パックエックス通信

株式会社合田観光商事、斉藤雅夫常務 TOPから学ぶ

斉藤雅夫/株式会社合田観光商事 常務取締役 営業本部長。合田観光商事はひまわりという屋号で北海道・東北を中心に38店舗を展開。

本日の『TOPから学ぶ!』は、株式会社合田観光商事(本社:北海道)の斉藤常務です!出店した際、どかんと派手なことはしないけど、いつの間にか地域1番になっている、というような確実に着実に、地域のお客様の信頼を得るようなスタイルを目指している、という斉藤本部長。「本当はどーーんといきなり地域1番店に躍り出るような派手なことをやってみたいけどね~」と笑いながら、ひまわり流の営業スタイルを教えてくださいました。

斉藤本部長、本日はよろしくお願いします!斉藤本部長は、社長の妹さんとのご結婚が、入社するきっかけだったそうですね。

はい、社長の妹を嫁にもらいました。東京で在学中に出会いましてね。かといって、最初からこの会社に入る予定ではなかったんですよ。建築関係の学校に行っていて、モノづくりに興味があったのですが当時は就職先がなくてね。どうしようかな、と思っていた時に、ちょうど今の社長が本格的に後を継ぐタイミングだったんですよ。それでうちに来たらどうだ、と声をかけてもらったことがきっかけです。

始めはパチンコ店を手伝っていたのですが、途中から新しい事業を始めることになって、実はおもちゃ屋として独立したんですよ。何かしら「商売」をやってみたかったので、楽しかったですし、とてもいい経験になりました。

それから少し経った頃から、店舗展開がどんどん始まりました。5店舗を超えてくると社長一人では無理がありましたので、おもちゃ屋が閉店した後、店に言って釘を叩いたりしてました。

10年経ったくらい頃でしょうか、いよいよ本業が忙しくなってきて戻って来いという話になりましたので、当時3店舗になっていたおもちゃ屋は嫁に任せて、それから本格的にパチンコ業に携わることになりました。そういうわけで、私は社長のように生まれてすぐにパチンコ店の、あのうるさい音(笑)を聞きながら育ったわけではありませんし、パチンコもあまり好きな方ではありませんでしたので、初めはこの業界でやれるのか?と思ってましたね。

ただ、社長にはない目線で、客観的にうちの会社や店舗を見ることができる。お客様がパチンコ店に求めること、パチンコ店に入りたくない理由や気持ち。音がうるさいとか、臭いの問題とかね。お客様目線で見れるかなと思っています。それが良いのかというと微妙なんですけどね。

元々は現会長夫婦、私の義理の両親が創業で、私が手伝い始めた頃は2店舗しかなかったんですよ。社長が指揮を執るようになってからどんどん店舗展開をして現在38店舗になりますが、まさかここまで大きくなるとは思ってもみませんでした。義兄のことを褒めるのは何だかおかしいですが、本当にすごい人です。

合田社長を尊敬されているのですね。

うん、そうじゃないと続いてませんよ!人格もそうですが、センスの良さというか、発想力だとか、創業者から確かに引き継がれていると思います。すごいなと圧倒されたり、色んなことを学んばせてもらえる人です。

社長は現場をずっと経験した叩き上げの経営者ですから、立派な本社があり本部組織も整えていますが、とにかく現場が中心、現場が頑張っているからこそ会社が存続できているんだ、という考えが根底にあります。本社と現場で役職や等級が同じでも、現場の方が給料がいいのは当たり前、という考えです。

社長の考えていることや思いも、本当は直接現場に伝えたいんだと思うんですよ。ただ、ある程度規模の大きな企業はどこも悩むことだと思いますが、大所帯になるとどうしても、社長と現場の距離が広がって、社長の意思は何人もの人を介して現場に伝わることになるんですよね。

伝言ゲームですよ。正しく伝わればいいですが、多くの場合は間違って伝わっていたり、言葉一つで全く違う意味になりますからね。それが歯がゆいんだと思います。今は、社長がいて、営業のトップに私、その下に部長、スーパーバイザー、マネージャー(店長)、その下に現場のスタッフがいますから、どうしても難しい面があります。

社長はいつも「もっともっと組織をフラットにしろ!お前から直接伝えられないのか?!」と言ってます。私が38人いれば良いんですが・・ちょっと無理ですよね~(苦笑)

あとは、滅多に会ったり話すこともありませんから、社員の中で社長は「すごい人」になってしまいますよね。社長は、本当は気軽に話しかけて欲しいと思ってるんですよ。でも社員からするとなかなか、ね。社長とは孤独な職業やね、とたまに話すこともありますよ。

北海道ではNO.1、全国的にもベスト10に入る売上高を誇る御社の営業トップでいらっしゃる斉藤本部長。どんな営業方針なのでしょうか?少しだけ教えてください!

