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株式会社A・B・J、大屋祐一郎社長 TOPから学ぶ後編

 

台湾ツアーを企画する株式会社A・B・Jの大屋祐一郎代表取締役のインタビューです。後編では台湾のパチンコ店の仕組み、遊技機の仕様などを中心にお話をお聞きしました。

前編はこちら(株式会社A・B・J、大屋祐一郎社長 TOPから学ぶ前編)

電子遊戯場(以下、ゲームセンター)は台湾全土にあるのですか?

ゲームセンターは台湾全土にありますが、パチンコ、パチスロ台を使ったゲームセンターは台北以外に設置されています。 元々は日本で4号機が撤去された頃台湾でブームになったのですが、依存性の高さなどが問題視された後に、当時の台北市長によって台北市内は営業禁止になりました。

問題視されてから下火となりましたが、ここ数年で人気が戻ってきました。地方で徐々に増えて行って、現在の3,000店舗弱にまで回復。一番少なかった時は2,000店舗くらいになったと言われています。

台北市内には現在も電子遊戯場は無いのですか?

パチンコ・パチスロ設置のゲームセンターは現在でも台北市内は1店舗もありません。

電子遊戯場の経営はポピュラーですか

いや、ポピュラーではないと思いますけど、最近では飲食店を閉店して電子遊戯場にすることがあるくらいなので、儲かる商売ではあるのだと思います。

台湾のパチンコ・パチスロ専門の電子遊技場

ユーザーの属性は?

結構幅広いです。国民性でしょうけど、ギャンブル性のあるものに熱狂的だと感じます。コンビニのレシート裏に宝くじが付いているくらい日常的で受け入れられているというか。宝くじ売場もあちこちにあります。

他の大衆的な娯楽は

台湾でもカラオケは人気ですね。若者はダーツとか。台湾独自のものであればエビ釣りが人気ですね。釣り堀でエビを釣るんです。釣ったエビはその場で焼いて食べるという。

なかなかシュールですね

はい。後はやはり屋台ですね。台湾は夜市が一番人気です。屋台で買ったものを食べて飲んで楽しむ文化。基本的にみんな夜型です。だから夜22時や深夜2時にパチンコ店の稼働が上がっていたりします。

ちなみに台湾のパチンコ店にはどういう台が設置されていますか?

設置台数は小型店50台、中型店100台、大型店300台という具合です。パチンコはほとんどがアレパチ、パチスロは基本的には分かりやすい機種が中心です。

アレパチって何ですか

アレパチはアレンジボールの略で、今のパチンコみたいに大きな液晶は無く、数字が3つ表示される液晶があるだけ。

多くの台は奇数が揃ったら大当たりで、約2,200~2,400玉が払い戻されます。賞球が無く、大当たりの波が荒いので、うんともすんとも言わなければ15分で1万円くらい無くなります笑。

日本で設置されていたのは25年近く前なので若い人は知りませんね。おじさんたちは熱狂したものです。台湾での人気は高く、アレパチ専門店があるほどです。

パチンコ店内の様子。パチンコはほとんどアレパチが設置してある。

(機種名F-3)というアレパチ

1枚コインを入れると40玉出てくる。1000元で50枚 ※店によって異なる

夜のピークタイムには9割稼働するパチンコ店もある。

それはすごい

しかも、台によっては揃った数字分だけ連荘したり、999など特別奨という当たり方をした場合のリターンは大きいです。日本の仕様とは異なります。

現実離れしています・・・

日本の感覚で言うとそうなりますね。逆に、日本のユーザーが台湾のパチンコを遊ぶと、日本では打てない台、あり得ないスペックで遊べるから楽しいという人も多いです。

台湾ではパチンコ台の掛け持ちは当たり前。3台掛け持ちしている人もいますからね。さらに、懐かしのモーニングもあります。

営業時間は

パチンコメインのお店は10時~2時、スロット店は24時間営業がメインです。

一部のスロット店は24時間開放されているのですが、パチスロは13時間毎に休憩を挟んで営業します。

次の営業時間との間で設定変更が行われます。

13時間毎に台が空けられて設定を公開される。

パチスロは特殊ですね。

更に、台の上部に13時間ことの設定がメモされていたりして、設定師との駆け引きも楽しみのひとつです。

面白そうですけど日本ではほとんど知られていないように感じます

日本以上に遊び手が選ばれているし、こちらが外国人だと入店してもウェルカムムードは薄く、すごく怪しまれます笑。そういうところに、怖さや危なさを感じる人もいると思います。

ただ、私の場合はオーナーと繋がっていて、オーナー公認で遊べるので安全安心。そこが強みです。

台湾オリジナルの遊技機は無いんですか

一部はありますがベースは日本からの輸入台が大半です。既に改造されたものを輸入することが多いようです。

台湾では遊技機を長く使う傾向にあり、新台入替を中心とした集客手法はあまり用いられません。

左/リール上の文字は台湾語。右/パネルがオリジナルなものの、「10連ちゃん」の日本語が何とも怪しい

遊技機に検定の概念もない?

そういうことですね。だから昔の遊技機を遊ぶこともできます。

しかし最近では、日本の新台も設置するようになってきました。スロットを中心に1ヶ月遅れくらいで設置されているし、最近はアニメ版権なども増えてきました。単純に、日本のアニメカルチャーなどは人気です。

今後のビジネス展開など教えてください。

ツアーでユーザーを連れて行く以外にも、遊戯機選定などでも力になれると思っています。スロットを中心に日本で設置できない、出来なくなる遊技機が増えていますから。それらを台湾で受け入れられるようにして輸出するビジネスもノビシロはあります。

既に日本では設置できない機種を台湾で好まれるスベックに改造して台湾のパチンコ店で設置してみたところ、かなり反応が良かったです。

日本人の私だからこそできることもありますから、そういう強みを活かして台湾のパチンコ市場を盛り上げて行きたいと思っています。

さらには大型客船を使ったクルージングカジノ体験や他国から日本へ誘導するインバウンドツアーなども関わって行く予定です。

ありがとうございました。

-インタビューを終えて

台湾のパチンコ店の話はどれも新鮮で、いちユーザーとして食い入るように話を聞いていました。台湾のパチンコビジネスは狭く、人と人との繋がりで商売が成り立っているので、早くそこに溶け込んで、日本人の関係者として活躍したいという想いには心が躍りました。アレジン、懐かしかったです。 (インタビュアー佐竹)