【特別セミナー企画】パチンコ業界コンサル実績200社以上、小倉広氏インタビュー前編
小倉広氏と言えばマルハンの理念、「マルハンイズム」構築プロジェクトのプロデュースで知られています。前編では「マルハンイズム」のエピソードやリクルート退社後に取り組んだパチンコ業界に特化したコンサルティングについてお聞きしました。
宜しくお願いします。まずは、経歴を教えてください。
大学卒業して、リクルートに新卒入社しました。リクルート事件があった年です笑。リクルート退社後、ソフトウェア会社へ転職。役員として上場するまで働きました。
その後、コンサルティング会社を立ち上げ代表取締役に就任し、6年前に退任。現在は個人事務所を立ち上げて、仕事をしています。
コンサルタントとして30年近いキャリアですが支援実績は。
正確な数字はハッキリ覚えていませんが、約200社程度ではないでしょうか。研修や講演なども行っていますが、述べ3万人程は受講して頂いていると思います。
なるほど。パチンコ業界との接点はリクルート在籍時ですか?
そうですね、マルハンの理念、「マルハンイズム」構築プロジェクトをご提案し、導入に際しては全面的にバックアップさせて頂いたことがきっかけです。製作期間に2年~3年、スタートまでに約3年かかりました。
「マルハンイズム」はリクルートが具体的なプロジェクトの進め方を提案・主導し、韓社長を始めマルハンで働く社員が中心となって創られたものです。私はリクルート側の人間として、十名弱のコンサルタントを束ねる総合プロデューサーのような立場でお手伝いさせていただきました。
「理念策定」プロジェクトでの印象的な出来事はありますか。
マルハンさまではありませんが、ある地方で理念策定プロジェクトをお手伝いしていた時のことです。その会社でのプロジェクトメンバーに仕事がすごく出来る人がいて。ただこの人、会社や上司の批判を勢い良く言うんですよね。社長への文句も平気で言ってしまうのだから困ったもんです笑。
理念策定プロジェクトは、将来の会社を良くするためのプロジェクト。現状への不満をぶちまけられても仕方ありません。ただ、そのエネルギーは武器になると考え、思い切って彼をプロジェクトリーダーに任命することを先方の社長と決定しました。
プロジェクトが進む過程で、彼が別人のように変わり、成長していくのが見えました。当時は主任でしたが、その後、店長、役員と昇格していきましたよ。
ターニングポイントになったのかもしれないですね。
下にいると文句ばかり言うけど、上に立つようになったら自分の責任になるから文句が言えない。ビジネスシーンでも良くあることです。
彼のポテンシャルが解き放たれた瞬間でもありましたし、手伝って良かったなと心の底から思いました。
小倉広/株式会社小倉広事務所 代表取締役。大学卒業後にリクルートに入社。事業企画室、編集部、組織人事コンサルティング室課長など主に企画畑で11年半を過ごす。その後、ソースネクスト株式会社(現・東京証券取引所市場第一部4344)常務取締役を退任後、株式会社フェイス総研代表取締役に就任、6年前に独立。一般財団法人人間塾、一般社団法人日本コンセンサスビルディング協会の代表理事も務める。
パチンコ業界に軸足を置いた時期はいつですか?
フェイス総研の代表取締役に就任した頃ですかね。フェイス総研の会長がマルハン出身でしたので、その強みを活かそうということで、パチンコ業界を専門にして事業展開しました。
印象に残っている支援企業はありますか。
やはり、マルハンが最大の事例ですかね。私と会長にマルハンイズムプロジェクトの実績があったので、「マルハンみたいな会社を作りたい」という会社からのオーダーも多かったのも事実です。
この時期に理念構築などに着手する会社はパチンコ業界だと早期かなと思いますが、現在でも生き残る、所謂「勝ち組」と言えるような会社もたくさんあって、そういう会社とお付き合いできたのはとても有り難いし、私にとっての財産でもあります。
理念を作ると強い会社になって、儲かる会社になりますか?
そんなことないですよ。マルハンは儲かるために理念を作ったのかということ。違いますよね。
利益が上がるからやるというアプローチであれば辞めた方が良いです。短期戦略ではなく、中長期的な戦略として捉えることが重要です。後々、とても大きな基礎体力になりますので。
中長期的な目線が重要ということですね。
会社全体では、短期的な売上を追う人と、中長期を考える人がせめぎ合うくらいで、丁度良いのではないでしょうか?
多くの会社は、短期的な業績に直結しない理念浸透プロジェクトに投資しようとはしません。しかし、短期ばかり追いかけて、結局ジリ貧に陥っている企業をたくさん見ています。今のパチンコ業界全体にも同じことが言えるのではないでしょうか。
コンサルティングの大変さを言葉で表すと?
成果を数字で計れないところ。そして、成果がすぐ表れないこと、でしょうか。昨今は何でも数字で示せ、という風潮はありますが、誰にでもわかる、100%成果が保証されているような施策などありません。しかし、それを信じて判断し、賭ける。それが経営者の仕事です。そういう経営者に出逢えるかどうか。これがコンサルタントにとって一番大切なことです。
―話は変わりますが、小倉さんが自己成長するためにしている習慣はありますか。
色々ありますが、ひとつ、コンフォートゾーンを抜けることでしょうか。コンフォートゾーンとは、直訳すると「居心地のいい場所」。そこに居続けても人は成長できません。誰だって、今まで通りが楽で、新しいことは失敗する可能性もあるし、失敗したらつらい。
それを乗り越えるためにやっている自分ルールがあります。それは「NO TIME ポチ」。インターネットのボタンを押すことを「ポチッ」って言うじゃないですか。その要領で、いいなと思ったら後先何も考えずに0秒で押す。
そういう具合で、フルマラソンすら走ったことがないにも関わらず、サハラマラソンに参加しました。260kmを6泊7日で走るレースです。
サハラマラソンは世界で最も過酷なマラソンと言われています。
サハラマラソンはコンフォートゾーンを抜け出さないと参加できません。本当に走るだけの体力があるのか?お金はいくらかかるのか?2週間も休みを取れるのか?不安な点を考え始めたらキリがありません。あっという間にコンフォートゾーンに引きこもりたくなる。そこを勢いで申し込むのです。ボタンをポチッと押す。後は、できるようにやるべきことおやるだけです。こんな風にして自分の限界を突破してきた。そんなことばかりですね。
後編に続く
6/21(木)に上野駅近くのTKPビジネスセンターで小倉氏のセミナーを開催します。小倉氏はパチンコホール組織人事コンサルティング研修実績200社を超える伝説のコンサルタント!
セミナーではシリコンバレーで日常的に行われるマネジメント手法、1on1ミーティングについて、体験ワークを加えながらレクチャーして頂く予定です。しかも、今回のセミナーはパック・エックスグループから日頃の感謝を込めて、ナント参加費無料です!!先着順となっていますので、ご参加希望の方は下記のチラシをご確認頂き、急いでお申込みください。
チラシはこちらからも確認できます。