禁句にしている言葉があります。現場に対して「売上を伸ばせ、粗利を稼げ」とは言わないようにしているんですよ。部長以上のメンバーはもちろん売上、粗利をきっちり管理しますが、マネージャーや現場には絶対に言いたくないんですよ。計画を作ったら、その通りの粗利率で終わってくれ、と。少なくても困るけど、過剰にやる必要も無いし、金額目標を設定させることもありません。

その代わり、客数を増やすことを目標にしています。お客様を増やすということは、結果として売上があがるということなんですけどね。ただ、目標の設定の仕方や言い方で、モチベーションややり方って変わってくると思うんですよ。

例えば、今は低玉貸しが好評である中、客数が増えても売上はあがらないのは当然です。それなのに昨年と同じ目標数値を求めても、現場はしんどいだけでしょう。無茶して売上、粗利を前年に近づけようとしたって、お客様にしんどい思いをさせるだけで、そんなことをしていたらお客様は離れていきます。だから、現場に行っても、決して昨年と比べて売上が落ちていることを指摘することはありません。ただ、集客人数が落ちてる、それをあげるためにどうするんだということを考えさせます。

どこのホール様も同じだと思いますが、お客様のことを考えると、薄利で営業する=お客様にいかに還元できるのかということだと思うんです。パチンコをするお客様は、うちに何をしに来ているのか。ただ遊べたらいい。ではないですよね。お客様は勝ちに来てるんですよ。勝てないなら、せめて遊ばせてくれ。勝てないなら、せめて負ける回数をへらしてくれ、という心理ですよね。

だからこそ、会社として集客するために、支持されるために何をするんだ、と言ったときに、少しでも還元しよう。それがお客様のために出来る一番の手段だ、ということが社長をはじめ当社の考え方なんですよ。とはいえ、一言で還元と言っても簡単ではありません。そこで当社が取り組んできたことは、とにかく経費を絞ること。

30兆年産業などと言われていた時代にはお客様もついてこれたけど、売上が落ちているにも関わらず、これまでと同じように経費を使うということはつまり、お客様に負担を掛けるということですからね。早い段階で、経費を削減し、粗利率を変えずにお客様へ還元が出来るという体質を作らないと、お客様は離れていくという危機感を持ち、5号機問題の頃から経費削減を進めてきました。やってみると、今までいかにいい加減に経費を使っていたかということが、すごく浮き彫りに成りましたよ。

今後も、市場として売上規模はまだ落ちると思います。色んなものを削って、削って、それでもダメだったら、最後の最後にスタッフの給料を頭を下げて減らしてもらうことになる。その前に、役員は全員給料を0にする、というのが社長の考えです。

でも、これは最終手段だし、まずやりたくない。だからこそ、より徹底した管理をしていかなければなりません。そのマインドは社内にしっかり浸透していて、経理から「この領収書はなんですか、本部長。」って内線かかってきますよ(苦笑)私もきっちり説明しますけどね!経費節減は、社長が一番徹底してるかもしれませんね。鼻をかむときにティッシュ2枚とったら、1枚にしろ!って怒りますから(笑)

元々必要以上の贅沢をする人でもないですし、親が無駄遣いしていたら、子供に無駄遣いするな、っていえないじゃないですか。社長のそういう性格も社風として現れていると思います。

斉藤本部長がトップとして心がけていることは何でしょうか?

