パックエックス通信

株式会社アプロディア、竹田光寛社長 TOPから学ぶ

竹田光寛/株式会社アプロディア 代表取締役。株式会社マイアミ 課長、福岡県遊技業協同組合青年部会 部会長も務める。

本日の『TOPから学ぶ!』は、株式会社アプロディア(本社:福岡)の竹田代表取締役です!福岡をはじめ、九州の青年部は非常に活動的で盛り上がっているとお聞きしていたので、どんな風に運営しているのかお聞きしてみると、「横のつながりがしっかりしてます。」とのこと。これからは同業同士、情報を交換しながら協力し合わなければ、変わり行く時代に取り残されることになる。先を見据えた経営、組織作りをお話頂きました。

竹田さん、本日はよろしくお願いします!竹田さんは福遊協の青年部会長もされていますが、ご紹介頂いた兵庫の権部会長から、九州の青年部は非常に盛り上がっている、とお聞きしました。

そうですね、横のつながりを大切にして、協力しながら色んなことをやっています。

私がこの業界に入ってから約17年になりますが、組合の活動などで同業の方々とお付き合いさせて頂けるようになって、沢山の刺激を受けています。その中でも、俺様気質、というか、あまり他の意見を聞き入れない経営者の多い業界でもあるのかな、と感じることがあります。組合活動でも、どうしても同業者同士で意見出し合うとお互いに折れなくてぶつかり合いになってしまうことが多かったりします。

僕らの世代はそういうことを見てきたうえで、やはりこれから先はぶつかり合っているだけではうまくいかない、業界が衰退していくだけではないか、じゃあ俺達はどうする、と考えながら、同業同士が協力して盛り上げていこう、と横のつながりを強化しながら、業界活動をやっています。

これから業界を盛り上げていくために必要なこと、ということですね。

景気が良かった頃の体質、というか、いつまでも成功体験から抜け出せないで、例えば店の業績が悪化しているのでコンサルタント会社に依頼をして、改善案を提案されても「いや、うちのやり方はそうじゃない」と、なかなか受け入れられない面があると思います。

それは、自分を含めてそういう所がこの業界には残っていると思っていますので、自戒も含めて「自身を客観視すること、他者の目線になること」を心がけています。自分の目線で物事を考えると、全てにおいて自分の幅でしか考えられなくなります。もっと幅を広げようと思ったら、他者の目線にならないといけないんですよね。

例えば、この業界の「目線」で言うと、大きく分けて大手目線と中小目線があります。組合の話し合いでも、大手企業には大手の考え、メリット、中小企業には中小の考え、メリットがあって、当然相容れないところがあります。

じゃあどちらの意見が正しいの、というと、どっちもどっちだし、お互いの立場になればどちらも正しいと思います。ただ、お互いが自分の立場でしか考えなければ、議論は平行線のまま交わることはなく、業界が一つになることは出来ないですよね。もっと、お互いがお互いの目線になれば、分かり合える点、妥協点が見つかると思うんですよね。

先日の入れ替え自粛の件でも、終わってみて半分のホールは良かった、半分は悪かった、で議論が起こっています。でもどっちが正しいとか、勝ちだとか、それはないんです。お互いが、次もやろう、いや絶対にやるな、とその言い争いなんですよね。お互いの目線にならないと議論が進まないんです。

今の国会と同じような状態なんじゃないか、と。自民党から民主党に変わりました。何か変わったかというと、そうでもなくて、お互い足の引っ張り合いで、国会が進まない。国民は迷惑していますよね。それをパチンコ業界の中でやるべきじゃない、と僕は思います。我々ホールとメーカーの関係もそうです。メーカーに対して、もっと機械代を下げろ、抱き合わせ販売するな、と言いますが、メーカーの目線になってみると、違う角度で考えることができます。

例えば資金力のあるホールが、「うちは前回の機械をいらないと思ったけど買った。そうやって付き合いで必要のない機械も買っているのに、買っていないホールと同じ日に納品するのか?買った意味がないじゃないか。」とメーカーに圧力をかけている場合もありますよね。そして、メーカーに「優遇します」と言わせている。もちろんそれだけが原因ではありませんが、そうやっておかしな状況を作っている一因はホールだし、その反面、そんな販売方法はおかしい、差をつけている、と声を荒げているのも、自分達ホールなんですよね。

他者の目線になると全く違った見方ができるんですね。

そう、全く違う見方をしなければいけないと思います。メーカーはおかしい、と思う前に、まず自分を疑ってかかることが必要だと思います。あれ、俺達おかしくないか?と。自身の行いを振り返ったり、おかしいことはないか、と再確認することが必要です。それが出来ないと、一方的な文句の言い合いで終わってしまう気がします。

