こんにちは!PX通信編集部のとみおかです。

今週はパック・エックスのコンサルタントによる「人事評価制度」の記事です。

前編では給与の問題が経営課題となっていたA社が、その解決策として人事評価制度を導入するに至った経緯のお話でした。

後編は人事評価制度導入後のお話です。
それではどうぞ~!

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業績向上のための人事評価制度 後編

A社では求める人物像を元に、下図のような評価項目を作っていきました。※これは評価項目の一部です。

A社の場合、特に重視したのが期待行動の部分です。
お客様に喜んで頂ける空間づくりを自ら考え行動するという部分を特に評価したいとの想いから、このような項目になりました。

A社では総合評価がS、Aは昇給、Bは現状維持、C、Dは減給対象としています。

ここで重要なことは、評価結果を伝える際に、どれだけ従業員を納得させられるかです。
なんとなくの感覚で評価した結果は、なんとなくでしか伝えられません。

そこで、A社では評価制度の構築後、評価を行う立場の社員(店長、部長など)を集めて研修を行いました。研修では「求める人物像」の認識を一致させることを目標に、様々なケースを想定し、それは評価するのかしないのかなどを話し合いました。

人事評価制度を導入した後の初めての評価では、特に店長以上の従業員の給与を見直しました。
それまでは、長く勤めているからという理由で多く支払っていた給与を評価制度に沿って見直し、社長の求める人物像に近い人は上げる、遠い人は下げるとしました。

評価が終わった後、従業員を集めて社長から直接話す機会を設けました。

これほどの大きな改革を行ったのは会社が危機的状況にあるからであり、この評価制度に納得できないのであれば、社長のやり方に納得できないということである。
そのような厳しい話をしました。

人事評価制度などの人事制度では、従業員への浸透が大きな課題です。

「人事評価制度を作ったけれど浸透しない」といった悩みをよく聞きます。単に評価シートや給与テーブルを作るだけでは機能しません。浸透させるためには仕組みが大切なのです。

A社では人事評価制度導入後、会社の方針に納得できないと退職する社員も数名出ましたが、1年後にはどうにか運用できるようになりました。

導入から1年間、評価する側とされる側(一般職と店長など)で、毎月、その月の評価や、今後の目標などの話し合いをするようルール化しました。これを繰り返すことで、徐々に従業員に浸透していったのです。

人事評価制度の本来の目的は「業績を上げるための仕組みを作る」ことです。
その企業に合った制度を構築し、うまく運用できるようなれば、給与の問題を解消できるだけでなく、業績も向上します。

近年パチンコ業界は劇的に変化しています。
イベント・広告規制や、ユーザー数の減少など、様々な要因により、業界は縮小傾向にあります。このような状況の中で生き残っていくために、重要なのは従業員です。
生き残るための施策を考え実行するのは人です。
つまり、従業員一人一人の能力を高めることがこれからのパチンコ業界で生き残っていくためには重要なことなのです。

従業員一人一人の能力を把握し、それぞれにあった教育を施し、質の高い人材へと成長を促すツールとしても、人事評価制度は役立ちます。

質の高い人材の獲得・増加は、より良いサービス提供の実現や、リーダーシップの発揮といった、これまでとは違う新しい組織・職場の変革につながります。従業員が活性化すれば会社の業績向上につながります。
業績が向上すれば従業員への処遇も向上し、さらに従業員の働くモチベーションが向上し、さらなる質の高い人材成長へとつながる。これが「業績の上がる仕組み」です。

このサイクルは理想であり、実現するまでにはかなりの労力が必要です。
しかし、ベースとなっているのは社長がどのような会社にしていきたいか、その会社ではどんな人材に活躍してもらいたいかというとてもシンプルなことです。

A社の事例のように、「求める人物像」を明確化し、人事評価制度、給与制度を見直すことも、業績を向上させる解決策のひとつです。
どこから何を始めればいいかわからないときは、現在の給与が従業員の納得を得られているか、社長の意向に沿っているのか、今一度調査してみてはいかがでしょうか。
そこから出てくる答えは、業績を向上させるためのヒントとなるはずです。

―以上、「業績向上のための人事評価制度」でした!

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