あんまり意識したことはありませんが・・・心がけているのはごく当たり前のことです。後ろ指さされるようなことはしない。言ったことは実行する。分からないことは分からない、と知ったかぶりせずに言う。こんなことかな。人として当たり前のことをやることが、上にたつ人間として一番大切なんじゃないかと思いますよ。

あとは、当社には38店舗のマネージャーがいます。彼らは全員違う人間で、違う性格を持っています。例えば私が「ばかやろう」と言った言葉が、本部長からの励ましだ、と受け取る者もいれば、叱られた、と落ち込む者もいる。色んなタイプがいるんですよね。

部下それぞれの性格を把握して、人によって言葉を変えたり、フォローの仕方を変えたり、叱ったり褒めたりすること。これは絶対に大切だと思っています。パチンコ台も一緒ですよね。同じ台が10台あって、同じ釘、同じ調整にしたって、実際に使うと、その台の色が絶対に出て、出方が変わりますよね。

人も同じ。いかに自分の部下をちゃんと把握できるか。そうやってチームを作っていかないと、店はうまくいきません。店長にも言いますよ。うちの店だと、多くても一クラス分くらいの人数なんですが、そのくらいの人数も把握できなくて、偉そうなことを言うな、って。

会社は人で成り立っていますからね。個々の性格、性質を感じ取って接することで、その人はより成長できるし気持ちよく働くことができると思います。

部下の成長や店の運営にトップの力量がとても影響する、ということですね。

ええ、マネージャー次第で、店は良くなると思っていますよ。全スタッフで一つのチームなわけですが、例えばサッカーでいうと、監督が変わればチームの雰囲気から何から、全然違ってきますよね。

もちろん本部からのフォローも重要ですよ。マネージャーの性格もそれぞれですから、勢いのあるマネージャーには、冷静でコツコツやれる人材をナンバー2として配属したりと、とりあえず人を配置するのではなくて、チームの総合力を考えることが大事です。全員がFWだったり、GKだと困りますし、マネージャーが何から何まで出来るわけじゃありませんから。そういうメンバーの選抜は本部がフォローできますが、現場ではやっぱりトップ次第なんですよ。

うまく、みんなを同じ方向に向かせたり、個々に合わせて褒めたり叱ったり。人をまとめる力というんですかね。チーム作りがちゃんとできれば、ある程度まで店は良くなると思います。チームがまとまってない店に、いくら新台を入れたり予算を使ってもダメ。そのキーマンはやっぱりマネージャーなんです。そういう意味では一番大変だけど、一番面白い仕事だと思いますよ。

なるほど。その他にひまわりのマネージャーさんに求めることは?

常々言っていることは、ホールに出てお客様を見て欲しい。ということです。色々と管理しなきゃいけないし、事務仕事も沢山あると思いますが、とにかくホールに出てくれ、そこに一番可能性があるんだと話しています。

書類を出し忘れたぐらいで、お店は潰れないんですよ。でも、ホールでお客様の反応を見逃したら、取り戻すのは大変なんです。

いくらホールコンを見たって分からないことはある。実際にお客様を見て、稼働している機械を見ることで分かることが沢山あるんですよ。ホールコンと仲良くするのではなくて、お客様と仲良くしろ、と。役職が上がると偉くなった気になって、事務所にいるのが当たり前。となりがちだけど、絶対違います。

ホールにいれば色んなことに気付けるし、お客様の意見も聞ける、顔色も見える。稼働を左右する一番の原因はホールに沢山転がっているんですよ。お客様目線といいながら、事務所に居座りっぱなしのマネージャーは、何をもってお客様目線と言っているんだ?と思いますよね。

冒頭にも言いましたが、社長も「現場の大切さ」はずっと言い続けています。たまに抜き打ちで事務所に電話を掛けますよ。マネージャーがすぐ出たら「何で事務所にいるんだ?」って。ヒヤヒヤするでしょうね(笑)

あとは、これはマネージャーに限らずなんですが、やっぱり人間的に魅力のある人であって欲しいと思います。スーパーバイザーの筆記試験は、実は私が作るんですが、半分は業界に関する知識問題で、残りは一般常識の問題を出すんですよ。別に、この業界で働いている上では、知らなくても生きていける内容です。

でも、色んな人と交流をする上で、この人面白い人だな、と思ってもらったり、店のスタッフに「この店長色んなこと知っていて尊敬できるな、何かあったら相談してみよう。」とか、そんなきっかけで信頼関係が始まりますよね。日々色んなことを吸収して、みんな成長して欲しい。どうしても日々仕事に追われて、寝て、という生活で、なかなか学ぶ機会もないと思うので、少しでもそういう場を提供してあげたいと思っています。

