パックエックス通信

セントラルグループ、清水文徳専務 TOPから学ぶ

清水文徳/セントラルグループ 専務取締役。アメリカ留学から帰国後、25歳の時に入社。店長として店舗の立ち上げに携わった後、営業部長を経て5年前に専務取締役に就任。趣味はゴルフ。

本日の『TOPから学ぶ!』は、セントラルグループ(本社:仙台)の清水専務です!25歳の時に、なんとなく入社し跡を継ぐことになり、各店舗がばらばらで統一感のなかった組織をまとめ上げ、チェーン店としてのメリットを生かす体制作りを進めてきた清水専務にお話しをお伺いしました。

清水専務、本日はよろしくお願いします。まずは入社した当初のお話を聞かせて頂けますか?

25歳の時に祖父が亡くなり、留学先のアメリカから帰国しました。その帰国をきっかけに何となく、言葉は悪いですがなし崩し的に継ぐことになり、入社をしました。

このセントラルグループは父が創業した会社ですが、継ぐことはあまり考えていなかったんですよ。何となく継がされそうだな・・という気配を感じたのもあって、大学を卒業してから渡米しました(笑)。それが戻って来てなんだかんだで継ぐことになり、初めは嫌でしたね。

入社してから最初にやったことは、本部機能を整備することでした。当時13店舗だったのですが、社長は基本的に放任主義ですから、それぞれの店舗責任者が好きなように店を運営しているという形で、チェーン店としてのメリットを全く出せていない状態でした。

これでは今後勝ち残っていけないと思い、企業としてある程度の統一を図るために、営業本部を立ち上げました。その後店長として塩釜店を立ち上げて、しばらくしてまた本部に戻り営業部長を務めました。専務に就任したのは、4、5年前で、まだまだ新米なんですよ。

店長でいらっしゃった時はどんな店作りをされていたのですか?

当時からずっと私がこだわっていることは、喜んで頂く、嬉しいと感じて頂くことも大切なんですが、とにかく嫌な思いや、マイナスの感情をお客様が持って帰られないようにすることに細心の注意を払っていました。沢山のお客様が来てくださるからと言って、決しておごらず、変に強気にならない、ということですね。結果としてそれが、プラスの感情につながって、再度足を運んでもらえると思います。

それから、今でもそうですが当社の店は他店のようにスロットコーナーの照明が暗くないんです。パチンコ店というのは、カジノというよりも、もっと身近な娯楽でありたいという思いがあります。明るく清潔で、誰でも気軽に来店してもらえるようなお店を目指しています。

イベントに関しても、日にちを限定したイベントはやらずに、3日間とか、1週間とかある程度期間を持って開催するようにしてるんですよ。日にち限定のイベントをやってしまうと、その日に来れないお客様や、お店に行ってみたら昨日が大きなイベントだった、とがっかりされるお客様をなくしたいんです。

マイナスの感情を持たれたり、残念だと思われることの無いお店作り。それがセントラルらしさだと思っています。

当時からずっと変わらないコンセプトなんですね。それでは清水専務がトップとして心がけていること、必要だと思われる要素はなんでしょう?

色々あるんでしょうが、私自身がずっと思っているのは「決定」すること。決定したことに関して責任を負うということです。そして一番重要だと思っているのは、任せるということ。これに関しては、自分自身にまだまだ足りない部分だと思っています。先輩方を見習わないといけません。

本当なら、もっと現場の店長に権限を委譲して、どんどん任せていきたいと思っています。彼らの自由な発想しか、現状を変えていくことはできないと思いますから。ただ、この業界は、何かを決断して実行する際に、比較的大きな資金が掛かりますよね。そうなると、やはりリスクに目が行ってしまって、店長たちはなかなか積極的に動けないんですよね。そういうときに、やっぱり立場上私が決断するしかない、というのが現状です。

今、4年前に一度策定した企業理念を見直しています。プロジェクトを立ち上げ、今一度思いを込めた理念を作ろうとしているのですが、そこでもポイントとなっているのが、「丁度いい」を壊そう、ということ。今の当社では、丁度いい=普通がすごく重要になっていて、すごく小さく収まってしまっています。周りを見渡して、はみ出さないようにしているというか・・。それではやはり進化はないと思うんですよ。

新しく作る理念の中では、そういうことを壊して行きたいと思っています。

店長たちにはもっと常識にとらわれない店作りをして欲しい、と?

