本日の『TOPから学ぶ!』は、豊栄興産株式会社(本社:兵庫、屋号Dino(ディーノ))の権社長(後編)です!

社員の皆さんの自己実現をサポートできるような企業でありたい、と色んな取り組みをされていることは、前編でお伝えしましたが、学習塾経営をされていた経験もお持ちのせいか、社員の皆さんのことを語るときには、まるで先生が生徒のことを話すような雰囲気でした。
人が成長すること、変わっていく様子を見ることが一番の醍醐味、とおっしゃるのも、納得です。

そんな権社長にも人材育成をしていくうえで、過去の失敗の経験から教訓にしていることもあるそう。
エピソードを交えながら、お話してくださいました。
100年続く企業を作って、100周年記念を盛大に祝う、という素敵な夢もお聞きしましたよ。

ではどうぞ!

 

―ご自分で学習塾を経営されていた経験もお持ちの権社長ですが、この業界で働くことの面白みはどんなことでしょう?

いっぱいありますよ。例えば、お店を改装するときなんかは、自分の家でインテリアをやり直す、というレベルじゃないですからね。しっかりお金もかけて、内装も外装もいじれるわけです。そりゃ面白いですよ。

同業の人との接触も非常に楽しいですよ。パチンコ業界って本当に面白い。昔とは変わってきていると思いますね。視野の広い人がすごく増えていると思います。勉強になりますよ。

それから、これはパチンコ店経営に関わらずだと思いますが、人が変わっていくところを見れるというのは、やっぱり一番の醍醐味ですね。

全然ダメだった人が、俺よりすごいかも、って思うこと、たくさんありますよ。

先ほども言いましたけど、私は社員の笑顔に関してうるさく言っています。ところが、本社で誰かとすれ違いった時に大きな声で「おはようございます!」って言ってくれた際、私は二日酔いか何かで笑顔が出ないことがあるんです。出したいけど、どうしても出ない。

そのときに、負けた・・と思うわけです。俺が散々言ってきたことなのに、負けた・・って。それは悔しい。けど実は非常に嬉しいんです。

また、にこりとも笑わない、年に1回笑うかどうかという社員が一人いたんですが、笑顔・笑顔・笑顔・笑顔、と念仏のように言い続けて、今度の年末までに笑顔が出なかったら降格と言い、本当に降格した社員がいるんですよ。

でも、その子は今、笑顔が出るようになったんです。そろそろ職位を戻してあげないと、と思ってます(笑)

あらゆる面で整った人、充実した人になって欲しいから、恋をして、結婚もして欲しいんですね。

それなのに、にこりともしない、別に男前でもない、年収が1千万あるわけでもない、絶対こんなやつ誰も好きになれへんやん!という状態から、例えば飲み会とかで、今日はありがとう、またね!ってにっこり笑って言えたら、10倍くらいはチャンスあるんじゃないか、って思うんですよね。そんなことを想像すると、楽しくて。

この仏頂面やったこいつが笑顔になって、彼女が出来て結婚したら、楽しいなあって。余分にお祝い包みたくなるやろなあ、って(笑)。

とても面白みのある仕事だと感じていますよ。

―学習塾をされていた、ということもあるせいか、権社長の目線は先生のようですね。あったかい社風が伝わります。それでは、組織のトップとしての心がけていることはありますか?

まず基本的なこととして、いつもピシッとしていないといけないと思ってます。

社員の皆さんにとって、さすがわが社の社長であることだな、と思えるような格好だとか、立ち居振る舞いだとか、極端な例ですけど、路上でつばを吐いたりとか、後ろ指を差されるようなことはしないということです。

あと、従業員に対して、あなたたちのことをよく見ていますよ、ということを常に伝え続けていかないといけない、と思っています。言わなくても分かるだろう、というのはナシ。どんな些細なこと、それは分かるやろう、ってことでも。

お前、何でそんなこと知らんねんというのは、俺が教えてないからやって、思うようにしてます。

それから、一つ教訓にしていることは、褒めて育てる、というのは程度の問題だということです。

こいつの代わりはおらんから、と大事にしてしまうと、その気持ちが伝わるみたいで、その人がだんだんだめになっていくんです。それはきっと、私が言うべきことを言わなくなるんだと思うんですよ。こいつ代わりがおらんから、と厳しいことを言わなくなるんでしょうね、知らず知らずのうちに。間違えた褒め方や接し方をしていたんだと思います。

