パック・エックス通信を御覧の皆様、こんにちは!
編集長のまつしまでございます。
本日の『TOPから学ぶ!』は、株式会社ベックアンドカンパニー(本社:京都)の白川社長(後編)です!

さて、社長に就任して約2年。これからどんな会社作りをしていきたいのかを聞いてみました。
基本的な考えは昔から変わらないけど、社長として会社の存在意義、必要とされるためには何をすべきかを考えるようになったという白川社長。
自らの最大のミッションとしてこの企業、店舗を「在り続けさせること」を強く意識するようになった出来事。
「店を閉めるたびに、系列店を転々と移動してくれるお客様」と、「本店を閉めることになった日に見た社員の表情」が、白川社長が心を決めた理由だったそう。
パチンコって一体なんだろう、としっくりくる答えが分からなかったこと。
色んなことがあるけど、パチンコ店をやっていることだけで幸せ。と気付いたこと。

白川社長の本音をうかがいました。

ではどうぞ!

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―社長になられて2年程経っています。これからどんどん目指す会社を作っていかれるのだと思いますが、どのようにしていきたいですか?

ベースは松島さんと5年前にお会いした頃と変わっていないんですよ。ひとり一人が考える組織にしたいと思っています。
会社って僕一人のものじゃないし、みんなで作っていて、みんなの人生が乗っているもの。
最終的に判断して責任を負うのが僕の仕事であって、そこまでのプロセスはみんなの自由だと思っています。10人いれば10通り以上の意見があるだろうし、それをどんどんだせる社風にして行きたい。
昔も今も、その考えは全く変わっていなくて、より現実的にそういう風にしていこうと動き出したところです。
恐らく僕自身が、あまりああしろこうしろと言われて仕事をしてきてないんですよね。当然きまり事として守らないといけない最低限のルールはありますが、その中である程度のことは自分で決めてやらせてもらってきて、自由な発想とそれに応じた責任を持ってやらせてもらえることが、僕の中で仕事が楽しくなる大きな要因でした。
だから、ああしろこうしろと言うのではなく、ポジションごとに自由の幅、責任の幅を持たせて、その中で色んなことを発想して動ける、ひとり一人が活きるような、そんな組織にしていきたいですね。

―お会いした当時、26歳くらいでいらっしゃったと思うんですが、「会社は、全社員とその家族の人生を背負っている」とおっしゃっていて、自分とあまり歳の変わらないのにそんなすごいことを考えている人がいるということが衝撃で、今でもすごく覚えてます。

そうですか(笑)それも変わってないですけど、今はもっと枠が大きくなりましたね。社員はもちろんのこと、会社というのは、社会に必要とされ続けることで存続できているんだ、ということをすごく意識しています。

当社が50年以上存続できていて、それを引き継がせてもらえてということはとても幸せなこと。そのことにもすごく感謝していて、この会社をずっと存続させたい、そのためには発展しなければいけないし、世の中、社会に必要とされ続けなければいけない。

自分の会社は、世の中に対して何を提供できるのか、何が発信できるのかを考えるようになりました。

そして存続させ続ける、という使命を意識したのは、ある出来事がきっかけでした。

当社は以前6店舗あったのですが店舗を閉鎖してきています。店を閉めるたびに、系列店を転々と動いてくれる常連さんがいるんですよね。

それを知ったときに、有難いと思うのと同時に、店を閉めることが、お客様に対して1番の裏切り行為なんやな、と痛感しました。一人でも、二人でも来てくれるお客様がいる限り、店を存続させ続けなければいけないと思いました。

そして、本店も閉めることになったんですが、当時の課長、その人は僕が生まれた日に入社されたそうなので、その時勤続27年くらいの方で、以前、本店の店長をやっていた方なんですが、本店を閉める日の、その人の表情が今でも忘れられないでいます。

本店を閉めるという決断は、僕ら経営者にとっても、すごく大きな決断で、悔しかったし悲しかったんですが、その人の顔をみて、違うな。と思ったんです。

というのは、その人はオーナーよりも長い時間をその店で過ごして、恐らく人生の大半の時間をその店に費やしていて、ある意味人生の一部なんですよね。その場所がなくなってしまう、人生の一部が消えてしまう。そんな思いが詰まったその人の表情をみて、俺が思っている悔しいとか、悲しいっていう気持ちとは違うな、って思ったんです。

それからですね、会社として在り続けるためにやろうと決意しました。

課長もそうでしたが、お客様も同じです。毎日来てくれたり、一日中いてくださる人もいて、ものすごい時間が注ぎ込まれている場所なんですよ。そういうことも分かった上で、僕はこの店を、この会社を存続させないといけない。それが自分の使命だと思いました。