はい、誤解を恐れずに言うと、店長たちにはもっと「バカ」になって欲しいんです。どちらかというと、真面目で賢く、何でもスマートにやるタイプの店長が多いので、もっと突き抜けて欲しい。ちょっと、それおかしいんじゃない?とか、大丈夫??とか、私がドキッとするような提案が欲しいですね。

それをさせてあげられていない、というのは私の不徳の致すところなんですが、これから新しい理念作りをきっかけに、そういうことが言える会社にしたいし、その中で「バカ」な意見を突き詰めてセントラルらしさを確立していきたいですね 。

清水専務は店長さんや現場の方たちとは良く話をされるんですか?

店には月に1度は行くようにしていますが、あまりコミュニケーションは取れていないですね。本社メンバーや私と店長の間にいる幹部メンバーへの権限委譲ということで、なるべく店長に直接というの控えてきました。店長が恐縮してしまうと良くないという思いもありましたので。

ただここ最近は、もっとコミュニケーションをとって、逆にグッと近づいた方がいいのかな、と思っています。

そうなんですか。とても温和でお話がし易い方だな、と感じたので、皆さんとも結構話をされるのかと思いました。

いや~、うちの店長達に聞くと、温和なんて言わないと思いますよ(苦笑)何て言うのかな・・おそらく、専務はこわい、という人の方が多いんじゃないでしょうか。わっと声を荒げることはあまりありませんが、懇々と諭すような感じですね。できるだけ叱ることよりも、褒めたいとは思っているんですが、私が店長に出す要望って、きっと店長たちにとって厳しいものだと思うんですよ。

でも、むしろその高い要望を楽しんで欲しいと思っています。自分でも厳しいことを要求しているなとは思っているのですが、店長達にはもっと突き抜けて欲しいと思っています。それなのに、これまでと同じレベルを求めていては、丁度いいところで落ち着いてしまうと思うんですよね。

だからあえて厳しいことを要求します。それらをクリアするために、これまでとは違うやり方、全く別方向からのアプローチなど、突き抜けたアイデアを出して欲しいと思っています。

試練を楽しむ。というのはすごく大事なことかもしれないですね。それでは清水専務ご自身が、これは試練だった、と思われる出来事はありましたか?

塩釜店の店長をやって、その後営業本部長に就任した頃ですね。どこの企業様もそうだと思いますが、古い体質の店長との軋轢がありました。

それまでは店長の好きにやれていた企業でしたので、私が入社して営業本部を立ち上げ本部主導で色んなことを統制しようとしたり、塩釜店でのやり方をスタンダードにして全店に広げようとしたり、企業化していく流れの中で、やはり反発もありましたし、退職者も結構出ました。

企業化していくためには、ここで若返りは必要だ、仕方がないと思っていましたが、やっぱり精神的には辛かったですよ。

ある意味社長が作られた会社を変革して行かれたわけですが、社長は何かおっしゃっていましたか?

社長としてもそういったことは問題視はしていたけど、自分が作ってきたことを自分が表立って壊すというのは抵抗があったんだと思います。私も、私が作り上げてきたものを壊すのは、私じゃない人のほうがいいと思うので、それと同じような感覚だったんじゃないかな。だからやらせてくれているのだと思います。

社長とはよく話しますよ。けんかもすごくしますけど。うちの会社で、社長と専務の仲がいい、と言う人はたぶんいないんじゃないかな(苦笑)

でもかえってその方が本音をぶつけ合えているので、いいんじゃないかなと思っています。現場スタッフの頃から、けんかしてましたからね~。

そうなんですか!なし崩し的(笑)に入社されて、あまり好きではなかった仕事なのに、社長とぶつかったり、試練を乗り越えたりと、仕事や会社に対して前向きになれたのはどうしてですか?