議論の場でも、10人集まったなら、俺の目線は自分で十分理解できているから、他の9人の目線になってみようと、そういうことを考えることが必要になっていると思います。

そうじゃないと、パチンコ業自体が足の引っ張り合いにしかならないですよね。今こそ業界のつながりを強化するときだと思います。お客様に来ていただく、という同じ目的を持っているのだから、お互いが素直さを持ち寄り、人の意見を聞く、人の言葉の意味を理解しようと務める、人の意見を自分のフィルターを通して意味合いを解釈してしまわないことができれば、必ず一つになれると思います。

業界が一つにならないと厳しい状況だとお考えですか?

どうでしょうね。確かに業界を見渡すと、苦しい、苦しいと言う声が多いですが、過去が良すぎただけで今が当たり前なのかな、という気がします。まず、今が当たり前、ということに気付くことが大事かなと思っています。他の業界に比べると恵まれているし、一回り上の世代は潤っていた、僕らの世代は厳しいぞ、と言えないところはありますよね。いい時代、悪い時代、ということを言い訳にするべきじゃないと思います。

厳しい、というより、時代の変革期なんじゃないでしょうか。固まったイメージを壊す時期、といいますか、車でも高級車よりプリウスが売れる時代です。良い物の価値観が変わってきているんだと思います。

例えばパチンコでも、封入式がスタンダードになったときに、業界は大きく変わります。(*封入式パチンコ・・・遊技台の中に入れられた数個の玉が循環。ボーナスがかかったら、デジタルカウントされる。玉も島設備も必要なくなると言われる。)島設備が必要なくなるんですよ。ということは、その辺りのコンビニでもどこでも簡単に設置、遊技が楽しめるようになりますよね。もちろん法律がどうなるかわかりませんが。車もハイブリットや電気自動車が主流になる時代。業界全体がお互いに情報交換をして、変わっていく時代に真剣に対応しないと、気がつくと取り残されるという、厳しい状況になるでしょうね。

それでは、青年部でも会社でもトップを務める竹田さんにとって、トップとして心がけていらっしゃることは?

僕独自の考えというのはあまりないんですが、桜井章一会長(※桜井章一氏・・・雀荘の経営、麻雀の自伝・自己啓発の分野で書籍の出版に携わっている。著書で語られる精神論や哲学は、麻雀を打たないスポーツ選手や会社経営者などに影響を与え、トレーニング方法や人材育成として参考になるとして、地位がある人間に根強いファンがいる。)の教えを受けているのですが、基本的な考えは、そこで教わったことを実践しているだけです。

例えば、縦軸・横軸の考え方、というのがあって、企業というのは基本的に縦社会で役職があり、ピラミッド型に組織が組まれていますが、縦軸だけでは堅苦しい組織になってしまいますので、そこにたまに横軸を入れて、縦軸を壊すという場面を作るようにしています。社長も部長も社員も、みんな一緒、たまに社長が社員の目線まで降りて仲良くやってくれる、という場面があるだけで、社風が全く変わってきます。

先日、都遊協で開催されているピボット基金フットサル大会に参加しました。

僕は福岡からの参加でしたので、チームを組んで皆で、ということが出来なかったのですが、他の企業の皆さんは、チームを組んで参加されていました。でも、社長が指示してお前ら行って来い、と言うのではなく、社長も一緒に来られていたんですよ。一緒に参加されている場合もあれば、監督として応援されている企業もありました。

これこそ、横軸ですよね。こういった場で、チームワークや仲間意識が高まるんだと思います。この企業の社員さんは幸せやな、と思いましたし、そういう社長が率いる企業、というだけでパワーを感じました。自分も実践したいし、こういった環境をもっと作りたいと思いました。

確かに、社長が社員と一体になれるって素敵な会社ですね。竹田さんご自身は横軸の動きをされていますか?