そして、オンとオフの切り替えをしっかりして、遊ぶ時は思いっきり遊んでくれたらいいと思っています。昔会長に「思いっきり遊べ。その代わり遊んだ次の日はきっちり仕事しろ。朝まで遊んでもいいけど、絶対遅刻はするな、誰よりも早く来て必死に仕事しろ。」と言われたことがあるんです。その言葉がずっと残ってます。メリハリを教えてもらいましたね。私生活を充実させると、仕事もメリハリがついてしっかり出来ると思います。

遊ぶ時は思いっきり遊んで、仕事もバリバリこなして、店長かっこいい!ああいう風になりたい!と思われるようになって欲しいです。私も思いっきり遊んで、仕事もやってかっこよく年取りたい。56でもまだ女の子にモテたいですし!

部下にとっては、ああいう風になりたい。と思える上司がいるって実はすごく大切なことですよね。

憧れの上司の存在は、ものすごいモチベーションになると思います。それでは、御社の課題だと感じていらっしゃることはどのようなことですか?

昔と比べると、早く偉くなって給料沢山もらうんだ!とか、同期で1番にマネージャーになってやる!とか、そういう、勢いのあるやつ、骨のあるやつが少なくなったような気がしますねぇ。人事制度で、例えばマネージャーへの昇格試験を受けるためには、チーフで3年経験が要る、というようなルールがあるんですが、それとは別に、営業本部の推薦枠を作ってるんですよ。

素質も実績もあって、飛び抜けて優秀であれば、3年も待たずに推薦で昇格試験を受けることができるんですが、何が何でも推薦枠に入りたい!っていう気迫を持った人が少ないんですよ。社長とよく話しをするんですが、うちは、基本的に数字を落としたって降格にならないし給料も下がらない。

従業員がかわいいし、長くうちに勤めてほしいし、そういう気持ちで待遇や労働環境も整備してきました。そうやると今まではみんなすごく頑張ってくれたし、頑張ってくれたら会社としてもさらに返してあげたい。という循環で会社が大きくなってきたと思うんです。

でも、ここ最近それがみんなのなかで当たり前、やってもらって当然になっているんじゃないか、という気がしています。だからってやめる気はないですが、もっと危機感を持ってやってほしい。役職も定期的に入替をして、下の子にもチャンスをあげるなど、そういうことも考えたいと思っています。

とはいえ、当社は本当に人には恵まれているんですよ。運がいいのかな。裏切るような子も、ほとんどいなくていい子が本当に多い。だからこそ、みんなにもっともっと頑張って、いい思いをして欲しいと思いますね。

ありがとうございます。今後の夢や目標を教えていただけますか?

個人的には、早く引退して、老後は悠々自適に好きなことをして暮らしたいと思っていますよ。サッカー観戦がすごく好きなので、旅行もかねて観に行きたいですね。安心して遊んでいられるように、私が辞めて、歳を取りヨボヨボになっても、ひまわりがいつまでも今より良くなり続けて欲しいんです。

そろそろうちも世代交代の時期に入ります。後進には、私がいたときより営業本部長が変わってひまわり良くなったな、って思える会社を作っていってほしいなと。今年で創業58年になりますが、創業100年で、今と変わらない経営状態でありたいですね。今無理をしてお客様に負担を掛けるよりも、来年の同じ月に、1人でも2人でも、お客様が増えていることが理想だと思うんです。

大切なことは、背伸びしすぎないこと。人の成長も同じだと思いますが、自分の力にあった飛び方をすることです、身の丈よりも少し高い目標を立てることは必要だけど、背伸びしすぎるとダメになります。今を一生懸命やるのはもちろんだけど、点で勝負をするのではなく、長いスパンで見たときに強い企業にしていきたいですね。営業トップの私がこんなこと言うと怒られるかもしれませんが、たとえ今負けていても、5年後、10年後にトップだったらいいと思っています。

素敵な夢だと思います。100年後も元気なひまわりを見たいです。斉藤本部長、ありがとうございました!

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