TOPから学ぶspecial
vol.1 ベラジオコーポレーション株式会社
垣内規利社長 中編
ベラジオコーポレーション株式会社(以下「ベラジオ」)といえば、ぱちんこ情熱リーグ連覇を達成するなどパチンコ業界で注目の的となっている企業である。
TOPから学ぶspecialでは、ベラジオの強さを象徴する出来事である「破壊と創造」にフォーカスを当て、その強さの秘密はどこにあるのか、紐解いていきたいと思う。
前編はこちら
ベラジオ、強さの秘密
中編 それぞれの想い
本部所属はスーパースター
会社と社員の未来のために実行されることとなった「破壊と創造」。
それは、本部所属の社員8名を降格し、現場に戻すという厳しい人事だった。
ベラジオにおいての本部所属というのはどのようなものなのか。
代表取締役社長の垣内規利氏はそれを“スーパースターになったようなもの”と表現する。
「本部に所属になるということは、“スーパースター”になったようなものです。
現場で活躍した者が次のステップとして本部所属となります。
彼らの役割は、次のスーパースターを輩出すること。そのために現場のメンバーがやりがいを持って働ける環境をつくることです。
当時の本部を見ていて私が最も気になっていたのは、彼らが自分たちの役割を本当の意味で理解していないのではないか、ということでした。
本部のメンバーは、現場メンバーの手本となるような存在でなければいけません。ですが、自分たちが見られているという意識が低く、現場に行っては会社の愚痴を言う人もいました。
前向きな意見もあまり出てこず、会社をよくしようという気持ちを感じられない人もいました」
このままでは会社の未来は見えないと判断しての8名の降格だった。全社発表後、垣内氏は対象となった8名全員と、直接話をした。
「最初は(降格した)全員辞めるんちゃうかな、と思いました。
発表後に全員と1対1で飲みに行き、『できることなら辞めずに続けてほしい、試練を乗り越えてほしい』と伝えました。
残念ながら1名だけ去ってしまいましたが、他のメンバーはみな、がんばってみますと言ってくれました」
不協和音の反応は様々
不協和音を起こしたときの反応は、様々だったという。
「会社が決めたことだから」と受け入れていた者も多かったが、一部からは反対の声も上がった。
「降格したメンバーと仕事上の関係が近い人程ショックを受けていました。泣いている人もいました。
『こんなことをする会社なら、この先未来が見えない』と言われたこともあります。
『(降格にしなければいけない状況にしたのは)社長の責任じゃないですか』と言われたこともあります。
その通りです。でも、わかっていてあえて実行しました。
いくら説明したところで、結局は結果を示さないと理解はしてもらえないと思いました。
ですから『絶対、結果を出すから』と伝え、それ以上の説明はしませんでした」
現場で働く姿を見て、涙があふれた
その後、現場所属となったメンバーは垣内氏の想いを受け、必死に働いていた。
「彼らが現場で汗を流して働く姿を見たとき、涙があふれました。
自分だったら辞めているかもしれません。がんばっている姿を美しいと感じました」
-後編へと続く。
後編の公開は4/1を予定しています。