本日の『TOPから学ぶ!』は、玉川物産グループ(本社:石川)玉川専務(後編)です!

前編では、過去があるから現在の有り難味が分かる、というご自身の経験と、社員さんとの絆をお話して頂きました。
今回は部下を評価する際のポイントや、リーダーとしても、人としても大切なことについて教えて頂きました。
仕事をする場面だけでなく、日々を生きるうえでも参考になることばかりです。

では、後編をどうぞ!

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―玉川専務が社員さんたちに接する際、トップとして心がけてらっしゃることはありますか?

玉川専務)意識して心がけていることことはないですよ。ただ素の自分で接しているだけです。
日本一だと言い続けたとお話しましたが、それはね、本当にそう思っているからなんですよ。なにも社員を元気付けよう、とか、モチベーションをあげようと、意識して言っていることは一つもないんです。
頑張っている社員がいれば、頑張っているな。と声かけたくなるでしょう?わざわざ意識して声かけしているわけではないんですよ。
だから、しいて言うなら、頑張っているな、と思ったらそれを伝える。素敵だなと思ったら、声を大にして発信する。腹を割ってありのままの自分を伝えること、ですかね。

―素晴らしいですね。特に言いづらいことだと、思っていてもなかなか口に出せない人が多いと思いますが、腹を割る、ということはすごく大切なんですね。

玉川専務)組織のリーダーとしても、人としても必要なことは、まず自分から腹を割ることでしょうね。
自ら腹を割らずして、相手に伝わることはないと思います。
自分と言う人間をさらけ出せるかどうか。それが信頼関係を築くための第1歩じゃないでしょうか。その第1歩が出来なければ、関係が続くわけがない、と思っています。
これは、大きな組織ではできないことかもしれませんが、先ほど谷村次長も言ったように、ありのままの自分でぶつかって、部下を家族だと思って欲しい。

当社で唯一自信を持てることは、全員が腹を割って話せる、という環境でしょうか。

思ったこと、感じたことはありのままを伝えるし、部下にもそれが言える環境を作ってあげる。家族なら当たり前の環境を、職場でも作るようにしています。

だから、経営者である私の発信が、末端のスタッフまで、少しも曲がることなくそのまま伝わるんです。それは自慢ですね。

ただ、本当の家族とは違う面もありますね。それは、【評価する・される】という関係であること。その面では、当然シビアな目も必要になります。それ以外は、家族と同じ気持ちで接する。それに部下が応えるかどうかは別として、リーダーとはそうあるべきだと思います。

―今、評価という言葉が出ましたが、玉川専務が社員さんを評価される際に大切にされているポイント、求めていらっしゃることはどのようなことでしょうか?

玉川専務)私は、経営者としては失格かもしれませんが、その時の売上・数字、つまり結果だけでは絶対に判断しません。

結果だけを見てしまうと、たまたま成功したのかもしれない。たまたま失敗しただけかもしれない。そう考えます。たまたま成功した人は、正直いらないんですよね。

それよりも、日々裏表なく必死で努力しているかどうか、結果に至るプロセスを重要視します。

当社の昇格人事も、現時点での実力ではなく、1年後どう成長するか、それを見越して決めています。

実力があってたいして努力していない人よりも、全く実力がなくてもやる気満々の人、壁にぶつかっても気持ちが折れない人。そんな人間を見つけたら、店長を飛び越して、いきなり課長、なんて事もありますよ。本人は嫌がりますけど、やらせます(笑)

やらせると、必ず伸びます。やる気と強い気持ちがありますから、壁にぶつかっても、必死で努力し吸収し、成長してくれます。

ここにいる谷村次長も含め当社の幹部は、今言ったようないきなり人事ですが、全員がズバリ期待に応えてくれていますよ。

―日々の努力をしっかり見て、1年後の成長を信じて任せる。社員さんを信頼していないと、なかなかできることではないですよね。逆に、任される側の谷村次長、プレッシャーはありませんか?

