こんにちは~PX通信編集部のとみおかです!
今週は人気コンテンツ『TOPから学ぶ』の異業種編第1弾として、株式会社佐藤商会 黒岩禅執行役員(TSUTAYA事業部マネジャー)にお話を聞かせていただきました。

異業種編はPX通信編集部のこしみずが担当します!
ではどうぞ~

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TOPから学ぶvol.43
異業種から学ぶ!!
株式会社佐藤商会 黒岩禅執行役員
(TSUTAYA事業部マネジャー) 前編

パック・エックス通信をご覧の皆様こんにちは!こしみずです。
音楽・映像ソフトのレンタル店として日本最大手のTSUTAYAチェーン。
佐藤商会様はTSUTAYAのフランチャイズ店舗経営を事業の1つとして展開しています。
この部門の責任者が黒岩さんです。

黒岩さんと言えば「最高のチームをつくるシンプルな仕掛け」という書籍が有名です。
前編では、黒岩さんが今までの経験を活かして運用している2つの仕掛けの内容をお伺いしました。自社にて応用出来る点も多いと思いますので、ぜひ参考にしてみて下さい!

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プロフィール
黒岩 禅さん
株式会社佐藤商会 執行役員

20歳の時に大阪のTSUTAYA加盟店新規店舗の店長を任せられる。
その後マネジャーに昇進し、1996年開催の「TSUTAYA5つ星店長コンテスト」では、指導する店長たちを全国1位・2位へと導く。
1999年に現在の佐藤商会へ転職し、年間3,000万円の赤字であった調布国領店を半年で黒字化。
近年はセミナー講師としても活躍の場を広げている。2010年開催の『TSUTAYAビジネスカレッジ第1回講師オーディション』ではグランプリを受賞。

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―黒岩さん、本日はパック・エックス通信初の異業種インタビューです。初めての試みですが色々と教えて下さい。まず、現在のお仕事内容を教えて下さい。

今の仕事は主に2つです。

1つ目は佐藤商会が経営するTSUTAYA5店舗を統括して、営業サポートを行っています。戦略・戦術の部分でぶれていないか、間違った方向に進んでいないかどうか、それらを実行するための価値観を全体調和ですり合わせていくという業務を行っています。現場には頼れる部下達がいますので出来る限り任せるように心掛けています。
2つ目はセミナーや講演活動を行っています。今は業務の2割程度を占めていますが、お陰様でお客様からたくさんのお引き合いを頂くようになりましたので、来年度はこういった活動がもっと増えると思います。パチンコ企業様からの依頼もよく頂くんですよ!

―そうなんですね!TSUTAYAさんのお仕事で、「価値観を全体調和で合わせていく」という業務は、実際どのように実行されるのでしょうか?

やり方は様々ですが、私が行っている手法の1つにオリエンテーションという方法があります。内容は1ヶ月に1回、私が各店を周り、社員さん、アルバイトさんの質問に片っ端から答えていくという方法です。
彼らの抱えている疑問を解消することを通して、うちの会社はこういう価値観で仕事をしているんだよ、だからこうして行こうね、というすり合わせを行っています。
2004年から行っているので7年間、回数で言うと88回開催しています。全部で1,281人からの質問に答えているのですが、私自身もすごく勉強になっています。会社に対して、仕事に対して、上司に対して、そんなことを思っていたのか!指示したことが、少しずつズレて伝わっているな。など、毎回気付きをもらえます。
その度に、私達の価値観、大切にしていることを相手に伝わるように話しています。

―その様な手法は初めて聞きました!実際にどの様な質問が投げかけられるのですか?

1日で全店周りますので、最後の店舗は飲み会形式で行います。
飲み会形式の時の質問はディープですよ~(笑)
例えば、彼女はどうすればできるんですか?とか彼氏と3年付き合っていて結婚も考えています。でも、他にも好きな人が出来ました。今の彼氏とは別れたくないんですがどうすればいいですか?とか(笑)

―すごい質問ですね(笑) その質問にはどう答えるんですか?