人を切るという話しではないけど、私は社長(上司)に特別視されているので、ちょっとくらい手を抜いても大丈夫や、というのは、本人にとって不幸なことになってしまうんですよね。

あ、この人ダメになったって思う瞬間があって、何でやろう、ってずっと考えたんですが、明らかに私の扱いだな、って気がつきました。

代わりがおらん人間なんていない、もしいなかったら俺が代わりをやったらええ、と思うようにしています。

道理が通らないことは通らん、ダメなことはダメだとはっきり言ってやらないといけないんです。

そんなことも知らんのか、ということもそうだし、常に自分の考えを伝え続ける、思いを率直に分かりやすく伝え続けることしかないのかな、って思います。

―上司の立場でも、部下の立場としても非常に勉強になるエピソードです。ありがとうございます。それでは御社の店長に対して求めることはどんなことでしょうか?

それぞれ得手不得手がありますので、自分の得意分野で力を発揮して欲しいと思います。

店長に抜擢する基準ですか?

店長は班長とか主任とか段階を経ているわけですが、主任になった瞬間に偉そうになったとか、態度が変わりましたという話が耳に入った人間に関しては、店長にしないですね。

昇格するというのは、偉くなるんじゃない。役割が変わるだけなんです。全従業員は私と雇用契約を結んでいるということにおいて、平等であり、給料を支払っているのは会社です。会社の大事な従業員に不当な扱いをするような人は、優秀な管理職とは言えません。

管理職というのは、いい職場環境を作って、スタッフが自然にいい接客が出来る、ベストパフォーマンスを発揮できるように工夫をするのが最大の仕事です。

それを、変に勘違いして偉そうにしたり、自分の気分でスタッフにあたり散らしたりするような人は、私に成り代わって仕事をしているとは言えませんからね。

―これからの夢や目標を教えてください。

しょうもないことなんですが・・・何とか事業を継続させて、92歳まで生きたいんです。

そうすると、創業100周年のお祝いに立ち会えるんですよ。

創業50周年の日に思いついたんですが、あと50年・・いけなくもないよな、って思いまして(笑)。

まだパチンコ業界が世の中にあって、細々でもいいので続けていれたらいいですね。継続するってことは、すごいことですから。

ダウジョーンズが100周年の時に、平均株価の算出が始まって以来、現在まで継続して構成銘柄に残っている会社は、GE(ゼネラル・エレクトリック)社だけなんですよ。それを聞いて、そうか100年続く会社ってすごいんだな、って。実際ほとんどないらしいんですよね。

何とか続けて、100周年をみんなでパーーっと祝いたいと思っています。

―すっごく素敵なことだと思います。それでは最後に読者メッセージをお願いいたします。

パチンコ業という生業全体は、みんな頑張って切磋琢磨して、お客様をひきつけるという言うことが必要です。

例えば、パチンコ店が5店舗あるけど、どの店もガラガラという状態で1店舗だけ頑張ってもなかなか集客できませんが、逆にどの店も強い地域で、弱い店舗が頑張ると、工夫次第ですぐ集客ができますよね。

だから、業界全体がにぎわう、ということが命だと思いますので、足の引っ張り合いじゃなくて、みんなで切磋琢磨して、競争してる中で、より多くの人にパチンコって楽しい。って思ってもらえるように、継続的に努力しましょう。

不景気だとか言われていますが、他業種の方と話をしていると、この業界はまだまだ恵まれていると感じます。色んな不安要素はありますが、しかるべき形で、しかるべき努力をしていけば、残っていくことは十分に可能じゃないかと。工夫次第で何とかなると思っています。

パチンコ自体を盛り上げるためにも、それぞれ個々の努力、工夫を積み重ねて、沢山のお客様に来て頂けるように、共に頑張りましょう。

―内にこもりがち、といわれるパチンコ業界ですが、外に目を向けてみれば、実は恵まれた環境にいることに気がつくのかもしれません。権社長、ありがとうございました!

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