日々で言うと、毎日終礼に参加するようにしています。時間があれば休憩室でバイトのメンバーとも会話をしたり。また、地元で開催される活動、マラソン大会や清掃活動など、色々ありますが、特にマラソンは店長に行って来い!というのではなくて、必ず僕が参加するようにします。

マラソンが好きなので、走っていて楽しいというのもありますが、俺が椅子に座って、お前ら動け、じゃなくて、俺が現場に居座って色々と動くと、お前ら仕事しにくいだろうから、俺は走ってくるね、という気持ちで走ってます(笑)。お店のメンバーも一緒に走ることもありますよ。それをやったからといって、何かがあるわけじゃありませんが、そういう行動力とか、それまでの準備だとか、そういったものを遊びやスポーツで自ら実践して見せていきたいですね。

動くということに、打算とか損得とかを入れずに、とにかく行動することが大切だと思ってるんです。そこに参加することが損か得かなんて考えない。要は行動力を自分がどれだけもてるかどうかが大切。

主任や店長でも、事務所にこもって椅子から立とうとしない人もいると思います。指示だけして部下にさせる、と。「させる前に自分で動かんかい!」と思いますね。

上司として自ら動くことが大切だと?

誰もやらないから俺がやるじゃなくて、自分がやって、こうやってやるんだと示すのが上司だと思います。うちの店は、クリスマスのサンタ衣装を、ホールスタッフではなく、まず店長が着ます。自らやらないでお前がやれ、というのは口だけ。そういうことは、言ってやらせるのではなく、自ら動くからこそ、部下達が納得してやってくれるんじゃないかと思っています。

すごい理論的な店長や、持論を持ってる店長もいますが、それが実践できていなければ全て理屈。大切なのはどれだけ行動力でキャッチボールができるかです。スポーツでも、努力は裏切らない、と言います。本を読んで理論を勉強するよりも、素振りを10回するとか、そういうこと。行動力を取れる人間を僕は信頼するし、口だけの人は逆にどんな立派なことを言おうが信頼できませんよね。

山本五十六さんの言葉に「やって見せて、言って聞かせて、やらせて見て、ほめてやらねば人は動かず。」という言葉がありますが、やって見せて、というところが抜けている人が本当に多いですよね。まずやらせて見ることから始めたり、やらせた結果を見てあげていなかったり。

あいつはなんで出来てないんだ?と聞くと、「いや、言ったんですけどね」って。そういうやり取りをしている時点で、反省しないといけませんよね。

ありがとうございます。それでは、竹田さんの夢や目標を教えていただけますか?

商売で儲けるというのは、誰かを犠牲にすること、という考えが僕の根本にあって、それは向いてないと思うので、あまり考えていないんですが・・・人間は生まれて、赤ちゃんの時は柔らかく、だんだん年を取るにつれて硬くなって死んでいきます。まだ柔らかい子供たちが、どういう固まり方をするのかは、僕達大人の責任だと思っています。

最近の子供たちって、本当にかわいそうだと思っています。遊ぶ場所もない、一人では危なくて出歩けない、監視されないといけない、大人はストレスで疲れきっている。心が壊れる子供が多いのは全部、大人の責任なんです。

もっと、男らしさとか、仲間の大切さ、人の気持ちになるとか、そういうことを子ども達に教えていきたいんです。直接じゃなくても、会社の活動、組合の活動を通してだったり、社員を通じだったり。自分が伝えたことを店長が店長の子供に伝えてくれたり。

打算や損得で動くような大人に育って欲しくないですからね。少しでもそういったことを変えていけるように。世の中、っていうとちょっと大それたことになるんですが、そういう生き方をしていきたいと思っています。

それでは、最後に読者の方へメッセージをお願いできますか?

息抜きは大切です。

社長に良く見られたいとか、部下に信頼されたいとか、そういう思いはとても大切ですが、一生懸命に完璧を貫こう、ときれいに見せすぎようとすると、いつかどこかで破綻してしまいます。いい子でいようとし過ぎて心を壊していく子供と同じだと思うんですよね。

だからこそ適度の息抜きは必要です。とはいえ、なかなか休みが取れていない人が多いのが現状だと思います。特に店長クラスの方は、そういう苦しみ持っている人多が多いんじゃないかな。

僕は、準備、実行、後始末という言葉をよく使いますが、まず自分の休みのために、しっかりと準備していく。自分がいなくても問題ないように、穴を開けないように。そのためには部下をきちんと育てないといけません。自分がいなくても任せられる人材をきちんと育てる。そうすれば、休みは取れるはずです。

ということは、忙しくて休みがとれない、というのは実力不足だということなんですよね。準備が出来ない、ということ。それを会社の体制だとか、うちの会社は人使いが荒いんだ、など言い訳にして諦めないで、休む努力をしてみてください。一生懸命仕事をして、遊ぶときは遊ぶ!捕まらない程度に羽目を外すとかね(笑)

非常に納得、共感のお話でした。忙しいのは実力不足。休むための準備をしっかりして息抜きをしましょう!竹田さんありがとうございました!

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