やっぱり、当時私と一緒にすごく辛い思いや嫌な思いをしながらも、ついてきてくれたメンバーがいた、ということでしょうね。正しさを理解して、セントラルのために一生懸命やってくれている彼らの姿が、私のモチベーションでした。

彼らを守らないといけないし、彼らの頑張りに応えなきゃという思いでした。現在では、幹部をやってくれているメンバーも多くいますよ。そんなことを乗り越えた今では、古い体質の人はほとんど去って、一新できたと思いますが、これからは逆に自分たちが古い体質にならないようにしなければいけないと思っています。それが一番怖いことなので、常に意識するようにしています。

もう一つは、この業界に尊敬する方が沢山いることですね。

はじめどうしてもこの業界のことが好きじゃなかったし、継ぐ気もありませんでしたが、同友会やPCSAに所属したり、色んな経営者の方の話を聞いていると、その理想の高さ、考え方の素晴らしさに「この業界ってすごい業界なんだな。」と思ったんですよ。

尊敬できる方がいるってものすごくモチベーションがあがりますよね。団体に参加することで業界について学ばれたんですね。

社長は放任主義でしたし、他社との交流もほとんど持たない方だったので、いざ業界で働くとなったときに、情報がすごく少なくて困ったので、団体に参加することはすごく勉強になりました。特に、平成観光の東野専務からは今でも本当に色んなことを教えて頂いて、すごく尊敬しています。

例えば、「店のみんなが楽しんで仕事をしないと、お客様が楽しいわけがない。」とか、「店を良くするには、良い店のマネをすればいいんだ。」って、よくおっしゃることなんですが、ごもっともだと思うんですよ、でもなかなか簡単には出来ません。言う易し、行なうは難しってやつです。東野さんはそれを実行されているんですよね。それって本当にすごいことだと思います。

現場の皆さんも、楽しく営業する、ということを本当に実現できるというのが素晴らしいなと思います。そういうところはやはりうちと比べてしまいますね。

ありがとうございます。それでは今後の目標を教えて頂けますか?

まずはこの会社をあと30年、50年と続けていくことが一番の目標です。そのためにも、ある一定の店舗数と、業界の中で自分たちのカラーを確立していきたいと思っています。

これは東野さんからの受け売りなんですが、「ある分野でのファーストコールカンパニーにならなければいけない」と思っています。○○といえばセントラル。の○○の部分を今社員のみんなと作り上げているところです。

そういう意味でも、やはり「丁度いい」ではなくて、この分野においてはどこにも負けない。ということが社内からどんどん出てくるようにしたいですね。

業界の課題だと感じることはどんなことでしょうか?

ホールができることってすごく大きいと思うんです。だけど、団体に所属している中でも感じますが、どうしても一つにまとまらないんです。結局個々の動きになってしまうので、小さいことしかできなくなってしまう。

多くの企業のトップの方はもちろんそこを考えて動いてらっしゃると思いますが、業界全体のことを考えると、自社のホール営業が痛みを感じる部分もあり、それを受け入れられない企業もあると思います。その痛みをみんなで受け入れ一つになって動けると、発展性のあるこの業界は本当に変わると思っています。

ありがとうございます。最後に読者メッセージをいただけますか?

業界を変えるアイデアって、私たち経営者じゃなくて、現場の皆さんが持っていると思います。私たちはそれを具現化するだけ。だから恐れずにそれを出してほしい。

常識に縛られずに、やりたいんだけどこんなこと前例がない、と引っ込めてしまうんじゃなくて、どんどん出してほしい!それが最終的には業界を変えていくんだと思います。

業界に携わる人が全員、自分がこの業界を良くするんだ!という当事者意識を持ってアイデアを出せば、すごく大きな力になりますよね。清水専務、ありがとうございました!

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