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株式会社シティコミュニケーションズ、三田大明社長 TOPから学ぶ後編

株式会社シティコミュニケーションズは神奈川を中心に東京・埼玉で12店舗を運営。社員への裁量を大きく持たせ、自由に仕事に取り組んでほしいと考える三田社長。後編は、社員のモチベーションを高く維持している方法や、今後についてお話をお伺いしました。
前半はこちら(株式会社シティコミュニケーションズ、三田社長 TOPから学ぶ前編)

シティグループの社員は裁量が大きいですが、実際にどこまで決めていますか?

全事業部、給料も自分達で決めています。給料を多く取りすぎたら利益が出なくてビジネスが成り立ちません。事業展開や新規出店も社員が決めていて、私は後で知らされるか、承認や決済をするだけです。

昨年、インターネットカフェ事業のDiCE(ダイス)で、株式会社セガゲームスのファンタシースターオンライン2とコラボキャンペーンを実施しましたが、私が聞いた時には話がまとまっていました。キャンペーンまでのプロセスは知りませんが、こういう事例が増えていくと会社も強くなって行きます。

去年末にグランドオープンしたシティ深谷店については?

これも現地視察に行くまでは知りませんでしたね。社員を信頼して任せています。

そうなると、任せる人の選定、人間性も含めて重要ですね。

そこも大きく現場組織に任せています。私は、店長になるという人の面談をするだけで現場人事には口を出さないです。

ただ、面談をする中で1つだけ確認していることがあります。それは、「利他の精神」を持っているか。これが全くないと感じた場合は疑問を呈する場合もあります。自分さえ良ければという、自分のことしか考えていない人は周りへ悪影響を及ぼす可能性があるので。

店長の平均年齢は?

パチンコ以外も合わせると、約50の店舗がありますが、平均すると30歳くらい。ようやく30歳になったという感じですかね。パチンコ以外の店舗の方が平均年齢は若いです。

三田大明/株式会社シティコミュニケーションズ 代表取締役社長。1995年3月に慶応義塾大学を卒業後、株式会社セガ・エンタープライゼスを経て、1998年4月にザシティに入社。2002年12月に株式会社シティコミュニケーションズの代表取締役社長に就任。

社員のモチベーションが高い理由はなんですか。

配属希望をそのまま通すので、自分がやりたいことを仕事にしているから、ということもあると思います。当社には希望を出せば他事業に異動できる制度もあります。

通常、現場組織はピラミッド型で、上に行けば行くほど人数が少ないですが、活気、エネルギーで言えば逆ピラミッド型が理想です。お客様と一番近く接しているのはパートナー(アルバイト)の方ですので、ここが一番輝いているべきです。お客様のニーズを敏感に捉えられるのもパートナー(アルバイト)の方であって、本社は机上の空論でしか話すことができません。

現場の社員達がしっかりとお客様のニーズをキャッチアップして、現場の一番適切な判断をすべきだと思っています。

だからこそ、現場の裁量は大きく、自由度も高い。

他社さん比較すると、やっちゃダメなことが少ないかもしれません。ただ、いくら自由だと言っても、もちろん一線を引いています。

勤怠管理がルーズ。挨拶をしない。利他の精神なく自分の都合が良いように物事を進めるなどは絶対にダメ。こういうことは、口を酸っぱくして言い続けています。

シティグループの社内イベントも社員が自主企画するそうですね。

シティグループは社内イベント日本一を目指す企業として、年間で約30本の社内イベントを若手社員中心に企画していますが、根幹にあるのは、もっとサービスレベルを向上させたいという目的があります。

例えば、笑顔について。5の笑顔しか知らない人財が10の笑顔を出すことは難しい。しかし、自分達で企画した社内イベントに参加し、15の笑顔を知ることで10の笑顔を出すことが出来るのです。

社長の私がラスベガスを目指すと意気込んでも、ラスベガス見たことないから分からない、じゃあラスベガスに行こう!というところからラスベガス研修も始まりました。

社員を信頼して、任せて成功したエピソードを教えてください。

今のシティグループは社員みんなの頑張りによって成り立っているので、それが一番の成功だと言えるのではないでしょうか。

創業メンバーはどうやって集めましたか?

インターネットネットカフェ事業の時は、前職であるセガエンタープライゼスの同僚や先輩に加わってもらったり、私が何年も口説いて自らヘッドハンティングした人もいます。

創業メンバーは、現経営陣ですか?

人それぞれですかね。会社が大きくなるにつれて求められる仕事も変わっていきますので、その度に話し合い、互いに折り合わなければ、残念ですが辞める人もいました。

事業を作るために必要なリーダーシップとは。

当たり前ですが、0から1を作る強い情熱を持っていることです。これが全てで、これがすごく大切です。1から2を作ったり、2から10を作るのは掛け算していけばいいのでまだ簡単。無から有を生むのは本当にエネルギーが必要です。

社員に対して、求めていきたいことは何ですか。

今も自由ですが、「もっと自由にしていいよ」って思っています。求めすぎると重いし、押しつけになってしまいます。人間は、自分が心の底から強く感じた時に大きなパワーを生み出すと思いますので、みんなが自主的にやりたいと考えてもらえる状況を常に作るために、私達経営陣が常に努力しなければいけません。

事業展開においての方向性は?

「三本の矢の経営」ということは考えています。どんなお店でもそうですが、1店舗作っても、それだけでは安定しません。だからこそ、2店舗、3店舗と出店していきます。3店舗くらい稼げるお店が作れたら、ひとまず安心。これを次には3事業作ろうよ、ということです。

当社の場合、パチンコ事業、ネットカフェ事業と2本の矢をつくることができて、3本目を模索中。色んな事業を立ち上げているのでコンテンツは多いですが、3本目の柱と言える事業はまだ育っていませんね。

シティグループのパチンコ業の今後は?

シティグループの主力事業であることは今後も変わりありません。パチンコ業界は厳しい、厳しいと言われていますが、飲食店を始める時は2~3%の金利が返せるかどうかを最初に考えながら事業を組み立てます。それを踏まえると、パチンコ店はどうでしょう。

パチンコ店1店舗で、世の中で成功している飲食店数十店舗分の売上や利益を出すことができます。パチンコ産業はすでに成熟した後なので、成長期の良かった時と比べるのはナンセンス。利益も出るし、利益率が高い業界だからこそ、まだまだ頑張れます。

本日はありがとうございました!

―インタビューを終えて
シティグループの活気は、新しいことへ積極的にチャレンジする精神と、成功したことから得た自信から来ていると感じました。三田社長は自分にとって未知なことであっても、挑戦しないことの方がリスクと断言して、社員を信頼して任せることを徹底しています。
KEEP CHALLENGINGの本質に触れることが出来て、大きな刺激をいただきました。(インタビュアー元木、花田)