そのためには、社会にとって必要とされないといけません。沢山のホールさんがある中で、うちはどういう価値を世の中に提供できるのか、とずっと考えてきました。

―自分よりも長く深くその店に携わった方から気付かされたことだったんですね。それでは、白川社長がトップとして大切だと思う要素、心がけていることはどんなことでしょうか。

難しいですね。頭にパッと浮かんだのは、思い遣り。スタッフに対して、部下に対しての気遣い、思い遣りは人の上にたつ人間として絶対に必要だと思います。

僕の場合は次男で、跡継ぎとしての教育を受けて育ってきたわけではなかったので、いわゆるオーナー族と言われる人達の考え方と、会社員として働く人たちの気持ちと、両方が分かると思っています。完璧には分からないけど、半分ずつ分かる人間になれるんじゃないかな、と思ってやってきました。

だからこそ、スタッフや部下への思い遣りや気遣いを忘れずにいられると思います。

後は、自分の思いや考えを強い意思を持ってやり抜くこと、またみんなに発信することが大切だと思っています。

常務でいる時は、どちらかというと周りが上手くいくように、できるだけ黒子に徹していたし、いろんな面で社長がやってくれる、とどこかで思っていました。まあいいか、となし崩しに諦めてしまうことも多かったと思います。

でもトップであるからには、まず、自分を知ってもらうということに責任を持ち、見てきたこと、感じたことを人に伝えるようにしています。そして発信したことに対して、強い意思を持つこと。

先ほども言いましたが、自分の感じたことを正直に表現したりとかいうのが苦手だったので、初めはすごく苦労しましたけど、だんだん出来るようになってると思います。

―では、店長に求めることとは?

他の経営者の方がおっしゃっているのと一緒だと思いますが、自分の店だと思って経営者感覚でやって欲しいです。

これまでの当社では、ひとり一人のカラーがあまり出せない環境でしたので、今それをどんどん見直していっています。これから権限も委譲していって、みんなで作る会社を目指しています。今やっと動き出せた、という感じですね。

店長も組織のトップであるので、対人間同士になったときに、この人の下でやりたい、この人を支えてあげたい、と思われる人でいて欲しいですね。そういう人じゃないと部下が辛いでしょう。

組織なのでルールや規律はあるし、それを守ることは大前提としてありますが、相手に感謝して、思い遣りをもって接すれば、立場とか関係なくて、それ以上に人としてどうなのかと言う部分が人の上に立つためには重要じゃないかなと思います。 

―最後に読者メッセージをいただけますか?

僕は家業であるパチンコについて、ずっと考えていたことがあります。

パチンコって一体何だろう、ということです。日本独自の娯楽で、何十年も昔から存在する文化だと何となく理解しているつもりでしたが、どうもしっくりきていませんでした。

パチンコの価値やパチンコがお客様に提供できるものって何なんやろう。パチンコとは僕にとって、いつまでも答えの出ない探求するものだと思っていました。

ただ、前回の玉越の髙木副社長の記事(http://ameblo.jp/e-px/entry-10684151900.html)での、ゴルバチョフ元大統領がおっしゃったという「パチンコは平和産業だ」という言葉を聞いた瞬間に、衝撃を受けました。

僕がずっと考えていたことが全て、とても小さいことに感じたんです。パチンコ店の存在って平和の象徴なんですよね。平和な国だからこそ成り立つ商売なんです。

今、不景気だと言われているし、経営者側も、働いている皆さんも不安でいっぱいだと思います。でも、それって実はとても小さいことで、本当はパチンコ店を経営できていること、パチンコ店で働いていること自体が恵まれていることなんだと思いました。

自分が働く意義とか、使命とか、もっというと存在価値を認められた気がして、ただ純粋にありがたいな、幸せやなって思ってやれれば、それだけでいいんじゃないかと。

今抱えていること、悩んでいること、この先どうなっていくんやろうという不安とか色々考えていて、それは大切なことかもしれないけど、それにとらわれる必要はないんやって、ゴルバチョフ元大統領のお話に教わりました。僕自身もすごく勇気付けられ、救われました。

業界で働く皆さんも自信を持って今の仕事をやられたら、と思います。頑張りましょう!

―そんな風に受け取って頂けて、髙木副社長も喜ばれると思います!色々と難しいことを考える前に、今この状態が幸せだと気がつくことが大事ですね。ありがとうございました。 

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