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連載コラム【選ばれる店舗づくり】 パチンコキャリアアカデミー

週刊アミューズメントジャパン様でのコラム 【選ばれる店舗づくり】をお届けします。 DSC_1596   ~なぜ? を考えていますか?~ 前回は、改善点の明確化から改善までの事例をお伝えしました。 今回は、調査だけを繰り返した結果陥った「ミステリーショッパーの落とし穴」についてお伝えします。 B社は3カ月に1回、定期的にミステリーショッパーを実施していました。 導入し始めた頃は調査の度に点数が上がっていましたが、1年半を過ぎたころから 一定ライン以上点数が上がらなくなってしまったのです。 報告書に目を通していた社長は人事部長と店長を集め、「やる気が足りない!」と叱咤。 次回調査で90点以上を獲ることを指示しました。 困り果てた人事部長からご連絡を頂きお話を聞いているうちに、ひとつの疑問が浮かびました。 「失礼ですが、御社はなぜミステリーショッパーを導入しているのでしょう?」 「そりゃあ接客を良くしたいからです。」 「ではなぜ接客を良くしたいのですか?」 「なぜって……他店も取り組んでいるし、やらなきゃいけないじゃないですか……」 このような企業様がすごく増えているように感じます。 「他店が接客に力を入れ始めたから」「業界全体の接客が良くなっているから」。 初めはそのような理由で取り組みがスタートしても良いと思います。 しかし、そのまま理由を明確にせず進めてしまっては限界を感じるのも無理はありません。 人事部長と相談し、「接客に取り組む意味」や「どのような接客スタイルを目指すのか」を明確にするミーティング研修を実施しました。 参加者はアルバイトを含め店舗で働くスタッフ全員です。 「なぜ接客に取り組むのか」「自店に来て下さっているお客様にどう感じてほしいのか」 等、まずは個々人で考え発表し、それを基に店舗としてひとつの接客目標を策定。 その上で再度接客基礎を復習し、様々な状況に応じたロールプレイングを繰り返しました。 それぞれが想いを共有し、その想いを伝えるために行動する。 お客様の目線になることで「今の応対も良いけど、もっとこうされたら嬉しいよね!」というやりとりが増え、 翌日からのスタッフの表情が格段に良くなったとご報告を頂きました。 そして実は、ミーティング研修の様子を、別室でスカイプを繋ぎ社長にも見て頂きました。 全スタッフの発言に感動した社長はその足で研修会場に向かい、全員を褒め激励したのです。 そのことも、大きなモチベーションに繋がっていると感じます。 その後ミステリーショッパーの点数も上昇し始めましたが、 B社は総合点に捉われることはなくなりました。 もちろん点数は判断基準のひとつとして重要ですが、 それよりも改善に取り組んだ項目の点数比較やコメント、そしてカテゴリーごとのバランスなど、 ひとつひとつを細かく分析しなければミステリーショッパーを活用することは難しいのです。 現在B社では、定期的なミステリーショッパーと合わせて コミュニケーションやチームビルディングなど様々な研修を実施し、 来店頻度アップに取り組んでいます。