谷村次長)ないと言えば嘘になりますけど、役職や給料のために仕事をしているわけではないですからね。やれることをやるだけです。あと、プレッシャーを感じる暇もない、というのが正直なところですね(笑)次はどうする?!を常に考えています。

―充実感が伝わってくるお言葉ですね。ありがとうございます。それでは玉川専務、読者の方へのメッセージをお願いします。

玉川専務)『素の自分』を貫いてください。自分の信念を上司・部下に伝え続けてください。

私は経営者ですから、素のままに、好きなようにやることは、比較的簡単なことでした。ただ、そうでない方、特に中間管理職の方は、接する上司や部下によって、自分を武装したり、駆け引きを試みたり、殻に閉じこもったりしたくなる場面が日々起こると思います。

そんな時にも、決して屈せず素の自分を貫いて欲しいと思います。

それは最も難しいことですが、鉄の意志さえ持てば、簡単なことなんですね。

だから、私は社員に「意志を支える何かを背負え」と言っています。それは家族だったり、仲間だったり、自分の夢だったり、人によって様々ですが、●●のために、この信念をぜったいに貫き通す、という何かが弱い意志を鉄の意志に変えて、それを支えるんです。

私の場合は、父親です。辛くて辛くて、もう折れてしまおうか・・と思った時に必ず、「親父だったらどうするか。絶対に折れないな。」と思うんです。

もう19年も前に亡くなりましたが、一度も折れることのなかった父親を想うと、こんなことで負けられない。と、自分の意志、折れそうな信念を支えてくれるんですね。だから自信を持って素の自分を出すことが出来る。素の自分を貫き、信念を伝え続けることで、周囲の共感を得ることが出来ると思います。

―誰かのためだったり、夢や目標のためなら頑張れるということなんですね。ちなみに谷村次長はどんなものを背負ってらっしゃるのですか?

谷村次長)やっぱり部下ですね。私の全てのモチベーションは部下の頑張り、それ以外の何でもないです。私も上司の背中を見て、頑張らないと、という思いでやってきましたから、今度は部下にも自分の背中をみて欲しいと思っています。

私の背中を見て部下が励まされる、頑張れるように行動しようと思うと、どんなときも折れてはいられない。百の説明より、一の行動で見せていきたいですね。

 ―玉川専務の背中を見て育った谷村次長を、また部下の方が見て育つ。次の世代に受け継がれているんですね。

玉川専務)素の自分を出すと楽だし、楽しいですよ。言いたい放題言い合えますから。(笑)

私は、自信のあること、ないこと、出来ること、出来ないことは、常に部下にさらけ出すべきだと思います。

そこで自分の弱さを見せたら、部下がついてこないんじゃないか・・と思うようであれば、それはコミュニケーションがとれてない証拠ですよね。出来ない自分を変に隠そうとするから、逆にどんどん距離ができてしまうと思います。

私も、分からないことは教えてくれ!と社員に素直に聞きます。彼らを信頼しているからさらけ出して聞ける、ということもありますけどね。

最近では、会議で私の意見が、ガンガン却下されます。嬉しい反面、さびしいような腹立たしいような気持ちで暴言を吐くこともありますが(笑)、それだけ彼らが信念持って、責任を背負ってやろうとしている、と思って認めるようにしています。

―谷村次長、経営者の意見を却下って・・すごいですね。。

谷村次長)初めはやっぱり専務に「ダメだ」と言われたら、「分かりました・・」と引き下がっていました。だけど、本当に自分が自信を持って、やった方が良い、と思ったことを曲げるということに、『俺の意志はそんなものなのか。』と思うようになりました。責任を背負うことから逃げていたんだと思います。

私が専務の顔色を伺ったり、そんなことだけで仕事をしていたら、部下も私に対してそうなってしまう、と思ったんですね。というか、実際にそうなっていました。

そう気が付いたとき、専務に一度却下されても、やらせて欲しい、という意志をぶつけることにしました。

その結果失敗して怒られることもありますけど(笑)

―勇気ある行動!ですね。背負っているものがあるからできることなんですね。

玉川専務)失敗が負けではないんです。

自分の意志、気持ちが折れたときが負け。折れずに最後までやりきることができれば勝ち。

大切なものを背負って、鉄の意志を持って、気持ちを折れずに頑張る。

これは、仕事においてだけではありません。人生のちょっとだけ先輩として、私が教えたいことですね。

―玉川専務、谷村次長、素晴らしいメッセージをありがとうございました!

とても勉強になりました!

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