございました。

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