採用の現場からvol1 株式会社イクサム 後藤浩部長 前編
2016年より新コンテンツとして『採用の現場から』がスタートします。
パチンコホール企業で採用を担当されている方にお話を聞き、今現場で行っていること、採用の成功事例などを紹介するコンテンツです。
中途採用のお悩みで多く寄せられるのは、期待していたような成果をなかなか出せない、社風になじめず早期離職してしまうなどの、入社後のギャップです。
そんな中、弊社が中途採用支援でお手伝いさせて頂いている、株式会社イクサム様(以下「イクサム」)では入社後の人財満足度が高く、定着率も高いという特徴があります。その秘訣はどこにあるのか。採用を担当されている後藤部長にお話を聞きました。
Profile
後藤 浩 氏
株式会社イクサム
経理部 部長
トヨタ系列企業で企画を担当。そこで培ったPDCAを現在も活かしている。
その後経理として転職を経験し、2004年に株式会社イクサム入社。
現在は経理だけでなく新卒採用・中途採用も任されている。

面接前にシミュレーションする
―後藤部長は面接前の準備としてはどんなことをされていますか。 「履歴書・職務経歴書を読み込み、気になるところをチェックします。 例えば、職務経歴書に書いてある業務でも、“やったことがある”と、“できる”は違います。どの程度のレベルでできるのかが把握できるよう、面接でどのように聞くかを考えておきます。 ただ質問をするだけだと尋問のようになってしまうので、会話の流れを事前にシミュレーションします。 というのも、採用するときは私も自信を持って現場に紹介したいと考えています。どんな人物で、どんなことができ、将来的にはどんなことを望めそうかを把握しておきたいので、面接でそれらを具体的に知ることができるように、事前の準備は念入りに行います」来てほしいという熱意を伝える
―面接前は入社意欲がそれ程高くない人財でも、御社の面接後は「是非入社したい」と入社意欲が高まるケースが多いです。 「会って30秒で採用したいかどうかはわかります。採用したいと思ったら、熱意を持って入社してほしい気持ちを伝えるようにしています。 具体的に話すことの一つとしては、自社のよいところだけでなく、よくないところも話すようにしています。 例えば、うちは残業もありますが、全てが意味のある残業だとは言えません。業務効率をよくすることで残業を減らすことはできると思う。それをあなたが変えていってほしい。 そんな話をします。そうすると、やる気を出す人、そうでない人に反応は分かれますが、当然ながらやる気を出す人は採用したいと思います。 もう一つは入社後の働き方をイメージできるように、具体的なキャリアプランを話しています。 例えば、“まずは○○店に配属になります。△△というトレーナーがいるから、その下で仕事を覚えてもらいます。その後はAさん、Bさんのトレーナーを担当してもらうことになります。2名とも年齢も社歴も浅いので、社会人の先輩として、仕事のすすめ方や考え方を教えながら、成長をサポートしていくことになると思います。大変かとは思いますが、マネジメントを行うことで自分自身の成長にもつながります。そしていずれは□□というポジションを目指してほしいと思っています”といった話です。 転職は不安なことも多いと思うので、具体的に働くイメージをしてもらうことで安心感を与え、入社意欲を高めています」前職での役職そのままでの採用はしない
―御社では前職で役職に就かれていた方も一般職として採用されていますが、どういった理由があるのでしょうか。 「これまで前職と同じ条件で採用していたこともあるのですが、うまくいきませんでした。他社での実績がそのまま当社で活かせるとは限りません。同じ店舗責任者という役職であっても、任される役割や、権限の範囲は異なるためです。 私が採用を行うようになってからは、みなさん一般職からのスタートです。 パチンコホールの実務的な仕事の多くは、アルバイトや一般職が行っています。彼らを動かすことができる人財でなければ店舗を任せることはできないですし、そういった人財でなければ会社を動かすこともできないと考えています。ですから、まずは一般職から初めてもらい、共に働くスタッフたちとの相互理解を深めた上でキャリアアップさせるようにしています。 やはり現場からキャリアアップした人は、アルバイトや一般職など、周りからの評価も高いです。 役職が下がるということは、年収を下げての入社となるケースも多いです。生活に直結する問題なので、きちんとその理由も伝えます。そこで弊社の考えに共感してくださる方は採用となりますが、一方で考え方は理解できるけれど一時的にでも年収が下がることを懸念する方は採用しないようにしています。 これまでお金の面で短期的な思考を持っている人は、入社後何らかのトラブルを起こすことが多かったからです。そういった面においても、入社時はかならず一般職からというのは今後も続けていこうと考えています。」現場の状況を把握する
―面接時にキャリアプランを詳細に伝えるためには、現場の状況を把握することが必要かと思いますが、どのように情報を収集されているのでしょうか。 「全店をまわってヒアリングしています。これは採用した人財の入社後のフォローも兼ねています。入社後1か月、3か月と決めて、そのタイミングでアポイントを取って訪問します。店舗で面談するだけでなく、食事に行くこともあります。 そのときにアルバイトスタッフや、清掃スタッフにも声をかけてヒアリングしています。困っていることはないか、入社した人財の様子はどうかなどを聞いています。 このように日頃から店舗をまわっているので、店舗の状況はかなり把握できています。ですから面接時にその人財がどこで活躍できるかをイメージできるのです。 元々A店に人財が欲しいと考えての求人だったとして、面接してみたらB店の方が合いそうだと考えたら、今度はB店からA店に異動できる人財はいないか考えることもあります。それも全て、店舗の状況を把握しているからこそ可能だと思います」 ―次回(1/20更新)は、後藤部長の面接を受け入社された方にお話を伺います。メルマガ登録はこちら
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