彼女はどうすればできるんですか?という質問に関しては、彼女を作る事は簡単だよ。と答えました。だって、いいなぁと思った女性に「僕と付き合って下さい、僕と付き合って下さい」とアクションし続ければ、そりゃ50人60人に1人は脈有な人が見つかりそうでしょ(笑)

ただ、自分に好きな子がいて、その子と付き合うことは難しい。
でも、例えば2人で食事が出来るくらいまで頑張って、その時に「○○さんの事、すごい気になっているんだけど、考えといてくれない?」と言って、1ヶ月後に告白したりすると付き合える確率って上がると思うんですよね。そういう努力してる?と聞くと、やっていません…と答えます。

要は、君のモテる男像って女の子が寄ってきて告白されると思ってるだろ?世の中の女の子に聞いてみなさい。20歳過ぎたら自分から告白する女の子は10人に1人もいないよ。え~そうなんですか~!?という悩める本人と、隣でウンウンと頷く女の子たち(笑)
今まで彼女が何人もいた経験がある人達は、それだけ振られた経験があるんだよ。君は振られた事は何回あるんだい?1回もありません…
それは仕事に置き換えると、仕事が出来る人は、それだけ失敗も多い、ということなんだよ。だから、失敗を恐れずにチャレンジしなさい。って説明すると、そうかぁ!となるんです(笑)
相手の質問を通して価値観を合わせていくのでわかりやすい、入ってきやすいのではないかと思います。

―自分の体験を仕事に置き換えて話してもらえると、確かにすごく納得がいくし、やってみよう、という気持ちになりますね。

1,281人からの質問に答えてきた黒岩さんはどんな質問にも対応できそうですね。
たまに、何で黒岩さんはどんな質問でも答えられるんですか?という質問をされる事がありますが、最初はそんなことありませんでしたよ。こんな風に言えばよかったな、なんて反省することもありました。

根底に、皆が気持ちよく働ける環境にしたい、会社としての価値観を伝えたい、という基本的な考え方があって、沢山の質問に答えることで、その伝え方、対応力が身についた、ということでしょうね。仕事も同じですよね。まずは基本、それから応用。
基本的な事をしっかりとやり続けると、その応用はいくらでも出来るようになります。
あの人はなんでも出来るって人ほど、一見地味で基本的な仕事を一所懸命やっているんだよと説明します。だからまずは店長に言われたことを徹底してやりなさいと教えます。

―アルバイトさん含む現場スタッフの方へのマネジメントも重要ですね。

オリエンテーションを始めた時は、目上の人や上司への批判がすごく多かったです。勘違いしているんです。上司は仕事が出来る人っていうのは幻想です。うちの店長たちは初めから素晴らしく優秀な人たちというわけではありません。
うちのチームは仕事が出来る人間はいないけど、目的や夢に対して一所懸命な人間が集まって仕事をしています。だから、アルバイトさんも一所懸命やってくれることが大きな戦力です。価値観を揃えることに時間を惜しむことなく投資しています。始めた当初はあまりに忙しくなり時間が足りなくなりました。今までしてきた仕事は、仕事だったのかと自問自答するほどに(笑)

―なるほど!勉強になります。他にも独特な取り組みはありますか?

私のチームでは毎月「衆目評価」というものを実施しています。1人が全員を、全員が1人を評価する仕組みです。衆目評価は、1人500点の点数を自分も含めた全員に配分します。金沢さん80点、水木さん70点といった具合です。集計された結果は毎月公表されています。上司の考えではなくチームの考えが反映されるので、本人たちの納得度が高い評価になります。
私はこの衆目評価をもとに毎月面談も行っています。1人ひとりの評価がもっと上がるようにアドバイスをしている訳です。また、衆目評価に現れない頑張りを聞き、それを公の場でさりげなく話すようにもしています。
この毎月の衆目評価や面談が賞与に直結する仕組みです。毎月の評価の積み重ねが賞与になるので、賞与の金額にも納得感が生まれるのだと思います。

―毎月の評価の積み重ねが賞与になるので、賞与の金額にも納得感が生まれやすいんですね。

ただ、決まった金額の10%を上下させる権利は私が持つ、というルールにしています。たとえば、皆が決めた金額が40万だとしたら、36万~44万までを私が調整するという形です。下げるにしても上げるにしても面談で話をしますが、普段から皆には、だから上司におべっか使わないといけないよと言ってます(笑)

―続きは後編で!

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